8日午前、兵庫県西宮市の甲子園球場で行われた第99回全国高校野球選手権大会の開会式で、滝川西高校(北北海道)のプラカードを持っていた女子生徒が倒れるアクシデントがあった。近くで控えていた別の女子生徒が駆けつけ、開会式は無事に進行。急きょ代役を務めた市立西宮高校2年の虎谷萌絵さん(16)は「びっくりした。何とかできてよかった」と胸をなで下ろした。

 全校が入場行進した後、滝川西高校ナインを先導した女子生徒がよろめいた。近くで控えていた虎谷さんは担当の教員から声を掛けられて事態を察し、滝川西高校の下へ。同校主将による選手宣誓直前の出来事で「注目されている学校。選手たちがびしっと立っていたので、私も負けてられない」と、動揺を抑えて代役をこなした。

 虎谷さんは国旗を持って入場し、体調不良の生徒が出た際は一番に飛び出す役割だった。「いつでも出られる準備はしていた」と振り返り、滝川西高校のエース鈴木愛斗投手(3年)は「急な大役を何事もなかったようにやってくれた。堂々としていた」と感謝した。

 市立西宮高校によると、倒れた女子生徒は極度の緊張から貧血を起こしたといい、交代後、間もなく回復したという。

 全国高校野球選手権の開会式では、地元の市立西宮高校の女子生徒が、代表49校のプラカードや大会旗を持って選手を先導している。(伊藤大介)

8/8(火) 15:03配信 神戸新聞
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