0001しじみ ★
2018/07/28(土) 18:53:55.00ID:CAP_USER9俳優になってからは忙しくて、虫とはけっこう疎遠になっていましたね。
でも、せめて毎年カマキリを一匹は見たいな、という思いがあり、それを果たすことで細々と満足していました。
昆虫愛が本格的に再燃したのは、今から10年ほど前のこと。
当時、撮影していた映画のロケ地が、福島との県境に近い茨城県の山奥でして、季節は真夏だったので、現地はもう虫だらけ。
──さぞかし、虫好きの血が騒いだんじゃないですか。
はい。ロケ地の渓流沿いにオニヤンマが飛び交っていたので、スタッフが現地で調達してくれた捕虫網を借りて、撮影の合間にずっとネットを振り回していました。
夜は、高さ20メートルくらいの場所に足場を組んで、そこから夜通し照明をあてて撮影していたんですが、そのライトめがけて、カブトムシやクワガタがたくさん集まってくるんですよ。
そこで、地上でみんなが撮影しているあいだ、高い場所でライトを支える係の照明スタッフに、ケータリング用の発砲スチロールの容器を大量に渡して、「これで捕まえておいてね」と。
そしたらまぁ、採れるわ、採れるわ(笑)
──カップラーメンの容器のようなものですか?
そうです。虫が採れたら、2つの容器の口をセロテープでくっつけて密封し、ひもでくくって上から地上におろしてもらうんです。
一晩で、カブトムシとノコギリクワガタがそれぞれ20匹ずつくらい、捕獲できたかな。
──それはすごい。採集したものはどうされたのですか。
ノコギリクワガタはかっこいいですからね。ロケのあいだじゅう手元に置き、さんざん見て、触って、かわいがってから、最後は野山に放ちました。
カブトムシは家に持ち帰って次の世代へと繋げようとしました。本格的にカブトムシを卵から孵したのはそのときが初めてです。
子どもの頃はちゃんと孵したことはなくて、成虫を採っては死なせてしまって終わり、その繰り返しでしたから。
──飼育というと水槽とかに入れて? その後、カブトムシは繁殖したのですか。
はい。雌が大量に卵を産んでくれたので、ふ化してからもずっと幼虫の成長を見守りました。マメに水槽内の土やマットを替えて。
ある日、水槽の下の方で蛹室をつくって、ちゃんとさなぎになっているのを見たときは、感動しましたよ。
──変態することが、昆虫という生きものの魅力の1つでもありますよね。
ほんとにそうです! ついこの前まで丸々太ったイモムシだったのに、さなぎになるとカブトムシの角も手脚もちゃんとできていてね。
幼虫時代、彼らはのちのち、自分に角が生えて、あんなトゲトゲのある脚ができて、カチカチに硬い鎧のようなボディに生まれ変わるなんてこと、知ってるのかな。
ねぇねぇ、あなた、今ぐにゃぐにゃのイモムシだけど、そのことを知ってるの? そう聞きたくなりますよ。
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続く)