2011/03/03
八百長疑惑(既に疑惑ではなく確定)で大揺れの角界。疑惑発覚から早々に、日本相撲協会は大相撲春場所=大阪場所の中止を決めた。
同協会理事会は、外部の特別調査委員会(伊藤滋座長=早稲田大特命教授)に真相究明を託しているが、調査は困難であり解決までには長期化は避けられない様相だ。
野球賭博で揺らいだ昨年7月でさえ、名古屋場所を開催したことを思えば、中止せざるを得ない状況からして、今回の八百長疑惑の深刻さが伺え知れる。
さて、自称大ベストセラー『2012人類の終焉〜太陽からの啓示』を執筆した、宗教法人「庚申会龍神総宮社」(京都府宇治市五ヶ庄広岡谷2)の辻本公俊代祭主代行も
今回の大阪場所中止によって、少なからず悪影響を被ったのは確かだ。ここ数年、大阪場所に於いて庚申会龍神総宮社の敷地内に貴乃花部屋に稽古場・宿舎を提供している。
場所中は人気親方を広告塔に据え、新たな信者獲得に向け絶好のアピールの場のはずが、それが叶わなくなり、さぞかしガッカリしたに違いない。
辻本公俊祭主代行が、自ら説いた人類の終焉は間もなくではあるが、先ず何より目先の利益に繋がる《予定》のほうが大事なのであろう。
そんな気落ちする辻本公俊祭主代行に助け舟を出したのが、誰あろう貴乃花親方だったのである。
貴乃花親方は、横綱白鵬や大関琴欧洲に把瑠都らを引き連れ、庚申会龍神総宮社の節分祭に参加したのである。
貴乃花親方以下、現役横綱大関の参加が以前から予定されていたのかは定かではないが、
八百長疑惑の渦中に協会理事と現役力士が、呑気に笑顔を振り撒いて豆まきに興じる姿は、余にも当事者意識に欠けた馬鹿丸出しの光景に映った。
少なくとも、協会理事の立場である貴乃花親方ならば、このとき既に大阪場所中止は避けられない状況であると認識していた筈である。
事実、この豆まきショーの翌日には、協会理事長が苦渋と悲壮感に満ちた姿で、大阪場所中止を発表している。
協会理事の貴乃花親方には、すべき事は山積していたであろうが、京都府宇治市の片田舎まで出向く時間を費やしてでも、豆まきショーに参加する事が、何より優先されたと思われる。