元フジテレビアナウンサーで弁護士の菊間千乃氏(45)が11日、TBS系朝の情報番組
「ビビット」に出演し、今年6月に東名高速で夫婦が死亡した多重事故についてコメントした。

 この事故で神奈川県警は10日、夫婦の車の前方に割り込み、追い越し車線に止めて事故を誘発させたとして、
乗用車を運転していた福岡県中間市の建設作業員・石橋和歩(かずほ)容疑者(25)を
過失運転致死傷と暴行の疑いで逮捕した。

 痛ましい事故を誘発しながら、逮捕容疑は「過失運転致死傷罪」(7年以下の懲役または禁錮もしくは
100万円以下の罰金)というもの。菊間氏は「過失運転致死傷は自動車の運転上、必要な注意を怠り、
人を死傷させるもの。高速道路で車を停止させるのも運転行為の一環。高速道路で夜間、追い越し車線で
止めるのは注意が足りない行為ですから、過失運転致死傷になったのだと思います」と説明した。

 より処罰が重い「危険運転致死傷罪」(死亡事故で1年以上20年以下の懲役、負傷事故で15年以下の懲役)の
適用を望む声が出ているが、「危険運転致死傷罪は実際に運転していて、スピード違反とか飲酒しながら
危険な運転をして事故を起こした場合に適用される。今回の場合は、止まって、話をしているところに
トラックが突っ込んだ事故なので、過失運転致死傷になったのだと思います」とコメント。続けて
「石橋容疑者が車から出ていなければ、ご家族だけをそういう目(トラックが追突)に遭わせようと
思ったのかもしれませんが、本人も彼女(同乗していた女性)も出ていますし、その時は怒りの気持ちだけで、
まさかご家族が死亡する(事故が起こる)という発想に至っていなかったのではないか」と推測し、
危険運転致死傷罪の適用は難しいと私見を述べた。

 今後の捜査によっては処罰が重い「妨害運転致死傷罪」(1年以上20年以下の懲役)に切り替える
可能性もあるとされるが、菊間氏は「いろいろな証拠を見てみないと分からないですが、止まったところで
事故が起きているので、過失運転致死傷になると思います」と話した。

 番組では事故当時の状況を語る長女のインタビューや逮捕前の石橋容疑者への直撃取材の様子を放映。
同容疑者は同局記者に「こちらも人間やし、カチンときた」と話し「なぜ事故が起きたのか?」の問いには
「相手が文句言ってきたからですかね」と答えた。また、高速道路で止まったのは「抜かしていったら、
あおられた。止まれと言われていると思って(追い越し車線に)止まった」と言い、夫婦が亡くなったことには
「悪いことしたな」などと語った。

 同容疑者の知人によると「年に2回くらいは交通事故を起こし、保険会社のブラックリストに載るくらい
保険金をもらっていた」という。

東スポWEB
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171011-00000009-tospoweb-ent
菊間千乃氏
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