【アナハイム3日(日本時間4日)発】エンゼルスの大谷翔平投手(23)は本拠地でのレンジャーズ戦に「5番・DH」で先発出場し、1打席目に一塁内野安打を放ち、3打数1安打だった。先制のホームを踏み、チームの勝利に貢献したが、2番手の左腕クラウディオに見逃し三振に打ち取られ、あらためて課題が浮き彫りになった。

 火の出るような打球だった。2回一死無走者の第1打席、先発は右腕フィスター。メジャー通算83勝のベテランだ。初球、142キロの内角高めツーシームを見逃した。2球目、内角のベルトの高さの138キロカットボールをフルスイング。一塁線を襲った強烈なゴロを一塁手グスマンはミットに当てたものの、捕球できず。ボールがファウルゾーンに転がる間に大谷は俊足を飛ばして一塁を駆け抜け、内野安打とした。続くコザートの右前打で二塁へ進むとバルブエナの右翼への二塁打で先制のホームを踏んだ。

 4回一死無走者は4球連続ツーシームで攻められたカウント1―2からの5球目、真ん中低めに落ちるカーブをかろうじてバットに当ててファウルで逃れた。しかし、6球目の内角低めのカットボールで中飛に倒れた。

 7回先頭は2番手の変則左腕クラウディオが相手。ギクシャクとしたフォームから横手投げでボールを繰り出してくる。初球は内角低めのツーシームに空振り。2球目の内角ツーシームはファウル。そして3球目、外角低めの108キロのチェンジアップにバットを出すことはできず見送り三振に倒れた。これで左投手には15打席連続無安打。内角を意識させ、外角への変化球で打ち取るというマニュアルが相手球団に定着しているようだ。

 前日も先発ハメルズ、救援ディークマンの両左腕に4打数無安打に抑えられている。これで対左腕は28打数4安打、打率1割4分3厘となった。開幕以来、全米を驚かせてきた二刀流だが、今後も左腕に苦しむようだと、一転、厳しい声が上がるかもしれない。日本時代は打率3割9厘で対右腕の打率2割7分9厘を上回っており、苦手にしていなかった。修正力の高い大谷がどう打ち崩していくか楽しみだ。

 大谷のコメント「(安打を放った)第1打席が良いかどうかは、自分的にはそんなに感じていない。(チームが60試合を消化して)キャンプからやることも変わらない。毎日試合はありますけど、毎日勉強している。一試合一試合、一生懸命できればいい。勝てて良かったです」

2018年06月04日 16時30分
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