早実、東大の両関係者も2人の合体を心待ちにしている。清宮家に近いある関係者は「宮台くんが日本ハムに決まったことは(清宮の父親の)克幸さんも喜んでいる。日本ハムはどうしても中田翔のようなやんちゃな選手が多く、幸太郎みたいな優等生タイプが少ないイメージ。早大かプロかでギリギリまで揺れていた清宮家だけど、両親が大学に行かせたかったのは大卒の肩書よりも、むしろ幅広い人間関係で視野を広げてほしかったのが理由ですから」という。

 さらには「こう言ってはなんですが、宮台くんは幸太郎の家庭教師役としてもいいかもしれない。もともと成績がよく、将来のメジャー挑戦を見据えて英語の勉強にも熱心だった幸太郎だけど、さすがに現役東大生と比べたら勉強はまだまだ。宮台くんの専門は国際法だというし、これを機に日常会話だけでなく専門的な英会話も身につけておくといい」とも。

 26日のドラフト会議で日本ハム1位指名が決まった後の会見で清宮はテレビ朝日・報道ステーションの富川悠太アナから「今のお気持ちを英語で表現されると、いかがですか?」とムチャぶり質問をされ「いや、いいです。恥ずかしいんで、いいです」とタジタジとなる一幕もあった。今のうちからさらなる英語力向上のため、宮台に教えを請うべきというわけだ。

 東大サイドも宮台と清宮が同僚になることを歓迎している。この日は昨年まで東大野球部で宮台の女房役の捕手を務め、今年TBSに入社した喜入友浩アナも取材のため母校を訪問。「宮台は、どうしても東大ということで実力以上に注目されてかわいそうな部分もあった。清宮くんと同じタイミングでの入団は彼にとってもプラス。話題が清宮くんのほうに集中して、自分のペースで練習ができますから」と宮台側のメリットを語った。宮台も「英語は大学入試レベル。東大生として誇れるレベルではないです」と謙遜しつつ「勉強は聞かれたら教えてあげたい」と“先生役”にも意欲を見せた。

 2人の合体は清宮にとっても、宮台にとっても将来につながり、それぞれがさらに進化できるということか。日本ハム・大渕スカウト部長も「僕らは基本的に個性を尊重する集まりでありたい。最初からそれを目的で指名したわけではないが、高校生の噂のある子と東大の子なんかが一緒になって交ざり合うことは意味のあることだと思う」と“化学反応”に期待している。
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