過去に戻れても…「おニャン子はやりません。違う人生を」
2019/01/26
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/246226
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新田恵利(提供写真)

 テレビではAKBに乃木坂、欅坂とたくさんのアイドルグループが活躍し、またNGT48の問題が大きく取り上げられたりしている。いつの時代も、形こそ違えど、アイドルがいる。

 過去に戻れるとしたら、もう一度おニャン子になりたいか。そう聞かれることがある。
「やりません。おニャン子としては十分やりきったから。違う人生を歩んでみたい」
 笑顔で答える。

 普通の人生ではできないような経験をさせてもらった。ありがたいけれど、ごくごく普通の大学生活、就職、お見合い、コンパも経験してみたかった。もし、もう一度人生を送るなら、同じことの繰り返しだけは嫌だ。結婚もしないかも。いやいや、子だくさんの肝っ玉母ちゃんは悪くない。世界を放浪するバックパッカー、銀座の夜の蝶、小説家、宮大工もありかもしれない。

 それでも、振り返れば、過去はあたたかい。スマホもネットもなかった80年代。本当に良い時代だったと思う。世界も日本も、私も元気だった。良妻賢母になるんだと、まだ見ぬ娘の着物を縫うつもりだった少女時代、お金も時間も刺激も、もっともっとと求めた20代。30代になっても落ち着くことはなかったけれど、40代になるときは、年齢が重く感じられ、ちょっと立ち止まったものだ。50の坂となると余裕が生まれ、いろんなことに感謝できるようになるのだから不思議である。

 探し物を求めて2階に上がって、何を取りにきたのか忘れたり、買い物メモを手にしたつもりで出掛けた商店街で、メモを忘れたことに気がつく。身も心も素直に年を重ねている。そして、ある日突然、母の介護がやってきた。

 要介護4から5年、母の頑張りで要介護3となり、ちょっとは慣れたし落ち着いたけれど、ゆっくりと近づく認知症とともに、最期の足音が聞こえている。この介護での経験や気づきを全国で講演している。決して人ごとではないと伝えたい。

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