キッカー誌もハリル解任に驚き「これまでの行動を考えれば対照的なまでの

日本サッカー協会(JFA)は9日、7日付でバヒド・ハリルホジッチ監督を解任したことを発表した。ドイツ誌「キッカー」は、この決断に「極めて驚き」とした上で「本田圭佑や香川真司を冷遇したことが結果以上の原因かもしれない」と報じている。

 同誌は、ロシア・ワールドカップ(W杯)まで2カ月に迫ったこの時期にJFAが監督交代を決断したことについて、「極めて驚きを伴うものだ。これまでの日本サッカー協会の行動を考えれば、対照的なまでの行為である」とした。

 そして、記事では解任の理由についても分析している。

「ここ3カ月ほど、日本代表の試合はプレークオリティーを欠いていた。W杯出場権を獲得した後は、明らかに弱いチーム相手にしか勝利できていない。ただし、結果よりも大きな別のポイントは、ハリルホジッチがチームの基礎になっていることを無視してチームを変えようとしていたことではないか。例えば、ケイスケ・ホンダやシンジ・カガワを冷遇することがファンや選手たちの理解を得られなかったが、それは彼の試みにおいて大きな失敗になった」

ウクライナ戦後には監督と本田のサッカー観に食い違い

 キッカー誌はドイツのドルトムントでプレーする香川と、メキシコのパチューカでプレーする本田という、2010年代に入ってから日本代表の攻撃を牽引してきた二人を冷遇したことが、ハリルホジッチ氏の解任につながったとしている。

 3月の代表活動を香川は負傷で参加できなかったが、ウクライナ戦(1-2)でスタメン出場させた本田については試合後にサッカー観の食い違いが明らかになっていた。ハリルホジッチ監督がFWに対して求めるのは背後に飛び出すプレーだったが、本田は中盤に顔を出してボールを受けるプレーを多用した。指揮官は試合後に本田の個人名は出さないながらも、そうしたプレーを批判。一方で、DF長友佑都(ガラタサライ)などの選手たちは「起点になってくれた」と好意的に評価し、意見が割れていた。

 田嶋幸三会長はハリルホジッチ監督の解任について「コミュニケーションや信頼関係が薄れた」と強調したが、キッカー誌はその象徴が香川と本田という二枚看板の扱いにあったと分析している。

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4/10(火) 13:01配信
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