中日からドラフト2位で指名された青藍泰斗高・石川翔投手(17)が9日、
東京都内のホテルで入団交渉に臨み、契約金6000万円、年俸700万円で仮契約を結んだ。
背番号は未定。ケガに泣かされながらも最速151キロをマークした未完の大器は、
家族のために豪邸を建てる夢に向かって一歩を踏み出した。

6000万円の契約金。普通の高校生では、手にすることのない金額に
「(プロ入りの)実感が出てきた。でも、もっと稼ぎたい。稼げたら東京に大きな家を建てたい」と、
先に広がる大きな夢に胸を膨らませた。

東京の豪邸と言っても、六本木の高級マンションや田園調布というわけじゃない。
「地元の板橋に、家族皆のための家を」。姉、弟、妹がいる4人兄弟の2番目。
育ててくれた両親に恩返しするためであり、自分の背中を追って来春、青藍泰斗に入学予定で、
プロ野球選手を目指している弟・慧亮さん(15)の目標であり続けるためにも、
プロで成功してやろうという思いは強い。

中学時代は両膝を手術し、高校時代は毎年のように右肩を痛めるなど、ケガに苦しんだ。
克服するため、トレーニング方法や肩に負担のかからないフォームを動画で研究した。
「左手のグラブの使い方が悪くて体が開くのが、右肩を痛めた原因だった」といい、
日本ハム・大谷翔平の左手の使い方を参考にしたという。

「肘から先に出すイメージ。6、7割の力で投げても、全力と同じ球が行くようになって、楽になった」と、
右肩の負担が軽減して痛みは全くなくなり、球速は151キロまで伸びた。

http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201711/CK2017111002000102.html

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仮契約後、東京の夕焼けを背景に、父親の誠さん(左)、母親のアナベルさん(右)に囲まれ笑顔を見せる石川翔投手=東京都千代田区のホテルニューオータニで(武藤健一撮影)