2018-12-01 12:00
 子ども向け映画をまとめて上映する『東映まんがまつり』が29年ぶりに復活することが決定し、来年4月26日に公開されることが1日、発表された。子どもたちに人気のアニメ『おしりたんてい』『爆釣バーハンター』『うちの3姉妹』『りさいくるずー』が集合し、4本立てで上映。各作品の劇場版タイトルは未定で、追って発表される。

 『東映まんがまつり』は、1967年3月から始まった東映が子ども向け映画をまとめて上映した伝統あるシリーズ。夏休み、冬休みなど長期休みにあわせて劇場公開するオムニバス興行タイトルのひとつで、『マジンガーZ』『Dr.スランプ アラレちゃん』
『キン肉マン』『ゲゲゲの鬼太郎』『ドラゴンボール』などの人気作が上映された。また、アニメ作品だけでなく、実写映画『フィンガー5の大冒険』や『がんばれ!!ロボコン』などさまざまなジャンルの作品も上映されていた。

 日本の子どもたちに夢と希望を与えたシリーズであり、テレビCMで流れた『東映まんがまつり!』の元気な子どもたちの掛け声は印象的。宮崎駿監督はじめ、名だたるアニメーター&クリエイターたちも数多く参加していた『東映まんがまつり』という呼称は、1990年の春まで使われており、29年ぶりの復活となる。

 『東映まんがまつり』の歴史は古く、1964年7月に『エイトマン ロボット007 光線銃レーザー』『鉄人28号 ミラクル魔術団 海底基地』などといったテレビアニメ数本まとめて上映する『まんが大行進』から始まる。

 67年3月に『東映こどもまつり』の名称となり、7月興行で初めて『東映まんがまつり』の名前が使用。その後も『東映こどもまつり』、『東映まんがパレード』、『東映ちびっ子まつり』と名称変更があったが、69年3月以降から再び『東映まんがまつり』になった。
そして、90年7月からは『東映アニメフェア』となって02年まで継続したあと、09年10月に、新作と旧作の立体映画を集めた『とびだす!3D東映アニメまつり』が公開されるなど、名称を変えつつもコンセプトを残して続いていた。

 今回の『東映まんがまつり』復活について、東映アニメーションの浅間陽介プロデューサーは「いま本当に子ども向けのアニメ映画って少ないんじゃないかな、と感じることが多くなりました。今回、1960〜80年代にかけて親しまれた『東映まんがまつり』の呼称を復活させた理由としては、
本当の子ども向けの映画を、映画館という空間で子どもたちみんなで楽しんでいただきたいという気持ちからです」と説明。「いろんな作品の詰まった玉手箱のような『東映まんがまつり』を、ぜひゴールデンウィー クにお楽しみいただければと思います」と呼びかけた。

 上映されるラインナップは、絵本&読み物シリーズ累計500万部超で、きょうからNHK Eテレでレギュラー放送が開始する『おしりたんてい』。18年4月より『月刊コロコロコミック』で連載が開始され、10月からアニメが始まった小学生男子で人気の『爆釣バーハンター』。
05年に開設したブログ『うちの3姉妹』が人気となり単行本がベストセラー、08年にアニメが放送された、小学生女子に根強い人気がある『うちの3姉妹』。ダンボール工作が動く不思議なアニメーション『りさいくるずー』の4本立て。来年4月26日に劇場公開される。

■各作品概要
『おしりたんてい』
 見た目はおしりでも、推理はエクセレントな名探偵『おしりたんてい』がププっと事件を解決していく謎解き物語。「フーム、においますね」が口グセで、助手のブラウンとともに難事件を解決していく。インパクトのある見た目と紳士なふるまい、そして犯人をおいつめる「必殺技」が、幼児から小学校低学年の男女を中心に人気となっている。

『爆釣バーハンター』
 勉強はできないが、釣りへの情熱と才能だけは誰にも負けない少年・トッタが主人公。目標は、世界中の大物を釣り上げて父親を超えることで、ある日、父親の墓の中から不思議なガジェット・バーロッドを手に入れ、爆釣に出会う。バーコードの中に広がる海から大物を釣り上げたトッタは、父親が遺したメモのメッセージに導かれるように、更なる大物を釣り上げるべく爆釣の聖地・盛魚町へ向かう。

『うちの3姉妹』
 フー、スー、チーの、おかしくてキュートな3姉妹が巻き起こす、おっぺけぺーな日常と母の愛のあるツッコミが描かれたストーリー。

『りさいくるずー』
 「自分で作ったダンボール工作がうごいてくれたらなぁ…」。こどもの夢をかなえるアニメで、ダンボールから作られた探検家コンビのヤマオリとタニオリが、ロケットに乗ってダンボールの星で、神殿に眠る伝説の宝物を目指して冒険する物語。

https://www.oricon.co.jp/news/2124604/full/
(最終更新:2018-12-01 12:09)