グループのファンのみならず、世間に衝撃をもって迎えられた嵐の活動休止。その背景にリーダーの大野智からの提案があったことが、ファンサイトで公開された動画ならびに同日に開かれた会見で明かされている。

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 会見では“自由に生活したい”とも語った大野。グループ休止後は芸能活動そのものも休むという。2020年をひとつの区切りにしたい――と大野がメンバー4人に打ち明けたのは2017年の6月中旬のことだった。

「もともと大野はメンタルが強いタイプではありません。とはいえ、そこから話が具体的になったのには、事務所の後輩である滝沢秀明の影響があったはずです。滝沢は芸能活動から引退し後進を育てることを決断したわけですが、大野もその背中を見て、“自分のやりたいことを選んでもいい”と感じたはずです」(民放幹部)

 今年がグループ結成20周年、あるいは、2020年に大野が40代の大台に乗るという“節目”が影響したとも思われる。とはいえ、嵐はジャニーズ事務所のいちばんの稼ぎ頭であり、活動休止は事務所にとってもダメージであるはずだ。

 参考までに、かつて週刊新潮では、嵐の“経済効果”のほどを試算したことがある。2015年時点といささか旧聞に属する数字だが、

【ファンクラブ収入】会員約180万人×年会費4000円=約72億円
【コンサート収入】動員数約104万人×8500円=約88億円
【音楽収入】CDシングル3枚とアルバム、コンサートDVD2枚で約145億円
【CM、テレビのギャラ】CM25社、レギュラー7本などで計25億円

 と、合計額はじつに約330億円にものぼる(16年5月5・12日号「『井上真央』謎多き事務所独立の舞台裏『ジャニーズ事務所』のご意向で消滅した『松本潤』結婚」より)。

 この実入りを鑑みれば、大野だけが活動休止、あるいは、関ジャニ∞の渋谷すばるのように1人だけが脱退し、グループとしての活動を継続させる手も取れたはず……。だが、嵐というグループの特殊な成り立ちが、それを許さないという。

「リーダーという立場上、大野が不在では、グループとしての体面を保つことができません。しかし何より大きいのは、嵐の事実上のメインボーカルが大野という点です。あのグループには、結成時に“歌が上手いメンバーが必要”ということで彼を加えた経緯があります。仮に大野が抜けてしまえば、楽曲が出せない。コンサートもできなくなってしまうわけです。事務所としてはコンサートで儲けるシステムが最重要なので、活動休止という道しかなかったのでは」(同・民放幹部)

 先に紹介した本誌の試算にもあるが、嵐の音楽収入が占める割合は大きい。大野だけが抜けたとしても、どのみちこの部分の収入が失われてしまう。それであれば、本人たちの“5人で嵐”との希望どおり、グループ活動自体を休止に――となったということか。

■メンバーの結婚は? 

 活動休止を受け、早速、SNS上にはファンからは悲しみの声が溢れている。こうした投稿のなかに見られるのが、休止を機にメンバーの結婚の動きがあるのではという“懸念”である。

「公式発表前に活動休止の話をキャッチしていましたが、最初に考えたのは二宮(和也)の結婚のことでした。伊藤綾子アナとの交際が報じられていますが、二宮本人は『結婚したい』と周囲に明かしています」

 こうスポーツ紙関係者は明かすし、先の民放幹部も、

「松本(潤)と井上真央がどうなったかは、いまいち見えてきませんが、桜井(翔)とテレビ朝日の小川彩佳アナの例もありますからね。ここ1年間ほどはメンバー全員が結婚願望を口にしています」

 というから、ファンの胸中は穏やかではない。しかし希望(? )を持てる話もあって、

「ではグループの活動休止でソロになったことで、ジャニーズがすんなりOKするかといえば、それも違う。引き続きアイドルではあるわけですから。事務所の視点、そしてファン目線を考えてみても、嵐のメンバーが結婚して祝福されるのは45歳を越えてからの話でしょう。それまでは簡単に、結婚の許しが事務所から出ることはない。“デキ婚”でなければ、ですが……」(同・民放幹部)

 油断はできないが、絶望することもないというところだろう。

 今年、そして来年は、“嵐”の年になりそうである。

週刊新潮WEB取材班
2019年1月27日 掲載

1/27(日) 22:45配信 デイリー新潮
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190127-00555833-shincho-ent