タレントの移籍や独立をめぐるトラブルや契約問題が取り沙汰されるなか、「芸能マネジャー 本日も人権なし」と題した特集を週刊現代の最新号が掲載して話題になっている
そこでは米倉涼子、マツコ・デラックス、浜崎あゆみらの名前が挙がっているが、職業としてのマネジャーはどういう役割なのか、外からはなかなかうかがい知れないだけに興味深い。

求人サイトによると、芸能マネジャーはかねて人気職で、有名プロダクションの求人倍率は常に高い。
一方、短期間で辞めてしまうケースも少なくないという。不規則な労働時間、タレントの送迎にスケジュール管理、営業の他、マスコミからの護衛や私生活の雑事にまで及ぶこともあるというからキリがない。

芸能リポーターの城下尊之氏はこう言う。

「たとえばホリプロのマネジャーは仕事の際に現地集合、現地解散をうたっているし、吉本興業は現場に顔を出さない人もいます。
忙しい売れっ子には常時、付きっきりのマネジャーがいる一方で、ひとりで何人ものタレントを担当しているマネジャーもいる。
マネジャーの大きな業務のひとつがタレントの仕事を取ってくる営業なのですが、現場に顔を出さなくても大きな仕事を取って来て、
3年後を見据えて活動をプロデュースしているような人は優秀とされますし、親身になって、
それこそ全ての仕事に随行してタレントに信頼されている人もいる。本当にケース・バイ・ケースです」

■ストレスで体を壊す者も……

阿部寛や香川照之のように、常に新たな役柄で話題を集め、CMにも出演しているのは、一般には見えないところで、優秀なマネジャーがいるのだそうだ。し
かし、実際に「人権なし」と報じられるほどコキ使われ、人知れず悲鳴を上げるマネジャーもいるようだ。芸能プロデューサーの野島茂朗氏はこう言う。

「お茶の間で親しまれているタレントが実は横暴で無理難題を押し付けてくるなんて、ひとりやふたりじゃない。
逆にいえば、そういう環境の中でうまく立ち回れないと、やっていけない。
浜崎あゆみを売り出しから支えたマネジャーはディスコの黒服出身で、VIPルームの客のわがままにも対応できる力を生かして、
それこそ買い物代行から酒の席でのホスト的なもてなしまでやっていました。この浜崎のマネジャーではありませんが、そうしたストレスで体を壊した者もいます。
グラビアタレントを抱えるあるプロダクションは恋愛管理も仕事のうちだし、ある大手プロ出身のマネジャーは、
送迎中の自分の車の後部座席で担当タレントが共演女優と行為に及んでラブホ代わりに使われたそうです。そういう話を挙げていったらきりがない」

きらびやかな芸能界と実像の乖離はある程度知られているが、虚飾の業界の内幕をマネジャーが赤裸々に語ったら……事実は小説よりも興味深いはずだ。

http://news.livedoor.com/article/detail/13898059/
2017年11月16日 10時26分 日刊ゲンダイDIGITAL