卓球の世界選手権で48年ぶりに女子シングルスで銅メダルを獲得した平野美宇(17)=エリートアカデミー=が今秋、中国超級リーグ参戦の意向を持っていることが7日、分かった。

所属先は未定。オファーを受けているチームもあるという。日本代表はこの日、帰国。史上最年少の13歳で8強入りした張本智和(エリートアカデミー)は、東京五輪での金メダル獲得を誓った。水谷隼(27)=木下グループ=は、所属するロシアリーグのプレーオフ出場のため帰国しなかった。


 平野が打倒・中国に向けて再び動き出す。中国の省の対抗戦から発展した超級リーグは、外国籍選手枠で試合に出場できるのは1人だけ。参戦するのも困難なリーグだが、平野は世界選手権の準々決勝で中国勢以外では世界ランク最高の4位にいるフェン・ティアンウェイ(シンガポール)に4―0のストレート勝ち。今や“最強の助っ人”といえる存在で、今大会の結果を受けて新たなオファーが来る可能性も高い。その中で、最も成長につながる環境を選択するつもりだ。

 世界最高峰の同リーグには昨年初めて参戦した。内モンゴルを拠点とするチーム「オルドス1980」に所属。シングルス10試合を戦い、3勝を挙げた。常に中国のトップ選手と競い合える環境で「中国選手も普通の人間だと思った」と実感。打球点の早さに活路を見いだし、磨きをかけたことで、4月のアジア選手権で丁寧、朱雨玲ら中国選手3人を撃破。21年ぶり優勝の快挙につながった。

 世界選手権では準決勝で丁寧と再戦。平野が得意とするバックハンドを打たせないコース取りや台上でのプレーに持ち込むなど、2連覇を果たした女王の徹底した対策の前に1―4で敗れた。改めて痛感した中国選手との差を埋めるためには、超級リーグはうってつけの舞台だ。

 成田空港に帰国した平野は「中国選手はまだまだ強い」と話したが「ラリーは互角だった。中国選手と試合をして経験を積めば、勝てる」と自信を深めた。世界ランクは7位にアップ。「うれしいですけど、トップ3入りを目指している。全然、満足していない」とどこまでも貪欲だ。同じ所属の張本に関しては「尊敬している。マネしたいところも多く、勉強させてもらっている」と話した。

6/8(木) 5:03配信 
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