巨人のスコット・マシソン投手は、2019年に来日8年目を迎える。今季は8月に左膝のクリーニング手術を受けたこともあり、34試合登板で
0勝3敗8セーブ14ホールド、防御率2.97。しかし、日本通算7年間で393試合登板、25勝27敗53セーブ、166ホールド、防御率2.36と好成績を残し、
巨人のブルペンを支え続けている。

 現在、米フロリダ州の自宅で左膝のリハビリに励んでいる剛腕は、母国カナダのメディア「デイリーハイブ・バンクーバー」に登場。
「バンクーバー生まれの大リーグ投手(スコット・マシソン)は日本で伝説となった」との見出しでインタビュー記事と約36分のインタビュー映像を
掲載しているが、これまでメジャー球団からオファーを受けながらも巨人でプレーすることを選んできたマシソンが、日本への強い愛着を示している。

 マシソンが巨人へやってきたのは12年シーズン。4月18日の中日戦で来日初登板したが、その光景は今でも鮮明に覚えているという。インタビューで
「マウンドでゾクゾクしました。クールな経験で、今までとは違った。火曜日、水曜日の夜でも5万人の観客がいるんです。彼らは立って応援する」
と熱狂的な日本の野球ファンについて表現。さらに、
「クレイジーなのは、良いパフォーマンスでなかったとしても、素晴らしい熱狂的なファンたちが拍手をしてくれることです。ネガティブなことは
ないですね。とても良い雰囲気です。イニングの途中で降板する時でも、礼儀として拍手されるんです。(フィリーズの本拠地)フィラデルフィアなら
ビールを投げられているよ」と明かしている。

日本のファンの対応は「とても礼儀正しい文化なので、全く困ることではありません」

 日本の素晴らしさはグラウンド内だけではないという。インタビューで明かしたのは、ファンの街で接し方だ。

「もう長くいるので、朝食を食べに行ったり、出かけたりすると、いつも誰かが挨拶に来ます。でも、こことはかなり違います。彼らはただ手を振ったり、
握手したいだけで、すぐ去っていきます。とても礼儀正しい文化なので、全く困ることではありません。アメリカではメジャーリーグに昇格した時、
話しかけてくる人が多かったですが、日本ではただ握手を求められたり、挨拶されたりするだけなので良いですね」。熱狂的でありながら、
リラックスする空間も演出する――。これがマシソンにとって最高の野球環境のようだ。

 また、来日前の予備知識については「事前知識はありませんでした。日本でプレー経験のあるカナダ人のアーロン・ガイエルに電話で少し話を
聞きました」と“ほぼゼロ”だったことを明かしつつ、「日本に出発する前日に、妻が妊娠していると分かりました。大げさではなく、本当に飛行機に乗る
24時間前でした。嵐のようでした」と振り返っている。

 その当時は日本で8年もプレーすることなど想像もしなかったはず。日本、そして巨人のファンの存在が、マシソンが異国の地で長年プレーを続ける
大きな後押しとなったようだ。

Full-Count編集部

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