黒崎さとし2017.9.6 11:30dot.

愛され女優・のん「完全復活」か…クリエイターや視聴者の“応援”が効いた?

 女優・のん(24)が、「ドラゴンクエストシリーズ」のスマートフォン向けRPG『ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト』の新CMで、再びスライム役として3年ぶりに起用され、大きな話題となっている。

 このCMシリーズは、女優の本田翼が勇者役を演じるなど、タレントがおのおのの個性にあったモンスターに扮して人気だったが、2014年、そのコンセプトで最初に起用されたのが、当時人気絶頂だったのんこと「能年玲奈」だった。

「のんさんは、記者会見で『久しぶりにこの水玉のかぼちゃパンツとスライムの顔になれて、めちゃくちゃ興奮しています』と喜んでいました。しかも、CMで出てくるキャッチフレーズが『何度倒されても僕は負けない。』ですから。彼女の苦しい状況とリンクさせるようなところもありました」(記者会見を取材した週刊誌の芸能担当記者)

(中略)

「ネットのおかげで芸能界のルールやタブーなども広く知られるようになった。そのため、事務所との契約が不平等であると訴えた『のん騒動』は、真実のいかんを問わず、ファンの同情を誘ったといえるでしょう。それに加えて、さまざまなクリエイターや文化人、企業からもまるで“助け舟”のように仕事が舞い込んでいます」(前出の芸能記者)

(中略)

「のんは、岩手銀行のCMをはじめ、『札幌国際芸術祭(SIAF)2017』のPRや東日本大震災の被災地支援事業の応援キャラクターなどにも抜擢されました。さらに活動の枠も広げ、写真集やアート本を出したり、新レーベルを設立して音楽活動を本格的にスタートさせたり、多方面で露出が増えています」(女性週刊誌の編集者)

 騒動前と遜色がない活躍ぶりだが、のんはなぜ“復活”への道を歩み出したのか。民放テレビドラマ制作スタッフは「最近、芸能界のバランスが崩れてきたのが影響しているのではないか」と話す。

「いまのところ、テレビ局と芸能界は旧態依然とした相互補助の関係が続いています。しかし、こうした業界の影響から遠いネット番組の普及が、“芸能界のバランス”を崩すことに一役買っています。ネット番組は、地上波のテレビと違い、意表をついた企画や出演者を用意しないと差別化ができない。そのため、地上波の番組で起用されにくい芸能人もネット番組では起用しやすいのでしょう。さらに、テレビCMでもスポンサーからのイメージさえ良ければ、こうした芸能人でも出演できるようになりました」

 振り返ってみると、のんの“快進撃”が始まったのは、今年6月に「LINEモバイル」のCMに出演が決まった頃からだ。やはり、“バランス”が崩れたことが影響しているのか。そして、気になるのは今後の女優活動だ。
 
「映画『この世界の片隅に』(2016年)で、のんは主人公・すずの声優を務めて大ヒットしました。この作品は単館系映画であり、芸能界の影響が少なかったので、のんを上手に起用できた。ご存じのように、彼女は朝ドラ主演女優であり、実力もキャリアもある。まずは単館系の作品から徐々に復帰し、本格女優への道を進んでいく可能性が高いのではないでしょうか」(前出のドラマ制作スタッフ)
(以下略、全文はソースをご覧ください。)


女優・のん (c)朝日新聞社
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