阪神のウィリン・ロサリオ内野手(29)が今季限りでの解雇危機に立たされていることが2日、明らかになった。高額年俸3億4000万円の単年契約だが、2年目は球団側に選択権があるもの。球団内では今後、劇的な変わり身を見せない限り厳しいという声が高まっており、単独最下位に低迷する元凶が、崖っぷちに立たされた。

 金本監督の肝いりで、タテジマに袖を通した。待望の長距離砲に周囲も狂喜乱舞した。しかし、待てど暮らせど、“その瞬間”は訪れない。ロサリオの去就について、球団幹部が注目発言した。

 「これから現場とも話し合っていくが、正直、現状では(残留は)厳しいと言わざるを得ない」

 メジャー通算71発の看板を掲げて、韓国球界から入団。年俸は新外国人として球団史上最高額となる3億4000万円だったが、金本政権3年目で13年ぶりのリーグ優勝を目指すため電鉄本社も金庫の重い扉を開けた。

 ところが、その片鱗を見せたのは春先だけ。59試合で打率・240、7本塁打、30打点。特に右投手の外角変化球に苦労し、6月には2軍落ちも経験。7月17日の巨人戦(甲子園)に再昇格を果たしたが、今度は好機での凡退が目立ちだした。得点圏打率・203。前日1日の中日戦(ナゴヤドーム)は比較的楽な7番に降格したが、1点を追う三回無死二、三塁で力ない二飛。相手の松坂はフラフラで守備陣も後ろに下がり、同点覚悟の構えだったが、最悪の結果に終わり、「いつもチームを助けたい」と唇をかんだ。

ロサリオは単年契約だが、事実上は2年。来季は球団側に選択権があるバイアウト契約を結んでいる。当初、日本ハムのレアードのように来日2年目になれば日本の配球にも慣れてブレークするかもしれない、という擁護派も球団内では多かったが、250打席近くになっても一向に上向かない状況から、厳しい見方が強まっているという。

 先の幹部は「もちろん、残り試合で来季は開幕から活躍してくれるだろう、という期待感をもたせてくれたら、また話は違ってくる」と逆転残留への条件を説明する。

 強引に突っ込んでしまう癖を修正することができるのか。日本の配球に適合するのか。そして、なにより好機での得点力アップに貢献できるか。首脳陣の指導力にもよるが、すでに手詰まりである以上R砲自身が克服するしか残されていない。

 チームは単独最下位に転落したが、セ・リーグは近年まれにみる大混戦。2位巨人とは3ゲーム差で、再上昇する可能性は十分ある。3日に全体練習が再開され、4日からヤクルト戦(京セラドーム)。開幕から続く貧打を救え。負の連鎖を止めろ。もう一度、金本監督をほれさせろ。解雇危機にあるロサリオの執念が求められる。

(続きはソースでご確認願います)

2018.8.3 05:04
http://www.sanspo.com/baseball/news/20180803/tig18080305040010-n1.html