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2018/09/08(土) 06:57:02.36ID:CAP_USER9札幌市内で合宿を行っている日本代表は北海道胆振(いぶり)東部地震から一夜明けた7日、同市内のグラウンドで紅白戦(1本目35分、2本目20分)を行った。本来ならば森保一監督(50)の初陣となるチリ戦が行われる日だったが、地震の影響で中止。被災に負けず、前進する気持ちで練習にこじつけた。また、紅白戦ではMF伊東純也(25)=柏=が得点を挙げた。
強い風に交じって、雨が飛んできた。紅白戦では、深く、背丈が違う芝でボールは不規則に転がった。DF槙野が最終ラインから大きな声で指示を出し続け、前線ではMF堂安、南野、中島が代わる代わる仕掛ける。震災の翌日でチームの空気が揺らいでもおかしくない中、槙野は「難しい状況で、しっかりプレーできた。素晴らしかった」と振り返った。
最大震度7を記録した地震の影響でチリ戦は中止に追い込まれた。森保監督は「自然災害には太刀打ちできない」としながらも、「我々はサッカーでしかサポートできない。今、できることを」と前進していく考えを表明。まず練習場確保への過程で姿勢を示した。契約したバス会社から「停電で消灯した信号機がある場合、運転してはならない」という社内規定を知らされ、すぐバス会社を変更した。
もともと手配していた札幌ドームは停電の影響で使用不可。ほかに厚別競技場は近隣の道路に破損があって、バスが入れないという。最終的には、慣例では選ばない距離にある、バスで30分かかるグラウンドの手配に成功した。照明設備がなく、暗がりとなった2本目は20分で打ち切られたが、震災の翌日に初陣となるコスタリカ戦への準備を進めることができた。
スタンドには、多くの地元ファンがかけつけた。練習後には「震災から立ち直る何かのきっかけになりたい」と、選手が率先してサインや写真撮影に出向いた。「(コスタリカ戦で)良い試合をしたい。勝ちたい。勝たないと伝わらないと思うので、札幌で大変な思いをしている方がいるし、感じたものもある。サッカーを通じて、それを伝えられたら」。主将のMF青山は強い決意を持った。
チームは8日、当初の予定通り大阪へ向けて空路で移動する。3日からの札幌合宿で震災を経験し、電気のつかない街並みを見た。宿舎のロビーでは、行き場を失った大勢の旅行者を目の当たりにした。「奇跡的にサッカーができている」と槙野。DF遠藤は「サポーターに感謝しながらやりたい」と言った。森保ジャパンの初陣コスタリカ戦。多くの思いを持ってピッチに向かう。(内田 知宏)
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