2015年12月に行われた内閣府の調査によると、全国で54万人以上いると推計された「引きこもり」。
この調査での対象年齢層は15〜39歳だったため、40歳以上の引きこもりを含めればもっと大勢いるとも言われている。
もはや特殊な存在とは言えない引きこもり。芸能界で成功している人の中にも経験者はいるので紹介していきたい。

今年5月、カンヌ映画祭でパルムドールを受賞した映画『万引き家族』(是枝裕和監督)で主演を務めたのがリリー・フランキー。
俳優・イラストレーター・ミュージシャン・文筆家など多彩なジャンルで活躍する彼だが、実はかつて引きこもっていた経験があるという。
大学卒業後、何もしない時期が5年ほどあり、電気もガスも止められたという。
当時は働く気力がなく、バイトに行こうと思うだけで3日徹夜したような気分になっていたという。

人並外れたトーク力と頭の回転の速さで、トップアイドルに上りつめたHKT48の指原莉乃。
2015年から2018年には、AKB48選抜総選挙で史上初となる3連覇を達成している。
そんな指原だが、中学の頃には学校になじめず、いじめ被害が原因で不登校になった時期もあったという。
そして同級生や知人に会うリスクを考え、地元・大分の高校への進学をためらい、AKB48のオーディションを受けて合格し、上京を決意したとのこと。

ミュージシャン、俳優として活躍する星野源も引きこもりの経験者。

2016年に出演した連続ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)は大ヒットとなり、星野が歌う主題歌『恋』にあわせて踊る“恋ダンス”も人気を博した。
そんな星野も、小学生時代にいじめ被害に遭いパニック障害を患っていたこと、高校生の頃も不安神経症の症状があり、家から出られない時期があったことを、2014年放送の『情熱大陸』(TBS系)で明かしている。
そのような日々の中で、星野が救いを感じたのはクレイジーキャッツの曲『だまって俺についてこい』の「そのうちなんとかなるだろう」という歌詞だったそうで、「命綱みたいなもん」だったという。

2005年の「第2回D−BOYSオーディション」で準グランプリを受賞、D−BOYSメンバーに加入し、以来ドラマや映画、ミュージカルで活躍している俳優の瀬戸康史。
さまざまな役をこなし、ルックスにも恵まれ、社交的で明るい性格の持ち主として知られている瀬戸だが、
多感な10代の時期に芸能界入りのために福岡から上京し、環境の変化にとまどいを覚えたのか、一時期自分の殻に閉じこもり引きこもった生活を送っていたと、2
014年の主演ドラマ『ライド ライド ライド』(NHK BSプレミアム)の完成試写会の席で明かしている。

その他にも、芸能界には、マツコ・デラックス、清水翔太、IKKO、麒麟の川島明、千原兄弟の千原ジュニア、髭男爵の山田ルイ53世などが、引きこもり経験があることで知られている。
芸能界で活躍する人たちにも引きこもり経験者がいるという事実は、現在進行形で引きこもり中の人やその家族にとって希望や励みになるかもしれない。

http://dailynewsonline.jp/article/1518943/
2018.09.10 18:30 日刊大衆