バルセロナは完全に混沌とした状況に陥ってしまった。キックオフの前には、セカンドレグでの劇的な逆転劇やサンティアゴ・ベルナベウで記憶に残る試合をしてくれるという希望的観測に近い話題もあったが、それらは楽観的以外の何物でもなかった。ピッチの上では、チームが最も恐れていたことが現実となったのみだ。
アンドレス・イニエスタがケガにより欠場し、そしてネイマールはもはやバルサにいない状況。とりわけこの試合のような重要な一戦においては、過去10年間で最も“平凡な”先発メンバーがフィールドには送り込まれた。バルサの監督、エルネスト・バルベルデは試合前の会見にて、レアル・マドリーには劣っていないと主張していたが、彼がチームシートに書き込んだメンバーはそうではなかった。
わずか数週間ですでに3度目のクラシコを迎えたバルベルデは、マイアミで行われたプレシーズン最初のクラシコでは倒した相手なのにと、困惑しているかもしれない。
その試合ではネイマールはまだバルサのユニフォームを着ていたのだが、彼の移籍がクラブを動揺させた。そして移籍市場が閉まるまで2週間を切った段階で、まだ彼の穴を埋める選手を獲得できないでいる。
■バルセロナに再び暗黒期が?
バルセロナの黄金時代が終わりを迎えたことは間違いない。少しずつ衰退し、上がることは決してなかった。ここ数年、上手くいかないことが起きてもリオネル・メッシがその亀裂を埋めるような活躍を見せてきたが、今やその亀裂はもはやぽっかりと空いた穴となり、水曜日の試合ではメッシでさえ隠すことができないものとなっていた。
カンプ・ノウでのファーストレグでは、ルイス・スアレスのダイブで得たラッキーなペナルティーキックをメッシが決め同点に追いついたが、最終的には1-3で試合を落とした。そして迎えたベルナベウでの試合ではマルコ・アセンシオが初戦のダメ押し弾に続き、素晴らしい先制点を決め2試合合計4?1と突き放している。
前半終了直前にカリム・ベンゼマが決めた追加点も、何の驚きもないものであった。前半の45分間でバルセロナが放ったシュートはわずか1本で、これは2017年に入ってから最も少ないものだった。その結果と同様にチームの出来も非常に悪いものであったことは言うまでもない。
これまで全くテストをしていない3-5-2のフォーメーションに加えて、不評のアンドレ・ゴメスとハビエル・マスチェラーノを起用し、守備の不安定さを露呈することとなってしまった先発メンバーを起用した責任をバルベルデは重く受け止める必要がある。スペイン、そしてヨーロッパ王者とのアウェーでの試合は何かを試すための場所ではなく、その新しいフォーメーションに驚いたのは相手チームよりもむしろ自分たちであった。
深夜ながら真夏の暑さが残った後半のキックオフからバルサは幾分復調し、メッシのシュートがゴールバーを叩くシーンもあった。メッシは常に最もインスピレーションを発揮する存在であったが、彼以外の選手はクラブのプライドのためだけに戦っているようである。一方のマドリーは今週末のリーガ開幕を見据えており、彼らは優勝候補の最右翼としてシーズンを歩み出すだろう。
■次代を担うスターの不在
スアレスも衰えを感じさせ、イニエスタは今シーズンが彼の最後のシーズンとなるとも言われており、ネイマールこそがクラブの未来を背負う存在となると期待されていた。しかしそれも過去のものとなり、いまやカタルーニャのクラブはスターのクオリティを備えた選手はほとんどいない。パウリーニョの獲得はブラウグラナにとっては有益なものとなるかもしれないが、マルコ・ヴェッラッティがやってくることを待ち望んでいたサポーターにとっては、パウリーニョ程度で興奮することはない。全体的に見て、今のバルサは、ペップ・グアルディオラが指揮を執りチームに変革をもたらす前のシーズンであり、メッシがまだ若手のホープであった2007-08シーズン以来最低のチームのように思える。
今ではメッシも30歳になった。今夏彼はバルセロナとの契約延長に合意。しかし彼はその決断が正しかったのかどうか疑問に思っているかもしれず、もし彼がほんの2〜3歳若かったら、彼の放出条項2億5000万ユーロ(約320億円)はバルサにとって大きな懸念となっていたことであろう。
ほとんどの試合はこのレアル・マドリーとのアウェー戦よりは簡単なものとなるだろうが、バルサはそのベルナベウの地で6-2や4-0の勝利、直近では3-2の勝利を収めることで世界最強の名声を築き上げてきたはずだ。今ではメッシのみが凡庸なチームにおいて突出した存在であり、レアルはバルサよりも遥か先を進んでいる。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170818-00000025-goal-socc
アンドレス・イニエスタがケガにより欠場し、そしてネイマールはもはやバルサにいない状況。とりわけこの試合のような重要な一戦においては、過去10年間で最も“平凡な”先発メンバーがフィールドには送り込まれた。バルサの監督、エルネスト・バルベルデは試合前の会見にて、レアル・マドリーには劣っていないと主張していたが、彼がチームシートに書き込んだメンバーはそうではなかった。
わずか数週間ですでに3度目のクラシコを迎えたバルベルデは、マイアミで行われたプレシーズン最初のクラシコでは倒した相手なのにと、困惑しているかもしれない。
その試合ではネイマールはまだバルサのユニフォームを着ていたのだが、彼の移籍がクラブを動揺させた。そして移籍市場が閉まるまで2週間を切った段階で、まだ彼の穴を埋める選手を獲得できないでいる。
■バルセロナに再び暗黒期が?
バルセロナの黄金時代が終わりを迎えたことは間違いない。少しずつ衰退し、上がることは決してなかった。ここ数年、上手くいかないことが起きてもリオネル・メッシがその亀裂を埋めるような活躍を見せてきたが、今やその亀裂はもはやぽっかりと空いた穴となり、水曜日の試合ではメッシでさえ隠すことができないものとなっていた。
カンプ・ノウでのファーストレグでは、ルイス・スアレスのダイブで得たラッキーなペナルティーキックをメッシが決め同点に追いついたが、最終的には1-3で試合を落とした。そして迎えたベルナベウでの試合ではマルコ・アセンシオが初戦のダメ押し弾に続き、素晴らしい先制点を決め2試合合計4?1と突き放している。
前半終了直前にカリム・ベンゼマが決めた追加点も、何の驚きもないものであった。前半の45分間でバルセロナが放ったシュートはわずか1本で、これは2017年に入ってから最も少ないものだった。その結果と同様にチームの出来も非常に悪いものであったことは言うまでもない。
これまで全くテストをしていない3-5-2のフォーメーションに加えて、不評のアンドレ・ゴメスとハビエル・マスチェラーノを起用し、守備の不安定さを露呈することとなってしまった先発メンバーを起用した責任をバルベルデは重く受け止める必要がある。スペイン、そしてヨーロッパ王者とのアウェーでの試合は何かを試すための場所ではなく、その新しいフォーメーションに驚いたのは相手チームよりもむしろ自分たちであった。
深夜ながら真夏の暑さが残った後半のキックオフからバルサは幾分復調し、メッシのシュートがゴールバーを叩くシーンもあった。メッシは常に最もインスピレーションを発揮する存在であったが、彼以外の選手はクラブのプライドのためだけに戦っているようである。一方のマドリーは今週末のリーガ開幕を見据えており、彼らは優勝候補の最右翼としてシーズンを歩み出すだろう。
■次代を担うスターの不在
スアレスも衰えを感じさせ、イニエスタは今シーズンが彼の最後のシーズンとなるとも言われており、ネイマールこそがクラブの未来を背負う存在となると期待されていた。しかしそれも過去のものとなり、いまやカタルーニャのクラブはスターのクオリティを備えた選手はほとんどいない。パウリーニョの獲得はブラウグラナにとっては有益なものとなるかもしれないが、マルコ・ヴェッラッティがやってくることを待ち望んでいたサポーターにとっては、パウリーニョ程度で興奮することはない。全体的に見て、今のバルサは、ペップ・グアルディオラが指揮を執りチームに変革をもたらす前のシーズンであり、メッシがまだ若手のホープであった2007-08シーズン以来最低のチームのように思える。
今ではメッシも30歳になった。今夏彼はバルセロナとの契約延長に合意。しかし彼はその決断が正しかったのかどうか疑問に思っているかもしれず、もし彼がほんの2〜3歳若かったら、彼の放出条項2億5000万ユーロ(約320億円)はバルサにとって大きな懸念となっていたことであろう。
ほとんどの試合はこのレアル・マドリーとのアウェー戦よりは簡単なものとなるだろうが、バルサはそのベルナベウの地で6-2や4-0の勝利、直近では3-2の勝利を収めることで世界最強の名声を築き上げてきたはずだ。今ではメッシのみが凡庸なチームにおいて突出した存在であり、レアルはバルサよりも遥か先を進んでいる。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170818-00000025-goal-socc