日本ハムのドラフト1位・吉田輝星投手(18)=金足農=が18日、千葉・鎌ケ谷での新人合同自主トレで、プロ初のブルペン投球を披露した。
捕手を立たせ、カーブを交えて23球。自己採点で「60点くらい。感覚が悪かった」と控えめだったが、視察した侍ジャパンの建山投手コーチは
「球の押し込み方は楽天・則本のよう」とベース板での球威を絶賛。20年東京五輪に向けても「しっかり見ていこうと思います」と新星の代表入りに期待を寄せた。

ゆっくりと「刀」を抜いた。輝星は左足を上げ、ひと呼吸置き、鋭く右腕を振った。
約2週間ぶりでプロでは初のブルペン。
室内で吉村GM、木田投手チーフコーチらと報道陣22社55人の熱視線を浴びた。
捕手を立たせて23球。「感覚が悪かった。60点くらい。納得いく直球? ほとんどなかった」と首をひねったが、目的は果たせた。

「足を上げたときと投げ終わりのバランス」を意識。「遠投からしっかり片足で立って投げるイメージを持って、一定のリズムで続けた」。
15球目に「ちょっと力を入れます」と軽くギアを上げたが、「6割くらい。いい球を投げる目的ではなかった。いい投げ方ができるか。投げ方はいい方だと思う。
下半身の粘りが出せれば、いいフォームに近づいてくる」と手応えも得た。

10、18、21球目とカーブを3球。「普段は初めにカーブを何球か投げて、肘の使い方が柔らかくなったところで直球を投げる。きょうは最初だったので直球中心。
カーブはだいぶ投げられた」。目の前で同じ高卒のドラフト5位・柿木=大阪桐蔭=も並んで投球。
「(2軍)キャンプでも勝負。いい成績を残した方が1軍で投げられる」と闘志をのぞかせた。

侍投手陣を束ねる建山コーチの目も光った。評論活動のため視察。「指にかかった球はきていた。
高校生は球が速いけど、ベース上でキレがない子が多い。逆に吉田君はベースの上で強さがある。
球の押し込み方は楽天・則本のような感じ。体は大きい方じゃないけど、体重移動の仕方がうまい。
コントロール面とか(問題なく)、変化球の球種も多彩。特徴(真っすぐ)を把握し、長所を伸ばしてもらいたい」と賛辞を並べた。

昨夏の甲子園、U18の投球もテレビで見て、東京五輪まで急成長を望む。「選ばれる権利を持っている投手はすべて見るつもり。そういう意味では彼もしっかり見ていこうと思います」と継続して注視する。
輝星も「目指していければ」と語っている来年の侍ジャパン入りに夢は膨らむ。

捕手を座らせて投げる予定を問われると、18歳から威勢のいいフレーズが出た。「自分の納得する、勢いが強く、キャッチャーミットを貫けるストレートを投げられるようになったら、もう入っていいかな」。
日本刀ばりの直球で世界を貫く。

柴田ブルペン捕手(輝星の球を受け)「きれいな軸の縦回転の球でしっかり指にかかっていた。体感で130キロ台後半くらい。カーブも縦のいいカーブだった」

◆主な高卒新人の初ブルペン

▼99年西武・松坂大輔(現中日) 春季キャンプ3日目に立ち投げで91球。推定145キロの剛速球に東尾監督は「宝物を見つけた」。

▼05年日本ハム・ダルビッシュ有(現レンジャーズ) 右ひざ関節炎などで調整が遅れ、3月24日に千葉・鎌ケ谷で。捕手を立たせ39球。岡本2軍監督は「体感なら145キロ。素質が違う」

▼07年楽天・田中将大(現ヤンキース) 1月15日に7割程度の力の立ち投げで30球。杉山投手コーチは「この時期にしてはいいボール。ただ松坂は体幹がもっとできていた」。

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1/19(土) 6:05配信

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