原爆Tシャツやナチス帽の着用で物議を醸した韓国の男性7人組グループ「防弾少年団(BTS)」の問題は、所属事務所の謝罪で幕引きを図ろうとしているが、韓国国内で不穏な動きが出ている。韓国政府からBTSに贈られた文化勲章を剥奪せよとの声が巻き起こっているのだ。BTSの事務所が謝罪したのを受け、韓国政府が運営する国民請願のサイトには「日本に卑屈に頭を下げ、韓国市民に屈辱的な行為をした。BTSは国威宣揚のような言葉は似合わず、韓国の悲痛な歴史に大きな傷だけを与えた」とBTSが受賞していた文化勲章の取り消しを請願している。

 韓国事情に詳しい但馬オサム氏は「そもそも原爆Tシャツで大騒ぎの最中に、日本人の神経をさらに逆なでするかのように発表されたのが、BTSの文化勲章受章です。それを今度は、日本人に謝罪したのが国辱的だからと受勲を取りやめにしろと騒ぐのですから、いやはやです」とあきれる。

 請願では「日本政府や企業は誰一人、慰安婦や徴用工に謝罪していない」とBTSと関係のない問題まで絡めている。

「朝鮮を併合した日本人に対して謝罪することは、許すことができないと言っているようです。自分たちは絶対的な被害者であり、日本は絶対的な加害者であるという前提に立っている。被害者は加害者よりも道徳的に優位にあるという固定された考えがある」(但馬氏)

 もっともBTSの事務所こそ謝罪したが、メンバーの口からは「迷惑をかけた」だけで正式な謝罪はまだない。「BTSは難しい立場に置かれました。原爆Tシャツに関しては謝罪のポーズを取らないと、今後日本での活動にいろいろと支障も出るでしょう。かといって、謝罪をすれば、韓国国内で突き上げを食う。早すぎる文化勲章がかえってアダとなりました」(但馬氏)

 騒動はまだ収束しそうにない。

2018年11月17日 16時30分
http://news.livedoor.com/lite/article_detail/15610356/