スター・ウォーズ 最後のジェダイ」のローズ・ティコ役で知られるケリー・マリー・トランが、ネットいじめに耐え切れずインスタグラムの全投稿を削除して以来初めて、自身の言葉で心情を語った。

 ほぼ無名だったにもかかわらず、「最後のジェダイ」でレジスタンスの整備士ローズ役に大抜てきされ、同シリーズ初となるアジア系アメリカ人の主要キャストとして世界的に注目されたトラン。
しかし映画の公開直後から、演じたキャラクターへの批判のみならず、トラン自身の人種や容姿、性別に言及する差別的なコメントがファンから日々大量に寄せられた結果、トランは今年6月にインスタグラムの投稿を全て削除し、ソーシャルメディアから姿を消していた。

 8月21日(現地時間)付の米ニューヨーク・タイムズ紙に宛てたエッセイで、「ネガティブなコメントそのものよりも、私自身がそれを正しいと思いはじめてしまったから」とインスタグラムのアカウントを事実上閉鎖した理由について明かしたトランは、
「彼ら(白人)の人生のストーリーにおいて、自分は脇役としてしか存在し得ないのだという、有色人種の女性として生きるなかで学んだことを、彼らの言葉によって改めて思い知らされた」と語る。

 ベトナムからの移民である両親のもとアメリカで生まれ育った経験について、「これまでずっと、肌の色が違うというだけでよそ者扱いされ、仲間はずれにされてきた」と振り返ったトランは、
「有色人種の子どもたちが白人になることを夢見ながら育つことも、女性たちがその容姿や言動を厳しく問われることもなく、人種、性別、宗教、社会的地位、性的指向などにかかわらず、誰もが同じ人間としてみなされ、尊重される世界を願ってやまない」と祈りを込めて訴えると共に、「ケリーとして知られているけど、本名はローン。
私は『スター・ウォーズ』映画で主要キャラクターを演じた初めての非白人女性。バニティ・フェア誌の表紙を飾った初のアジア系女性。私のキャリアはまだ始まったばかり」と堂々たる宣言でエッセイを締めくくった。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180825-00000005-eiga-movi