https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30066170S8A500C1000000/
(全文は日経新聞リンク先見てください かなり縮約)

現在の世界のサッカーでは、どんなチームも最前線の選手から献身的に守備を行い、
ボールを失ってから瞬く間に相手に強烈なプレッシャーをかけ、同時に堅固な守備組織をつくる。
ブラジルがその最高の例だ。ネイマール、ガブリエルジェズス、コウチーニョといった
世界最高クラスのテクニシャンたちの攻撃から守備への切り替えの速さは、
現在のチームの重要なバックボーンとなっている。ブラジルさえこのような厳しさを身につけている
。他のチームは言うまでもない。

■日本代表の「技術は高い」?
こうした状況で、コツコツとパスをつなぐ「日本のサッカー」はどこまで通じるのだろうか。
現在の日本代表は想像を絶するようなコンビネーションプレーを持っているわけではない。
かといって、一人で何人も抜いていけるテクニックがあるわけでもない。「技術が高い」と自負しているが、
「技術」の高さというものを「厳しいプレッシャーを受けても正確にパスを通す精度」という物差しでみれば、
そしてそのプレッシャーをワールドカップのレベルに設定すれば、
現在の日本選手の技術は決して抜きんでているわけではない。
むしろ、このレベルのプレッシャー下ではミスが頻発するだろう。

そして、残念なことに12年当時の本田や香川のような勢いで世界の舞台に駆け上がろうという若手も、
いまは存在しない。彼らがだらしないのではない。12年当時の香川と本田と同じ力を持っていても、
そこから6年進んだ現在のサッカーの中では同じ効果を発揮することができないのだ。

ハリルホジッチ氏のプランはこうした現実を見据え、ボールを奪ったら相手ゴールに直接的に向かう速い攻撃を、
そしてピッチ全面でひるまずに体をぶつけて相手と戦う守備を求めた。
それが「日本のサッカー」とどれほどかけ離れていようと、ワールドカップで何かを成し遂げる可能性を求めるには、
それしかないと考えたからだ。

そしてそのサッカーは、17年8月のオーストラリア戦で一つの結実をみた。
パス数は少なく(90分間で305本、14年ワールドカップ3試合の平均は563本)、成功率は低く(同70.8%、同76%)、
ボールを支配した時間は非常に短かった(同33.5%、同60%)。
しかし90分間を通じて日本は試合をほぼコントロール下に置き、シュート数はオーストラリアの5本に対し18本。2―0の快勝だった。

だがそのサッカーを「ハリル・ジャパン」は継続することはおろか、再現することさえできなかった。
そして選手たちの口から出てきたのが、「ゆっくりとパスを回すことも必要」という「ハリル戦術」への不満だった。

「日本化したフットボール」を西野監督がどう表現しようとしているのか、まだわからない。
確かなのは、現在のワールドカップはただ選手の力をフルに出させるというだけでは、逆立ちしても勝てるものではないということだ。

「日本のサッカー」を追い求めることと、ワールドカップで1次リーグ突破を求めることは違う。
残念なことだが、現在の選手でその両方を手に入れることはできない。

★1 2018/05/04(金) 13:55:32
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