選手からはJR東日本の左腕・田嶋大樹投手(21)の獲得を推す声も上がっている。

 26日に行われるドラフト会議の目玉となる早実の清宮幸太郎内野手(3年)をめぐり、ヤクルトが微妙な空気に包まれている。来季の指揮を執る小川淳司監督兼シニアディレクター(60)が6日に「最終確認はスカウト会議でしますけど(1位指名は)ほぼ決まっていること。多分、行きますよ」と清宮の1位指名を明言。これに疑問の声が出ているのだ。「一塁も空いてるし欲しい選手であることは間違いないけど7、8球団は競合するでしょう? 抽選となると確率は高くない。過去のドラフトを見ても、くじ運だって良くないし。それよりもうちは投手が必要ですよ」(チーム関係者)

 今年のヤクルトは畠山がケガで離脱し、年間通じて一塁手の固定ができなかった。高校野球の西東京大会などで神宮でプレーすることも多かった清宮が入団すれば戦力だけでなく、人気面での集客が見込まれるため、清宮指名は決して“冒険”ではない。

 しかし、別の関係者も「ここ2年は防御率が悪い。今年は96敗もしてるんだから、一番足りないところを最初に獲るべきなのに…。うちの補強ポイントは左の先発投手」と同調する。

 実際、今季のチーム防御率は4・21でリーグワースト。昨年に至っては4・73で12球団ワーストで、投手力の整備が急務となっている。とりわけ必要なのが先発左腕で、今季の先発ローテで左腕は石川雅規投手(37)のみ。その石川も今季はセ・リーグでは実に56年ぶりとなる11連敗を喫するなど衰えを隠せず、選手からはJR東日本の左腕・田嶋大樹投手(21)の獲得を推す声も上がっている。

 ただ清宮指名は既定路線となっており、微妙なムードのままドラフト会議に向かいそうだ。
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