第2部は歴代ワースト3位

日本テレビの幹部は、真っ青になっただろう。2018年の大晦日、看板番組「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで! 年越しSP! 絶対に笑ってはいけないトレジャーハンター24時!」(午後6時半〜午前0時半)の視聴率が低迷していたことが分かった。

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 まずは、その数字だが、午後6時半からの第1部が14.3%、午後9時からの第2部が12.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区。以下同)という結果だった。

 NHK「紅白歌合戦」の裏番組における視聴率ランキングという観点からは、9年連続の1位を死守した。

 とはいえ、前回17年の視聴率は第1部が17.3%、第2部は16.3%。比較すると第1部は3ポイント、第2部は3.5ポイントも下落してしまった。

 ちなみに、「絶対に笑ってはいけない」が大晦日に放送されるようになってからの歴代視聴率で、第2部の12.8%はワースト3位、第1部の14.3%はワースト4位に位置する。まさに記録的な低視聴率だったのだ。

「紅白」とマンネリ競争? 

 近年、「紅白」の視聴率が最も悪かったのは15年。星野源(37)、ゲスの極み乙女。、Superfly、レベッカなどが初出場を果たした第66回で、第1部が34.8%、第2部が39.2%と共に40%を割り込んだ。

 だが、ここを“底値”として、「紅白」の視聴率は右肩上がりに回復している。先の折れ線グラフにある通りだ。

「絶対に笑ってはいけない」が紅白の“ライバル”であることは論を俟たない。初めて大晦日に放送されたのは06年。それ以来、年々視聴率を上昇させてきた。

 興味深いことに、グラフからは「笑ってはいけない」が「紅白」の視聴者を奪ったわけではないことが分かる。確かに「紅白」の視聴率は減少しているが、「笑ってはいけない」の上昇率は、それを上回っている。

 2000年代後半は、いわゆる「若者のテレビ離れ」が取り沙汰された時期だ。「紅白」と「絶対に笑ってはいけない」は、共に視聴者をつなぎ止める役割を果たしていた。実際、「両方を行ったり来たりして見ている」という方は、今でも少なくないだろう。

「笑ってはいけない」が頂点を迎えるのは13年。「絶対に笑ってはいけない地球防衛軍24時」は第1部が19.8%、第2部が17.2%という視聴率を記録した。サプライズゲストとして、当時は広島東洋カープに所属していた前田健太(30)が出場した、と説明すれば、思い出された方もいるに違いない。

 だが、この年をピークとして、「絶対に笑ってはいけない」の視聴率は右肩下がりで減少していく。一体、何が原因なのだろうか。前出の日テレ関係者が言う。

「ここ数年は数字が悪く、更に今回はワースト記録の視聴率に終わってしまいました。理由として、まず松本人志さんが55歳となり、奥さまやお子さんと幸せな家庭を築いていることが挙げられると思います。画面のどこかに、“いい人”や“よき家庭人”の雰囲気が滲み出ています。若い頃の笑いに貪欲だった姿とは、比較になりません」

1/17(木) 7:31配信 新潮 全文
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