落語家の桂歌丸(80)が17日、出演している日本テレビ系「もう笑点」の復帰に際して、報道陣の取材に応じた。落語の魅力の一つに、日本語(にっぽんご)があるといい、日本語で笑いを取らない芸人が増えたと嘆いた。その一例に「裸でお盆を持って」とお盆で股間を隠し切る芸で人気のアキラ100%を皮肉った。

 「こういうことを言ったら失礼ですが」と前置きした上で、「ああいうのを見て面白いなと思われちゃ困るんです。日本の文化を使って笑いを取るのが、噺家だと思う」と噺家としての矜持を示した。

 肺炎は「ある程度完治している」としながらも、呼吸器の方に難があるといい、鼻には酸素用のチューブをつけて仕事をしている。ただ、声色ははっきりしており、「出なけりゃミイラと一緒です」と自らをネタに笑い飛ばした。

 歌丸は今月2日から左肺炎慢性呼吸不全の急性増悪のため、横浜市内の病院に入院していた。14日に退院し、同日に行われた同市の神奈川県民ホールで行われた春風亭小朝との落語会「特選 匠の噺会」に出席した。しかし、落語は披露できず、「高座の上からお客さま方に一席聞いていただかなければいけないんですが、肺炎は良くなったんですが、呼吸器の方がまだ完全に治っておりませんで、ちょっと息苦しゅうございます」と、まだ落語ができる状態ではないことを説明していた。

 その際も、「みっともなくて、今の目方なんてはっきり申し上げられません…。35キロなんて言えません」と、最近恒例となった自らの体重をネタに笑いを取るなど、芸人根性を見せていた。一方で、報道陣には「なんとか、なんとか…。まだまだ養生しないとなりませんので」としていた。

2017年6月17日 11時37分 デイリースポーツ
http://news.livedoor.com/lite/article_detail/13215064/