下帯姿の若者たちが赤飯を四方に投げて子孫繁栄や無病息災などを願う伝統の「裸祭り」が、埼玉県神川町で行われました。

「裸祭り」は神川町の有氏神社に江戸時代から伝わるといわれ、県の無形民俗文化財に指定されています。

19日は地元の住民ら20人ほどが町の観光施設に集まり、
炊きあがったばかりの赤飯が入った木のおけを神社に運び込んで、神職からおはらいを受けました。

このあと、下帯姿になった若者たちが手締めを合図におけを担いで、
「わっしょい、わっしょい」と声をかけながら境内を練り歩き、四方に赤飯を投げていきました。

この赤飯を食べると冬を元気に過ごせるとか、安産に恵まれるといった言い伝えがあり、
訪れた人たちは身を乗り出して赤飯を求めていました。

この祭りは氏子が中心となって行われていましたが、高齢化などを理由に3年前に中止が発表され、
その後は地域の住民などでつくる保存会が活動を続けています。

参拝に訪れた38歳の女性は「来年2月に4人目を出産する予定です。赤飯を食べられたので御利益に期待します」
と話していました。
保存会の浅見和夫さんは「知恵をしぼり、先祖伝来の祭りを絶やさぬよう努めていきたい」と話していました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171119/k10011228771000.html
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