巨人の小林誠司捕手(29)がENEOS 侍ジャパンシリーズ2019「日本VSメキシコ」(3月9、10日・京セラD)に臨む日本代表に選出されたことが14日、分かった。
17年WBCでは正捕手を務め、打率4割5分を記録。大舞台での経験値も評価された模様で、2020年の東京五輪で金メダルを目指す稲葉ジャパンでも大きな期待がかかる。
チームからは吉川尚輝内野手(24)が初選出。岡本和真内野手(22)、田口麗斗投手(23)も選ばれ、日の丸を背負う。

20年東京五輪をにらんだ強化試合で、小林が日の丸を背負って戦うことが判明した。昨年3月の強化試合・オーストラリア戦(ナゴヤD・京セラD)以来、1年ぶりの代表選出。
11月の日米野球では捕手はソフトバンク・甲斐、西武・森、広島・会沢が名を連ね、小林は出場しなかったが、稲葉監督からさらなる成長を期待され、再選出された模様だ。

国際試合の小林といえば17年のWBCが記憶に新しい。小久保監督の構想では当初、控え捕手だったが、日に日に首脳陣の信頼を勝ち取り、全7試合でスタメンマスクをかぶった。
1次ラウンド(R)の中国戦(東京D)では左越え2ランを放つなど20打数9安打、打率4割5分をマーク。
プエルトリコ代表として出場したメジャーを代表する捕手、Y・モリーナ(カージナルス)とともに、輝きを放った捕手として、世界の野球ファンに「KOBAYASHI」の名をとどろかせた。

今月5日には、稲葉監督が巨人の宮崎キャンプを視察。小林は原監督の指導で力強くなったスイングを披露した。
10日の紅白戦では内角球を思い切り引っ張って左翼線に2点二塁打。
原監督を「打つべくして打っているという形に近づいている、と思います」とうならせた。強肩、堅守は誰もが認めるところ。
WBCでの経験値に加え、稲葉監督に打撃面のレベルアップをアピールしたことも、代表選出につながったようだ。

侍ジャパンは今年11月にプレミア12に臨み、来年は東京五輪での金メダル獲得を目指す。
今回のメキシコとの強化試合2試合は、若手や新たなメンバーも加わり、戦力になれるかを見極める場と捉えられている。
現在、小林はチーム内で炭谷、阿部らと正捕手争いの渦中にある。強化試合で確かな働きを見せれば、開幕マスクへのサバイバルへ弾みがつくことは間違いない。

この日、小林は那覇キャンプのフリー打撃で力強い打球を連発。「自分の技術不足だったり信頼を勝ち得ていない部分を踏まえて、力をつけて勝負していきたいです」と謙虚に臨んでいる。

東京五輪の正捕手は昨年の日本シリーズMVP・甲斐を筆頭に、打力に優れる森や会沢、堅守が際立つロッテ・田村らとの争いになる。
「捕手は守備が一番重要になる」が稲葉監督の持論。まずは強化試合とシーズンで結果を残し、ジャパンの扇の要を奪い取る。

◆大舞台に強い小林

▽第4回WBC 大会開幕当初は3番手捕手と見られていたが、1次Rの中国戦で2ラン。
2次Rのオランダ戦、キューバ戦、イスラエル戦と3戦連続タイムリーを放ち、気がつけば正捕手に。
大会通算でチームトップの打率4割5分をマークした。

▽球宴 17年の第2戦で、47年ぶりとなる球宴初打席初球ホームランの離れ業をやってのけた。
公式戦では251打席ノーアーチだっただけに、当時の高橋由伸監督と坂本勇人は「シーズンで打てよ」と思わず苦笑いした。

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2/15(金) 5:06配信