MLB ダルビッシュ、アストロズに球種ばれていた
手の動きを見破ったアストロズ、フリー打撃のように打ち放題

 今年の米大リーグ・ワールドシリーズで、ロサンゼルス・ドジャースの先発投手として第3戦と第7戦に登板したダルビッシュ有が乱打を浴びたのは、投球時の癖がばれていたためだったことが分かった。

 米スポーツ専門誌「スポーツ・イラストレイテッド」の野球コラムニスト、トム・ベルドゥーチ氏は12日、「ヒューストン・アストロズの打者たちはダルビッシュが投球前に球をグラブに持っていく動作の細かい違いで次の球種を事前に把握していた。打者たちとのインタビューでこれを知った」と明らかにした。ダルビッシュは直球の握りで球を持った右手を脇に置いてから捕手とサイン交換するが、アストロズの打者たちは、ダルビッシュが投げるために球をグラブに再び入れた時、握り直すかどうかによって球種を区別していたという。つまり、グラブに持っていく時に握りを変えればスライダーやカット・ファスト・ボール、変えなければ直球だったというのだ。アストロズの打者たちは「第3戦で初めてダルビッシュを相手にした時、この癖に気付いた。第7戦でもこの癖が出ていた。彼がスライダーを投げる時が分かったので準備できた」と語った。

 ドジャースがワールドシリーズ優勝を期してシーズン途中で入団させたダルビッシュは、ワールドシリーズ進出に先立つ2回のポストシーズンの試合では11と3分の1イニングを2失点と好投した。ところが、ワールドシリーズでは第3戦で4点、第7戦で5点奪われ、どちらも2回途中で降板した。ダルビッシュはワールドシリーズでスライダー(または軌道がよく似たカット・ファスト・ボール)を計48球投げたが、打者はこれをバッティング投手の球のようにたたいた。アストロズの打者がスライダーで空振りしたのは48球のうちたった2球に過ぎなかった。ワールドシリーズはアストロズの優勝(4勝3敗)に終わった。

 この記事が出た後、ドジャース首脳部は「我々も当時のダルビッシュの投球癖を知っていた。癖をできるだけなくそうとしたが、解決策を見いだせなかった」と告白した。

姜鎬哲(カン・ホチョル)記者
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2017/12/14/2017121400798.html