文春オンライン
4/4(水) 16:00配信
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180404-00006888-bunshun-soci


 この一年の藤井聡太六段(15)の活躍は凄まじかった。2日に発表された2017年度将棋大賞において対局数、勝数、勝率、連勝数の記録四部門を独占(史上3人目)。特別賞と新人賞も受賞した。

 藤井六段といえば一昨年12月から昨年6月にかけて達成した29連勝だが、実は今年1月からも再び勝ち続け、16連勝まで伸ばしていた。

 ところが3月28日、中学生最後の対局に臨んだ藤井六段は久々の敗北を喫した。“連勝ストッパー”は井上慶太九段(54)。かつて順位戦A級に3期在籍した強豪だが、昇竜の勢いの天才少年を止めるのは難しいと思われていた。井上九段が振り返る。

「いやもうグッタリ疲れました。集中していたんでしょうね。本当はいつもそのくらい集中して指さないとアカンのですけど(笑)」

 親子ほどに歳の違う藤井六段との対局に際しては、「恥ずかしくない将棋を指せれば」との心境だったという。

 対局は、あえて古い戦法をぶつけた井上九段有利に進んだ。113手目、決め手の「3四桂」を指した際には「頭が真っ白になった」という。

「勝ちになった、これを逃すわけにはいかない……そう思うともう一手も読めない精神状態に追い込まれました。この年になってあんなに緊張するとはねえ(苦笑)。対局後、携帯には祝福の留守電やメールを50件以上いただきました。嬉しかったですねえ」

 詳しくは、4月5日(木)発売の「週刊文春」で報じている。

「週刊文春」編集部