わずか1年で移籍決断の真意とは――。2013年から3年連続J1得点王に輝き、古巣の川崎復帰が見込まれている元日本代表FW大久保嘉人(35=FC東京)。
推定年俸1億3000万円から約50%にも及ぶ減額に加えて、痛烈な批判を浴びるのも覚悟の上で、なぜ退団する決意を固めたのか。そこには、あの大舞台に対する強烈なこだわりがあった。

3年連続J1得点王の看板を引っ提げて、FC東京入りした大久保も今季リーグ戦28試合8得点にとどまり、チームも13位に低迷した。
定評のあった守備に攻撃力をプラスするためのけん引役として奮闘してきたが、シーズン中に同僚選手からは「なんでそれ(守備的)じゃダメなの?」と言われたという。

チームメートとイメージを共有できない限り、有能なストライカーであってもゴールを量産するのは困難。
FC東京との契約は来シーズンまで残っており、時間をかけてイレブンがこだわる守備重視のスタイルから、攻撃的なチームを確立していく道もあった。しかし大久保が出した結論は“出戻り”だった。

FC東京との契約があるため、クラブ間交渉がまとまらなければ、移籍は成立しないという不透明な状況はあるにしても、なぜ古巣なのか。
ベテランストライカーは、かねて本紙に「(代表招集は)4年に1回でもいい。本番(ロシアW杯)に出たい」と強い口調で語ったように、半年後に迫った大舞台に出るためだ。

年齢的にも明らかに厳しく、日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督(65)にアピールするような結果も出せていない。
ただ、来年5月中旬のW杯メンバー発表までの間に、好プレーを連発し、ゴールを量産するなど爆発的な「結果を出し続ける」(大久保)ことで逆転メンバー選出を狙うという。

そのためには、昨季までの4年間でJ1戦82得点を挙げた古巣こそがベストな環境なのは間違いない。
そこで、年俸半減を受け入れた上で、移籍金を“自腹で支払ってでも”という覚悟を持って決心をしたわけだ。

実は、2014年ブラジルW杯も当時のアルベルト・ザッケローニ監督に、高い得点力を見せつけてサプライズ招集を勝ち取っている。
また10年南アフリカW杯に向けては、09年1月に移籍したドイツ1部ボルフスブルクで出番がなく、同6月には神戸に出戻り移籍し、同W杯メンバー入りをつかんでいる。

大きな報酬を捨てた上に、自身が築いてきたキャリアにも傷が付きかねない。
失敗すれば大きな代償を支払うことになるリスクの高い決断だが、見事にW杯出場へとつなげられるだろうか。

12/28(木) 16:37配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171228-00000040-tospoweb-socc

写真
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