J1浦和が7月30日にミハイロ・ペトロビッチ監督(59)を解任。堀孝史コーチ(49)が昇格するが、監督の“クビ”をすげ替えただけでは
終わらない。チーム内の泥沼の派閥抗争が始まるのは必至だ。

5年半というペトロビッチ監督の長期政権についに終止符が打たれたが、遅すぎる。

首位で迎えたアウェーのさいたまダービー(4月30日・NACK5)で最下位・大宮に敗れると、ここから3勝1分け8敗と大失速。J1第10
節・鹿島戦(5月4日=埼スタ)でDF森脇が差別発言。アジアチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦第2戦・済州戦(同31日=埼
スタ)では、浦和の時間稼ぎに退場者3人、警告8枚を出す大乱闘。J1第13節・川崎戦(7月5日=等々力)惨敗には試合後400人以
上のサポーターが猛抗議し、これに困ったクラブ側がペトロビッチ監督を差し出し「次節から連勝できなければ辞任する」と前代未聞の
公約。これは乗り切ったが、国際親善試合・ドルトムント戦(同15日・埼スタ)に敗れると、上西小百合衆院議員(34)からツイッターで批
判されるなど、お粗末なニュースが相次いだ。

その度にペトロビッチ監督を擁護していた山道守彦・強化本部長(54)も「大宮戦から失点が多く、ここ数試合で改善の兆しも見られなか
った」とついに見限った。

広島監督時代からのまな弟子DF槙野は「選手と監督の関係をこえている」と涙ぐむ場面も。しかし移籍組と浦和の生え抜き組によるチ
ーム内の“不和”が今季はヒートアップしており、生え抜きのひとりは「今の浦和は兄貴(ペトロビッチ監督)と弟たち(広島からの移籍組)
による単なる仲良し集団」とまで言い切ってきた。

ここまで傷口を深くした浦和フロント陣は一切責任をとってない。親会社からの“天下り”が多いフロントたちは決して一枚岩ではなく、プ
ロの強化担当もいない。

選手間の確執に加え、フロント陣による責任転嫁合戦もキックオフ。来季監督の人選を巡り、本格的な内紛が勃発する可能性が高い。


夕刊フジ
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