【DeNA】筒香、アマ球界へ「脱勝利至上主義」「リーグ戦」「球数制限」「金属バット規制」提言
2018年1月15日7時0分 スポーツ報知
http://www.hochi.co.jp/baseball/npb/20180115-OHT1T50013.html

イベントに参加した子どもたちの前で、豪快なバッティングを披露する筒香
http://www.hochi.co.jp/photo/20180115/20180115-OHT1I50005-L.jpg

DeNA・筒香嘉智外野手(26)が14日、野球界の未来へ向け提言した。大阪・堺市で自身がスーパーバイザーを務める「堺ビッグボーイズ」で体験会を開催。野球未経験の子供たちと触れ合った後、報道陣を前に約25分、球界の問題点や改善策などを語り尽くした。

寒空の下、筒香は自ら話し始めた。野球人口の減少は少子化だけが原因ではないと説明。「世の中は変化のスピードがあるけど野球界は変わっていない」と指摘した。問題点に勝利至上主義、行き過ぎた指導などを挙げた。「高校生が勝つために朝から晩まで練習すると潰れる。指導者の顔色を見てプレーしたり、指示待ちになって自ら行動を起こすことが減っている」。過密日程にならないリーグ戦の導入や、投手の球数制限、骨格のできていない時期は変化球を禁じるなどを例に挙げ、けが防止を訴えた。

またドミニカ共和国でのウィンターリーグの経験などを踏まえ国際的な視点も披露。「金属バットの素材がいい。バットのおかげで飛んでいるのを目にする。木製で苦労する」と指摘。ドミニカ共和国では少年から木製、米国は金属だが飛ばないように反発係数を制限していることを説明。日本の長所を残しながら国際競争力を伸ばしていくべきと訴えた。

スーパーバイザーに就任した昨年1月も球界の将来について不安を語っていたが、今年あらためて警笛を鳴らした。現役選手がこのように発信することは異例だが、日本の4番だからこそ意義もある。「将来の子供たちのことを考えるのが大事。勇気を持っていろいろトライしていきます」。すべては球界のため。筒香がグラウンド外でも責任感を持って動く。