アトレティコ・マドリーのディエゴ・シメオネ監督が、助監督のヘルマン・ブルゴスに送ったと推定されるアルゼンチン代表に関する音声データが流出した。音声には、選手批判で非難の的となっているホルヘ・サンパオリ監督や、シメオネが「世界最高」と公言してきたメッシについて赤裸々に語っている。

「現在、代表に起こっていることは、ここ4年間で起こっていることそのものだ。無秩序で幹部にも統率者にもリーダーシップがない。チームは道を見失っている」

アルゼンチン代表を「秩序がない」と表現したシメオネ。サンパオリ監督については「ゲーム上では選手たちこそが最も重要だと誰もが言う。しかし(重要性は)90パーセントではなく60パーセントだ。なぜなら、選手たちがしくじるよりも監督がしくじることの方が絶対に最悪だからだ。監督はかなり関わっている」と責任の所在は指揮官に多くあると論じた。

前回のブラジルW杯でファイナルまで勝ち進みながらも、今大会では不甲斐ない戦いを続けるアルゼンチン。批判の的は、サンパオリ監督だけにとどまらず、エースのリオネル・メッシまで及んでいる。イギリス『The Sun』によると、SNS上などでメッシは「代表を引退すべき」との声も上がっており、仮にグループリーグ敗退となれば、いわゆる“戦犯探し”が本格化することは間違いない。

これまでメッシを「世界最高」と公言し続けてきたシメオネは「メッシはもちろん素晴らしい。そりゃ素晴らしいさ、極上の選手たちに囲まれているんだから。私の問いかけは、普通のチームでメッシと(クリスティアーノ)ロナウドのどちらかを選ばなければいけないとしたら、どちらを選ぶのかということだ」と、“らしい”言い回しで含みを持たせた。

シメオネが口にした言葉の真意は果たしてどう捉えるべきなのか。バッシングへのカウントダウンが迫るアルゼンチン代表にとっては、“闘将”の辛らつな言葉が重くのしかかるに違いない。

GOAL
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180622-00000016-goal-socc