ドーピング疑惑のロシア組に「メダル奪われた」、ノルウェー選手が心境吐露
2018年2月20日 20:11 AFPBB News 発信地:平昌/韓国
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平昌冬季五輪、カーリング混合ダブルス。予選リーグの試合に臨むノルウェーのクリスティン・スカスリエン(左)とマグネス・ネードレゴッテン(2018年2月10日撮影、資料写真)。(c)AFP PHOTO / WANG Zhao
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【2月20日 AFP】平昌冬季五輪のカーリング混合ダブルスで、薬物検査に引っかかったOAR(ロシアからの五輪選手)のペアに敗れて4位になったノルウェー人選手は、大会閉幕までにこの状況が解決されることを望んでいる。

先週、妻のアナスタシア・ブリズガロワ(Anastasia Bryzgalova)とともに銅メダルを獲得したOARのアレクサンドル・クルシェルニツキー(Alexander Krushelnitsky)は、19日に薬物検査で陽性反応が示されたことで大会には激震が走った。

ノルウェーのマグネス・ネードレゴッテン(Magnus Nedregotten)は、パートナーのクリスティン・スカスリエン(Kristin Sasklien)とともに3位に繰り上げられるか否かを知るために、大会組織委員会とスポーツ仲裁裁判所(CAS)に対して手続きを早めるように求めた。

OAR組に4-8で敗れてメダルの希望を打ち砕かれたネードレゴッテンは、「(メダルを)奪われたかもしれないことが分かっていて、どうなるのか待たなければいけないというのはもちろん感情的になりますし、ストレスがすごいです」と明かした。

「まず、陽性の結果が出るまでは彼は無実です。分かっていることは、競技を行っていた最中に彼の体内に禁止物質があったようだということです」

「ただ(仮に陽性という結論が出たら)、五輪の期間内に銅メダルを受け取るという選択肢が好ましいです。今週もらえる方が、1年後にもらえるよりも確実に良いですから」

ネードレゴッテンは、クルシェルニツキーから禁止薬物の陽性反応が示されたことを知り、ショックを受けたと明かした。

「まず最初は怒りを覚えました。僕らは五輪を通じて苦しみ、メダルという目標に向けて懸命に頑張っていました。彼らが試合の中で不正を働いてアドバンテージを得ていたかもしれないと知った今の気分は、ひどいものです」

「とはいえ(クルシェルニツキーが陽性だとすれば)、彼らは僕たちの栄光の瞬間を奪い去り、僕らのメダルを受け取ったのです。気持ちの良いものではありませんし、受け入れがたいものです」

関係者の話によると、違反の可能性があるのは持久力と回復力を増幅させるメルドニウム(Meldonium)で、2016年には女子テニスのマリア・シャラポワ(Maria Sharapova、ロシア)がこの薬物に陽性反応を示して15か月間の出場停止処分を受けている。(c)AFP/Alastair HIMMER