不当な専属契約を結ばされ、ただ働きさせられたとしてアイドルグループを脱退した10代〜20代の女性4人が14日、契約の解除や賃金相当額約400万円の支払いを求めて東京地裁に提訴した。

 メンバーが所属していたグループは「虹色fanふぁーれ」。メジャーなアイドルではないものの、2年前の10月にデビューして以降、コンサートやネット配信番組への出演などを精力的に展開していた。
司法クラブの記者が解説する。

「訴えられた事務所は、東京都目黒区の『デートピア』。今はメジャーな所属タレントはいませんが、季節もののリミックスアルバムや、メイクを使ったものまねで人気のタレント・ざわちんのCDを出したりしています」

 今回訴えた元メンバーの1人は、中学3年の時にデートピアが主催するオーディションに地方から参加。「安室奈美恵さんのようなソロで歌って踊れる歌手になりたい」との夢を抱き、
片道9時間かけて東京に通ったという。オーディションでは、グランプリになれなかったものの「可能性を感じるので、事務所のレッスン生として所属してみないか」と声をかけられ、契約に至った。

 しかし、契約内容は「月給は3万8000円。ただし、レッスン費の3万8000円が差し引かれる」というものだった。それでも原告たちは、アイドルデビューできるという嬉しさと、
「売れれば、歩合給は出る」などと言われたことを励みに、2年ほど芸能活動に専念。だが、交通費しか支給されない過酷な状況が続いたといい、耐えきれずに脱退。今回の提訴に至った。

http://bunshun.jp/articles/-/5044