日本テレビで26、27日に放送された「24時間テレビ40」の平均視聴率が歴代2位タイの
18・6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことが28日、分かった。瞬間最高も40・5%の
高数字。チャリティーマラソンランナーの当日発表や、作詞家の故阿久悠さんを題材にした
スペシャルドラマなど、これまでとはひと味違った手法が奏功した。

 平均視聴率は05年の19・0%に次ぎ、歴代2位タイの18・6%。瞬間最高は27日
午後8時47分、チャリティーマラソンランナーを務めたブルゾンちえみ(27)が日本武道館に
到着しゴールテープを切る直前の40・5%で、記録が集計されている89年以降で歴代5位をマークした。

 高視聴率をはじき出した背景を探ると、4つの理由が見えた。

 (1)ランナー発表 史上初めて当日発表したことで話題性は大。さらに、大ブレーク中の
ブルゾンを起用したことに、テレビの辛口批評でも知られる作家の麻生千晶さんは
「日テレは旬のものをつかまえるのがうまい。大衆の関心からずれずに取り入れている」と
キャスティングの的確さを指摘した。

 (2)テッパンの視聴率 土日のゴールデン(午後7〜10時)は「世界の果てまでイッテQ!」
など人気番組を持つ日テレの独壇場。「24時間テレビ」の裏には民放各局が特番を編成したが、
民放関係者は「レギュラー番組をぶつけて視聴率が下がるより、特番の数字が悪いほうが痛手が少ない。
どの特番も見応えがなく、消去法で日テレを見た人も多いのでは」と解説した。

 (3)阿久さんのドラマ スペシャルドラマ「時代をつくった男 阿久悠物語」は25・6%で
歴代3位タイ。これまでのように病気などと闘うチャリティー色を前面に出した内容ではなく、
一時代を築いた阿久さんの生涯を描いたもので、同局は「親子3世代で楽しめ、語り合える
ドラマとなった」と胸を張った。

 (4)ジャニーズ メインパーソナリティーは嵐の櫻井翔(35)、KAT―TUNの亀梨和也
(31)、NEWSの小山慶一郎(33)が務めた。番組関係者は「異色の組み合わせの
ジャニーズメンバーが出ずっぱりだったことで、女性視聴者を取り込めた」と分析した。

 40回の節目で、視聴率は大成功といえる結果。麻生さんは「若者にこびるのではなく、
お年寄りも見られる番組作りで、没後10年の阿久さんを取り上げるなど目の付けどころがうまい。
万事目配りが利いていた」と話した。

スポニチ
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