再起を懸けた旅立ちに水を差すつもりはないが、それでもやっぱり心配だ。
昨年まで準強姦罪で服役していた柔道・五輪メダリストの内柴正人(40)が、なぜか、中央アジア・キルギス共和国の柔道連盟総監督に就任した。
女の園ともいえる女子柔道部のコーチ時代に問題を起こしただけに、新天地でも、ひょっとしてハーレム!?

内柴がキルギスに向けて出発したのは、7月29日のこと。“事件発生”から実に7年にして、ようやく柔道界への復帰である。

スポーツ紙記者によれば、

「2011年9月、当時、九州看護福祉大の女子柔道部のコーチだった内柴は、教え子だった10代の部員に酒を飲ませ、性的暴行を働き逮捕されました。
裁判では、一貫して相手とは“合意の上だった”と主張しましたが、結局、懲役5年の実刑判決が下されたのです」

昨年9月に仮出所してからは、柔術に転向し地元熊本で働きながら練習を開始。

内柴の所属していた神奈川県にある柔術道場「ALAVANCA」の代表・山田重孝氏が言う。

「金メダルを獲ったほどですから、手助けできないかと月に1度の面会に行っていました。
そこで柔術を勧めると本人も次第に興味を持ち、出所後に始めることになったのです」

12月の刑期満了までは、1週間単位の外出許可を取り、熊本から神奈川まで練習に通った。

「やはりセンスは抜群。教えたことはすぐにでき、他の練習生とはまるで違っていました」(同)

さっそく11月には柔術のアマチュア大会に参加し、2階級で優勝。
刑期が明けてからは山田氏の元で本格的に柔術に励んでいた。それがなぜ、突然、キルギスに、しかも柔道監督なのか。

現地で大歓迎

再び山田代表の話。

「実は、ウチの道場の練習生の知人にキルギスの元柔道家がいまして、内柴にキルギスで柔道を教えてほしいという話が来たのです。
2024年の五輪に向けて選手を強化したい、そのため監督になってほしいということでした。
最初は半信半疑でしたが、2月にキルギスに私と2人で行くと、そこでは、現地の柔道関係者が大歓迎してくれました」

日本では、事件を起こしたことで柔道界から永久追放されているが、拾う神が登場したというわけである。

「その際、将来的には国籍を取って現役復帰はどうかという話も出ました。実際は、本人もできたらいいかなぐらいの考えだと思います。
ただ、彼が現地の選手たちに稽古を付けた際に腕前はもちろん、教え方もさすがと思えるほど違っていた。
なにより練習をいつまでも止めない、その姿を見た時に、コイツは本当に柔道が好きなんだと思いました」(同)

本人も同じことを感じたに違いない。その後、数回キルギスに渡り、正式決定。
8月から主に男子の指導に当たるという。同じ過ちを犯さないか不安が残るが、

「イスラム教の国ですから、そんなことをしたら大変になると分かっているはず。
出発の時は、“死ぬ気で行ってくる”と言っていたぐらいですから、本人も自覚しているでしょう」(同)

将来、内柴軍vs日本勢が見られるかもしれない。

「週刊新潮」2018年8月9日号 掲載

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180809-00546677-shincho-spo
8/9(木) 5:58配信

https://www.hochi.co.jp/photo/20171204/20171204-OHT1I50122-T.jpg
https://www.asagei.com/wp-content/uploads/2014/10/20141106j.jpg