米セクハラ問題の発端となった映画プロデューサー、ハーベイ・ワインスタイン被告(66)から性的被害を受けたと告発したイタリア人女優、アーシア・アルジェント(42)が、未成年だった俳優に性的暴行をしたとして訴えられ、和解金38万ドル(約4220万円)を支払うことで合意していたことを8月20日付の米紙ニューヨーク・タイムズが報じた。

 セクハラ告発運動「#MeToo(私も)」の中心人物であるアルジェントによるセクハラ疑惑は衝撃的で、芸能メディアが一斉に後追いする騒動となった。ちなみにアルジェントの父は、イタリア・ホラー映画界の巨匠監督、ダリオ・アルジェント(77)だ。

 同紙によると、性的暴行を受けたと訴えたのは俳優のジミー・ベネット(22)。17歳だった2013年に米西部カリフォルニア州ロサンゼルス近郊のマリン・リゾート地にあるホテルで被害を受けたとしている。

 同州の法律では、成人が18歳未満の未成年と性的関係を持つことは禁じられている。

 2人は、アルジェントが共同脚本・監督も務めた映画「サラ、いつわりの祈り」(04年)で親子役として共演しており、久々に再会した際の出来事だったようだ。

 ベネットは「(#MeTooで注目を浴びる)アルジェントが被害者ぶっているのが耐えられなかった」としており、今年4月から和解金の支払いが始まった。

 芸能メディア「E! ニュース」(電子版)によると、アルジェントは「彼とセックスはしていない」とする声明を発表し、「当時彼は経済的な困難を抱えていた」と主張。アルジェントと交際していた有名シェフ、アンソニー・ボーディン=6月に自殺=が悪い評判を立てられることを危惧したことから、ベネットの要求に応じることにしたという。

 だが、芸能専門サイト「TMZ」が、アルジェントとベネットが互いの手を絡めて枕を共にする写真とともに、アルジェントが友人と交わしたとされるショートメールのメッセージ画面を公開すると、疑惑は一層深まることに。

 アルジェントは「彼とセックスしたわ。ぎこちなかったけど。彼が未成年だったなんて知らなかった」と書き込んでおり、声明内容とは相反する内容なのだ。

 ベネットはセクハラ疑惑を公にしなかった理由を、芸能誌「ピープル」に寄せた声明で「世間の噂になるのが恥ずかしく、恐ろしかった」と説明し、「このことを克服したい。きょうから前を向くことにした。もう沈黙はしない」と宣言している。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180910-00000010-ykf-ent