佐藤琢磨(アンドレッティ・オートスポート)は第101回インディ500で優勝。日本人初の歴史的快挙を成し遂げた。しかし彼のレースは簡単なものではなかった。レース中盤、ピットストップの際にホイールナットを落としてしまうというミスがあり、一時隊列の中団に下がってしまったのだ。

 しかしその後の佐藤は、予選で発揮したペースをいかんなく披露し順位を回復。終盤には難敵だったマックス・チルトン(チップ・ガナッシ)を抜き、エリオ・カストロネベス(ペンスキー)との激闘を制して、見事トップチェッカーを受けた。

「まずマイケル・アンドレッティと、アンドレッティ・オートスポートのチームみんなに感謝したいです。彼らのサポートがなければ、僕は今日ここにいることなんてできませんでした」

 そう佐藤はレース後に語った。

「ある時、僕は勢いを失い、10番手くらいまで落ちてしまいました。僕はただ自分の仕事に集中し、クルマとピットストップを信じました」

「その時が来たら、僕は100%やり切る必要がありましたが、それができると確信していました。でも、その時を待っていた。ラスト数周、それがその時だったんです」

「エリオがいつもチャージをかけてくることは知っています。しかし彼は紳士的だし、フェアプレイヤーです。僕は彼を信じ、サイド・バイ・サイドでターン1に入って行きました。それで、僕は成し遂げたんです」

「最後の数周、クルマは素晴らしく動いてくれました。僕は支えてくれたみんなに、感謝してもしきれません」

 インディ500の勝利が、佐藤にとってどんな意味を持つのだろうか? それについて尋ねると、佐藤は次のように語った。

「ものすごく大きい事です。どうなっていくのかは、想像することすらできません」

「日本のもてぎでのレースは、とても良いレースだと思っていました。ファンの皆さんには、本当にありがたく思っています。僕にとっては、ホームレースはいつも特別なものです」

「しかし最近では、多くの日本人のファンがインディカーをフォローしてくれています。特にインディ500のために。今日も彼らが日本からやってきてくれていることを知っています。本当に多くの人が来てくれました。だから、僕らが成し遂げたことを、誇りに思っています、そしてチームは本当に素晴らしいチャンスを与えてくれました」

「今日は最終的に素晴らしい結果を出すことができたので、僕は本当に、本当に嬉しいんです」

motorsport.com 日本版 5/29(月) 9:24
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