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ガチャを分けても面白くならないんで工数を使いたくない
レス数が1000を超えています。これ以上書き込みはできません。
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2018/08/09(木) 22:16:02.930
114 名無しさん@お腹いっぱい。 (ワッチョイW 1689-mPCZ [119.240.146.50]) 2018/08/09(木) 22:12:08.83 ID:czuHCYsG0
どうですか?
FGOはグラブルの水着イベには勝てそうですかな?

https://i.imgur.com/jw5bdP8.png
https://i.imgur.com/IyNA7t2.png
https://i.imgur.com/PPP5VZp.png
https://i.imgur.com/QS8jvsf.png
https://i.imgur.com/mXBlWwi.png
https://i.imgur.com/2fPH8UN.png
https://i.imgur.com/J1PpOyR.png
https://i.imgur.com/ohlPaOq.png

133 名無しさん@お腹いっぱい。 (ワッチョイ fa59-2km2 [203.181.19.87]) sage 2018/08/09(木) 22:13:08.53 ID:Eq8U064g0
>>114
FGOより絵が何倍もキレイなのに面白そうと思わないのはなぜなんだ

152 名無しさん@お腹いっぱい。 (ワッチョイWW e38e-agvX [182.167.237.172]) sage 2018/08/09(木) 22:14:15.83 ID:UjDI2/RS0
>>133
ガワだけ取り繕ったモバゲー時代の化石だからな
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2018/08/09(木) 22:16:09.430
━━━━━━私が担当しました。(恍惚)
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2018/08/09(木) 22:16:40.380
>>31
アトモスク飛んでったから
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2018/08/09(木) 22:16:50.690
>>10
そりゃ絵師みんな都会いくわ
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2018/08/09(木) 22:16:50.920
屁こいていい?
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2018/08/09(木) 22:18:12.080
https://i.imgur.com/WfY1701.jpg
えっっっっっっっっ!!!!!!!!
0072非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:18:14.880
ジャンヌとネロの再臨絵なんか似てますね
0084非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:18:51.090
うめてんてーも都会に行ってしまった
0097非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:19:21.860
都会に媚びたやつ必ず報いは受けさせるよ誓うよ
0116非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:20:36.320
え......
0120非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
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2018/08/09(木) 22:20:49.81d
茶番投票結局全員最終解放なんやろ
神ブルいわれても感謝の課金でセルラン1位よ
0121非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:20:52.120
https://i.imgur.com/1beIsHT.jpg
すまん、廃人の数倍強くなっちまった
0124非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:21:05.100
うおおおおおおおお今年のコミケはもんはんのえろほん新作でるぞおおおおおおおおおおおお
0129非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:21:14.750
https://i.imgur.com/kFlgjpu.jpg

こんなことするからわざわざオワブルに金を払うデレPがボイコットした
0139非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
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2018/08/09(木) 22:21:38.43d
投票盛り上がっとるか〜
0151非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
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2018/08/09(木) 22:22:10.34d
>>123
SDうんこなのはきついな
0161非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:22:30.240
>>143
いや無理です
0164非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
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2018/08/09(木) 22:22:46.07d
キャラ全然しらんが2年以外はあんまいらなくね?
0175非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:23:22.630
>>166
あるちゅって年々劣化してるよね
0180非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
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2018/08/09(木) 22:23:41.21d
本家と関係ないとこでアイマス格下ラブライブのが上言われるのは草
0185非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:23:57.380
フォーリナー 村民
0199非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
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2018/08/09(木) 22:24:47.74d
>>179
カバオがゴミと判断しただけだから
0212非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
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2018/08/09(木) 22:25:28.67d
>>181
モバマスもうやってないけどワイもそうやからなあ
0225非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:26:16.460
fgoの石100個くらい集めたから絶対強いの当たるわ 100個だぜ?100個 すげえよ俺
0230非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
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2018/08/09(木) 22:26:36.57d
BBは2にしたいしヒロインXもほしい
メイヴはまあええか
0241非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:27:13.920
>>228
なんじゃとて!?
0251非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:28:06.930
偉い人「やれ」
山ちゃん「はい.....」
周りのみんな「銀河便乗」
0258非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:28:41.030
>>143
なんかさ、悲しくならない?
0260非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:28:45.790
>>250
自動売却あるしがんばってどうぞ
0265非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:29:04.870
>>259
あるぞ
サブにもつっこめ
0266非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:29:08.520
(セルラン)動かないままならハジまらないから
0277非通知さん@アプリ起動中 (アウアウウー)
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2018/08/09(木) 22:29:51.43a
>>234
脱ぐんかい
0296非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:31:07.360
ラブライブは腐っても黒乳首なんだし
少しは魅力ある作品かと思ったら
知的障害を持った女の子ばかりで非常に反応に困った
初代様はまともな人材おるんか?
0309非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロル)
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2018/08/09(木) 22:31:55.91p
『握手』

師匠から聞いた話だ。

大学1回生の春だった。
入学して2週間が経ち、戸惑うばかりだった大学生としての生活サイクルにもようやく慣れる兆しが見え始めたころ。
キャンパス内には文化系サークル、体育会系サークルの新入生勧誘看板が雨後のタケノコのように乱立し、さすがに当初にあった繁華街の客引きのような強引な勧誘はなりを潜めたものの、
まだまだ新入生を取りっぱぐれまいという各サークルの熱気が、いたるところから感じられた。
そんな空気にいささか居心地の思いをしながら、
平日の昼休みに学食のある大学会館のあたりを歩いていると、キジトラ柄の猫が一匹、うなーんと鳴きながら目の前を通り過ぎようとした。
すぐに近くにいた女子学生が取り囲み、かわいいかわいいと連呼し始める。これだけ学生がいればエサをやる人もいるのだろう。学内にはそんな野良猫が何匹かいるようだった。
いつもなにかに癇癪を起している大学生協の職員がおっぱらいに来る前に、立ち去ろうと爪先の向きを変えたときだ。
視線の端に、なにか黒いものが映った気がしてふとそちらを見た。
大学会館のすぐそばにあった学内保健センターが目に入る。黒いものはその建物の影にスッと消えたようだった。
ただの人影ならそんなに気にはならなかっただろう。けれど、僕のなかにあるこの世のものではないものを知覚する受容器が、かすかに反応しているのに気づいてしまった。
保健センターは平屋の小さな建物だった。そちらへそっと歩いていき、裏側へ回ってみたがそこにはだれもいなかった。立ち去っていく人もいない。黒い影は消えてしまっていた。
気のせい。
とは思えなかった。
実のところ、この大学に入って以来、そんな黒いものが視界の端を横切るのを何度も経験していたのだ。ただ、いつもそちらを向くと、建物の裏や扉のなかへ逃げるように消えてしまう。
確実にそこになにかがいた、と確信するには頼りなく、錯覚と断定するには妙な存在感があった。
怖い、という感じはなかった。ただ、なにか不吉な感じは抱いていた。
0315非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
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2018/08/09(木) 22:32:16.41d
BBとヒロインXはよ
イベント礼装と牛若丸だけ回収して待機やな
0323非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:32:28.370
>>304
ハゲが映画作るんだよ!
0328非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロル)
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2018/08/09(木) 22:32:53.58p
猫を中心にした騒がしさのなか、たった1人でひとけのない保健センターの前にたたずんでいると、言いようのない疎外感が湧いてくる。
『あなたは、だれにも見えない不思議なものを見るのよ。これからもずっと。それはきっとあなたの人生を惑わせる。
それでもどうか目を閉じないで』
いつかだれかに言われた言葉が、イバラのように体に絡みついて、僕の足を動かなくする。かつては温かみのあった言葉だったはずなのだけれど、今ではつらい。
それが僕を呪いのように縛りつけている。
その日の午後、4限目の授業が終わったところで僕は学部棟を出た。
駐輪場に向かいながら今日はサークルにでも寄ってみるか、と考えた。学科の同じコースでできた男の友人に誘われて、一緒に文芸サークルに入ったものの、その雰囲気がしっくりこなかったらしいそいつが、
さっそく別のゆるそうなサークルに鞍替えするのを尻目に、僕はそれすらめんどくさくて惰性でその文芸サークルに所属していた。
適度に人との繋がりができて、かつ過度に個人的な時間に干渉しないという条件を満たしていれば、なんでもよかったのだろう。たとえ、それが「アリ観察部」だったとしても。
急ぐわけでもなく、自転車に乗らずに押して歩きながら、僕はサークル棟へ向かう道をのたのたと進んでいた。
そのあたりは、ラグビー部が走り回っている競技場があるせいでいつも埃っぽい。周囲には同じように授業上がりでサークルへ行こうとする人たちがいた。コンビニ袋をぶら下げている姿が多かった。
サークル棟の自販機は、カップが出てきて飲料水が注がれるタイプだったが、
こいつが『コイン飲み』の常習犯で、100円玉を入れたのに、「押してください」のランプが点かず、返却ボタンを押しても反応しないということがよくあるのだった。
たぶん生協だかに言えば返してくれるのだろうが、入れた証拠は? と言われれば困るし、なによりキャンパスの外れのサークル棟までやってきて、また大学会館まで戻るのかと思うと、100円くらいいいか、という心境になり、結局泣き寝入りをすることになるのだ。
0338非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
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2018/08/09(木) 22:33:15.36d
>>295
ちゃんとこういうの用意するんやなあ都会
0340非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロル)
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2018/08/09(木) 22:33:29.22p
それを学んでいる学生たちは、みんな飲み物はあらかじめ買ってくるのだった。
僕も小腹が空いているのに気づいて、コンビニへ行こうかと考えたときだった。
目の前に不思議なものを見た。
いや、目の前、というよりも上空、というべきか。道沿いに背の高い照明柱があるのだが、その柱の上にだれかが腰かけているのだ。
落ちたら大怪我か、へたしたら死んでしまいそうな高さだというのに、その人は平然としてどこか遠くを見ている。黒いシャツに黒い帽子、そしてホットパンツという格好の女性。
なんだあれ。
僕は思わず立ち止まって見上げた。
風があるので、着ているシャツがバタバタと揺れている。回りの人たちも気づいて、そちらを見ながらヒソヒソと話したり、指をさしたりしている。
大学に入って、高校時代とは比べ物にならないくらい変な人が多いことには気づいていたが、こういう体を張った人はさすがに見ない。
前を歩いていた女の子2人組が柱の上に声をかけて、手を振った。すると最初は気づいていなかった柱の上の女性も、我に返ったように振り向いたかと思うとニコリと微笑み、手を振り返した。
0347非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロル)
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2018/08/09(木) 22:33:50.27p
2人組はキャーという歓声をあげて歩き去っていった。
器用に足を絡みつかせて柱に腰かけている女性は、風に目を細めながらまた遠くへ視線を移した。僕はそちらを気にしながら柱の横を通り過ぎる。
遠くを見ているその横顔はどこか近寄りがたい雰囲気で、僕はその顔をどこかで見たことがあるような気がした。
先を歩いている2人に追いつくと、「知り合いですか」と訊いてみた。
「ぜんぜん」
という答えが返ってくる。
変な人がいるのだな。
そう思いながらサークル棟に入ってからも、彼女のことが気になって仕方がなかった。
部室にいた先輩に身振り手振りで今見た人のことを訊いてみると、「ああ」と言って頷いた。
「妖精ね、妖精」
もう1人の先輩が相槌を打つ。どうやら彼女は大学でも有名な人のようだ。
キャンパス内で時おり、ああいう奇行を目撃されることがあるのだとか。それでついたあだ名が妖精。
「文学部の院生だって聞いたような」
「理学部でも見るよ」
「え、農学部じゃないの」
……どうもいたるところに出没しているらしい。
俄然その奇妙な人物に興味を持った僕は、キャンパスの妖精をもう一度見ようと部室を出た。部室は3階にあったので、いつも出入りに使っている屋外階段のテラスに出て、照明柱のほうを見下ろす。
しかし柱の上にはもう、その姿はなかった。
0353非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロル)
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2018/08/09(木) 22:34:05.80p
その夜、悪夢を見た僕はうなされて目を覚ました。
夜明け前の薄暗闇のなか、僕は息を深く吐いて布団から体を起こす。
思い出した。あの横顔。繁華街で、この世のものではないものたちを引き連れて歩いていた、あの青白い顔。話しかけた僕に、「うしろに並べ」と言って一瞥もくれずに通り過ぎていった、あの人だ。
もう一度会いたい。
薄明の滲み出すカーテンをじっと見ながら、強くそう思っている自分に気づいた。
どうしてなんだろう。
あの人にもう一度。
0363非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロル)
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2018/08/09(木) 22:34:32.78p
「だから、そう言ったじゃんよ」
もう1人にもたれかかるようにしながら、馴れ馴れしくそんなことを言って、同じ学科の友人が前を歩いている。
一般教養棟の長い廊下だった。僕は笑いながら、その場にふさわしい突っ込みを入れるために2人に近づこうとして、ふと足を止めた。視界の隅に、黒いものの影を見た気がしたからだ。
まただ。またあれだ。
僕は視線を走らせるが、黒いものは、開いていた教室の扉の向こうへ逃げ込むようにして消えた。
「どうした」
友人が振り返って訊いてくる。
「いや」
彼らの視線のなかに、異物を検見しているような微かな色があった。
また歩き出した僕は、こうして仲の良い学生を演じながら、自分は実際は前を行く2人と、どこか根本的な部分でまったく違う人間なのだ、ということを思い知らされた気持ちになった。
腹に重い鉛のようなものがゆっくりと沈殿していく。そうして日々の生活のなかで溜まっていく鉛が、いつか僕をズブズブと地面の底へと沈めてしまうのだろう。
教養棟を出たところで僕は、寄るところがあるから、と言って2人と別れた。古本屋にでも行こうかな、と思って駐輪場に向かったとき、ほんの目と鼻の先にある壁の出っ張った部分の向こうで、黒いものが動いたのを見た。
キッ、とそちらを睨む。
0365非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:34:34.830
たな
@hsKXF62nEHKDkJI
ラブライブから始めた友人から電話来て
たな「どした??」
友人「お前グラブル やってたよな?」
たな 「多少は」
友人「じゃあ2年組に投票しろ」
たな「うん?」
友人「お前ガチだったよな?コラボキャラなんかどうでもいいよな?投票しろ!!!」って
電話かかって来て選挙法違反って言葉が浮かんだ
0369非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:34:54.170
リアルは地獄 ハジブルの意味 見つけその先にHRTという閃光がある
0376非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロル)
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2018/08/09(木) 22:35:15.50p
いい加減にしてくれ。そう心のなかで叫んだ。その叫びは頭のなかで余韻を残すこともなく消え去った。
目の前に黒い帽子の女性がいた。体のラインがわかるボーダーTシャツを着て、下はこの前と同じホットパンツ。
妖精だ。
僕は息を止めた。
妖精が、僕と向かい合うようにして、同じ場所を見ていた。なんでもない壁の一部を。黒いものはもう見えない。
「あの」
声をかけた僕に、彼女は静かに視線を向けた。睨むような鋭い目つきをして、タバコを咥えている。白い煙がゆっくりとたちのぼっている。
彼女は指先でそのタバコを摘み、「なんだ」と言った。
「今の、見えたんですか」
「……」
彼女はすぐに答えず、もう一度タバコを口元に引き寄せた。
一度、会いましたよね。夜の街で。
続けてそう訊ねようとしたとき、僕はふいに聞こえてきた雨音に思わず空を仰いだ。
サァサァ……。
あっという間に、小さな雨粒がヴェールのようにあたりを包む。
僕と彼女はその雨のなかで向かい合ったまま立っている。周囲の学生たちはそんな僕らを邪魔そうに避けながら、歩き去っていく。駆け足にもならず、空も見ないままで。
「これは、なんですか」
その問いかけを彼女にするべきなのか、考える前に口が動いていた。
0393非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロル)
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2018/08/09(木) 22:35:49.55p
雨は降っていなかった。いや。物質としての雨粒は落ちてきてはいなったというべきか。髪にも、額にも雨の粒は落ちてこず、降り続く雨のなか、体はまったく濡れることはなかった。体の前で手のひらを広げてもそれは同じだった。
周りの人々もだれ1人、その雨に気づいていない。
けれど細く流れる雨の筋は、僕の目に確かに映り、耳は繊細な雨の音を確かに拾っていた。
「これは私が見ている」
彼女が口を開いた。夜の街で僕に向かって、「うしろに並べ」と言った、あの冷たく突き放したような口調ではなかったが、どこか柔らかさのない声だった。
「調子が悪いんだ。少し、撒き散らしている」
彼女はそっと自分の左目の下に触れた。
「近寄らないほうがいい。お前みたいに、『見る』やつは」
そう言って壁に目配せをした。黒いものが消えた場所だった。
「これは雨の…… 幻なんですか」
「夢を見ているんだ」
タバコを口から離し、空を見上げた。その彼女の目元に、子どもが玩具を見るような輝きが浮かんだ気がした。
「キャンパスが。雨の夢を」
そう言って、彼女は歩き出した。僕から視線を外し、去って行こうとしていた。
僕は彼女に訊くことがある。
そのとき僕の脳裏に浮かんだのは、切迫したその気持ちだけだった。なにを訊こうかなんて思いついていない。ただ、彼女が僕の問いの答えを知っている、ということだけはわかった。
「待ってください」
追いかけようとした僕に彼女は振り向いて、「今のが見えたのか、と訊いたな」と言った。
0394非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:35:51.950
>>348
ペレってサッカーの神様?
0402非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:36:26.300
なんのコピペなのこれぇ
0406非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロル)
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2018/08/09(木) 22:36:34.41p
壁の黒いもののことか。僕は頷く。
「お前はなにが見えた」
「黒いなにかが。すぐに消えましたけど」
彼女はタバコを挟んだ指を僕に向けて、挑発的な顔つきした。初めて見せた若者らしい表情だった。
「見えてないな。お前みたいなやつが一番危ない。気づいても、見ない振りをしてろ」
今度こそ突き放した口調でそう言い捨てると、僕の反応も見ずに歩き去って行った。
食い下がる気力はあったはずだった。この程度では。それでも僕の足は動かなくなった。
「見えてない」
去っていく彼女のうしろ姿を見送りながら、僕はつぶやいた。
いつも視界の端に映ったかと思うと、そちらを見てもすぐに逃げるように消えてしまう、黒いなにか。
気のせいではない。そしてこの世のものではないこともわかる。だれも気づかない。僕の、普通ではない目にだけ映る、その日常のなかの異物。
それを彼女は……。
「見えているんだ」
黒いなにか、ではなく。それがなにかわかっている。
学生たちの群れのなかに、その背中が消えても僕はずっと見つめていた。
行き止まりだと思っていた道に、その先があるのだろうか。
気がつくと、アスファルトを濡らすことなく、雨は止んでいた。
0407非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
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2018/08/09(木) 22:36:34.70d
円卓スキンが第2弾です言われたらヤバイ
0414非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:37:11.130
>>322
スキレベ上げてないのでよければ送るぞ
0420非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロル)
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2018/08/09(木) 22:37:34.91p
それから数日、僕は大学の新入生としての日々を緊張気味に送りながら、ずっと考えていた。
キャンパスの妖精などというふざけたあだ名で呼ばれる、あの女性のことを。その彼女が見ているもののことを。
僕は今まで、周りの人々が気づかない、この世のものではないものをたくさん見てきた。そして嫌というほど叩き込まれてきたのだ。そういうものを見るということを、僕らの社会は受け入れてくれないという現実を。だから、
見ても、見ない振りをしてきたし、そういうものに自分から近づいていくこともしなかった。
『それでも、どうか目を閉じないで』
頭の中で繰り返されるその呪いのような言葉に首を振りながら。
それなのに。
見えていないのは、僕のほうだった。
『妖精』が見ていたものは、僕には見えていなかった。なんだろう、この感じ。僕に見えないものを見ているという彼女を、気持ちの悪い異物として、ただ避けていくということは、僕を受け入れてくれなかった世界と同じではないか。
《妖精を見るには、妖精の目がいる》
昔読んだSF小説の一節が頭に浮かんだ。
妖精の目……。
僕の目は、いつかそんな目になるのだろうか。

僕は黒いものを探して歩いた。生活圏である、大学生協から一般教育棟、学部棟、図書館、そしてサークル棟の間だけではなく、これまで足を踏み入れなかった他学部の敷地にまで捜索の範囲を広げた。
いる。確かにいる。
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2018/08/09(木) 22:38:05.94p
視界の端に一瞬入ったかと思うと、次の瞬間にはもう消え去ってしまうものが。急に振り向いた僕に、驚いた顔を見せて、気持ち悪そうに眉をひそめる学生たち。
「どうかした?」と心配そうに話しかけてくれる人もいたけれど、黒いものを見なかったか、と訊ねると、ああそっち系のやつか、という顔をして、「さあねえ」とそそくさと去っていく。
そんなことを様々な場所で繰り返した。
僕なりに考えたことがある。あの黒いものは、見よう、見ようとするその気持ちを、見透かしているようだ。見ようとすると去っていく。そんなものをどうやって見ればいいのか。
……見ない。見ないで、近づく。目を閉じたままで。そのためには、どうしたらいい。
気配だ。気配を感じるしかない。目に頼らず。
僕は目を閉じて学内を歩いた。
10数分後、10人目の人とぶつかって平謝りしたあとで僕は、昼間は無理だと悟った。賢明ではあったが、やや遅きに逸した感があった。
その夜だ。
春とはいえ、夜はまだ肌寒い。ジャンパーを着てくればよかったと少し後悔しながら、僕は真っ暗なキャンパスのなかを歩いた。
ところどころに白色の光を放つ街灯があったけれど、深夜の大学構内はいつもの華やいだ雰囲気とは違う。自然と息をひそめてしまうような、静謐な感じがした。
学部棟のいくつかの窓には明かりが灯っていて、学生なのか、教員なのかはわからないけれど、こんな時間にも研究を続けているようだった。
大学生協の前の通りに出た。昼間は学生の往来のメッカで、立ち止まっているだけで、足を踏まれたり、ぶつかったりしてしまう場所だ。
0437非通知さん@アプリ起動中 (アウアウカー)
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2018/08/09(木) 22:38:17.62a
投票で1番少ない子は脱ぎますみたいのはないの?
0449非通知さん@アプリ起動中 (アウアウカー)
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2018/08/09(木) 22:38:44.66a
>>435
素直に垢買え
0457非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:38:55.040
>>419
「やべーな…ラブライバー乗り込んで来たら占拠されるんじゃね?(盛り上げてくれえええ)」チラッ

「いやいや、消されるまであるで(やってくれ)」チラッ

「荒れそうやね(頼むぞ)」チラッ
0459非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロル)
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2018/08/09(木) 22:38:56.99p
今はだれもいない。目を閉じてみた。そのまま歩いてみる。
さっきまであったはずの道が、記憶のなかでどろどろと溶けて、自分がどこにいるのかわからなくなる。
目を開けた。5メートルも歩いていなかった。
これは怖いな。心霊的な怖さというというより、心理的な怖さだ。
もう一度目を閉じた。
静かだ。
自分の呼吸を感じる。
闇のなかに、別の呼吸を探す。
呼吸でなくてもいい。なにかがそこにいるという、痕跡。気配を。
しばらくそうしていて気づいた。
どこかに、どこかに、と思いながら、自分は前方にしか意識を向けていないことに。
なぜだろう。
ぐっと深く瞼を閉じる。だが、そうすればそうするほど、『面』を感じた。
自分の前にある大きなスクリーンが幕を閉じている感じ……。
眼球だ。
目を閉じていても、眼球の形状に意識が限定されてしまっている。闇は、全方位に広がっているはずなのに、前方の闇にしか意識が向かない。
この発見を面白く感じると同時に、やっかいさもわかってしまった。
0463非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロル)
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2018/08/09(木) 22:39:16.35p
闇は、左右にも、頭上にも、後方にも伸びている。
そうイメージしようとしても、なかなかうまくいかない。前だ。前だけ。目の前の景色を、塗りつぶしているだけだ。
期せずして、瞑想の訓練となってしまった。
目を閉じている自分自身を無にするイメージ。闇そのものをとらえるイメージ。
時間はたっぷりあった。だれにもぶつかることもなく。
どれほど経っただろうか。
なにかが、僕のそばを横切った。
黒いなにかが。
遠い。近づこうとして、足を動かした瞬間、その方向が斜め後ろであることに気づいた。そして同時に、自分が目を閉じたままだったことに。
あ。
そう思った瞬間、闇は『面』になった。戻ってしまった。
目を開けて斜め後ろを見たが、生協の外壁があるだけだった。
(くそっ)
悪態をついたが、収穫も感じていた。完全な闇のなかで、「黒いなにか」を幻視したのだ。見られないはずのものを。
もう一度だ。
僕は繰り返した。目を閉じて、闇を『面』から『球』にし、『球』から『穴』にした。
場所を変えて何度も何度もその瞑想を繰り返したが、黒いものの気配を感じることはできなかった。
頭が疲れきってしまい、最後には微かな夜風を頬に感じながら、ただ歩いた。歩いた。
なにも考えず歩いていると、光るものが風に乗って流れてくるのを見た。
なんだろうと思って手を伸ばすと、それは手に触れることもなく、瞬くように消えてしまった。
幻覚か。疲れきった頭が、そんなものを見せているのか。
空を掻いた指先を見つめ、僕は思い出していた。いつか見た、列をなして歩く、死者の群を。
0468非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
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2018/08/09(木) 22:39:35.86d
無料スキン第2弾もあるってマジ?
ガチャ鬼なのにほんのちょっと優しさを混ぜる
0473非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロル)
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2018/08/09(木) 22:39:51.51p
その列の先頭を行く人の、頬からこぼれる光を。
僕はハッとして周囲を見回した。
彼女がいる。
このどこかに。
目の前にグラウンドの高いフェンスの黒い影が見えた。歩き回っているあいだにサークル棟の近くまで来ていたらしい。
あそこにいるのか。
そんな気がして、街灯の明かりを頼りに、サークル棟への直線道に入った。
暗い。真っ暗だ。道中にあるはずの照明柱が点いていなかった。故障なのか。僕は足元に気をつけながら、そちらへ向かって歩く。
空は曇っている。月明かりもほとんど漏れていない。その空のなかに、明かりのない柱の先がうっすらと見えた。
いる。人影が。
柱の上に腰掛けて、どこか遠くを見ている。
僕はそっと柱の下まで近づいて、声をかけようかどうしようかと、迷った。こんな夜中に人が来るなんて思ってもいないだろう。驚かせてしまい、足が滑って落下するようなことになったら大変だ。そう思って。
僕は息を殺して、このまえ彼女が見ていた方向に目をやった。教育学部の建物が黒々とした影となっている。
なにを見ていたのだろう。
そう思った瞬間だった。
背筋を、ゾクリとしたものが走った。
繰り返した瞑想の影響なのか、いつもより鋭敏になっていた僕の感覚が、頭上の異様な気配をとらえていた。
あの人じゃない。
思わず柱から離れて、後ずさった。
柱の上の人影のようなものは動いていなかった。暗すぎてよく見えない。それでも、わかるのだ。あれは……
人じゃない。
ドキンドキンと打つ鼓動を悟られはしないか、という強迫観念に囚われながら、僕はゆっくりと後退を続けた。
柱が遠ざかっていく。暗闇のなかの後ずさりは怖い。躓きそうで。それでも、目を切れなかった。闇のなかに完全に照明柱が溶けてしまってから、僕は振り向いて足早にその場を去った。
0478非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:40:04.120
>>419
われら「うひょーwwwライバーたちに殺されるかもな〜 wwww」


静謐
0481非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロル)
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2018/08/09(木) 22:40:15.42p
歩きながら、自分の右目を触る。
怖い。怖い。
その素直な感情が渦巻いている。
こんな怖いものを見ないといけないのか。
僕はだれにぶつけていいのかわからない怒りが、湧いてくるのを感じていた。
教育学部の学部棟のほうを睨む。あっちだ。直感と、ほんの少しの推理で、僕は彼女の居場所を予測した。
彼女のうしろで列をなしていた死者の群を思い出す。夜の彼女は、死者にとって特別な存在なのだ、という想像。さっきのなにか得体の知れないものが、柱の上で見ていたものはなにか。
その先に彼女がいるのではないか。そう思ったのだ。
予感は、正しかった。
なじみのない教育学部のエリアの建物の下で、僕は頭上を見上げた。淡い幻のような光の粒子が微かに見える。
屋上だ。
無人の建物をぐるりと回り、玄関らしきところを見つけたが、分厚いガラス戸に鍵がかかっていて入れなかった。しかし、彼女はこのなかにいる。
僕は入学して早々に教えられた、自分の学部の学生向け侵入路のことを思い浮かべ、必ずそんな入り口があるはずだ、と思った。
建物の裏側に回り、講義室や研究室の窓ガラスをひとつひとつ揺さぶっていく。
あった。
小さな窓ガラスが1つ、施錠されていなかった。外から飛びついて、体をむりやりなかにねじ込んでいく。バランスを崩して腰からドサリと落ちた。
真っ暗だが、机と椅子が並んでいるのはわかった。講義室だろうか。起き上がって、手探りで進む。出入り口のドアは鍵が掛かっていなかった。
遠くに見える、緑色の非常口を示す明かりに、少しほっとさせられる。明かりがないのは本当に心細い。廊下の端に階段があった。手すりに掴まって静かに登っていく。
4階まで来たとき、階段の先にドアがあるのに気づいた。屋上だ。
0493非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロレ)
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2018/08/09(木) 22:40:44.62p
>>435
マナプリで種火交換出来るぞ
0496非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:40:51.360
村民が頑張ってコラ作って煽っても全く相手にされてないの草
0499非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロ)
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2018/08/09(木) 22:41:04.30p
そっとノブを握った。回る。鍵が掛かっていない。
ゆっくりと開けて、外に出た。
「よう」
彼女が、『妖精』が、屋上の端に腰掛けたままこちらを振り返った。
驚いた様子はない。僕に気づいていたのか。
「なにをしてるんですか」
「んー? 高鬼(たかおに)」
その口からでた子どもじみた遊びに、拍子抜けした。
なんだそれは。
このあいだと同じような格好をしているが、今日はタバコを咥えていなかった。
「春になるとな、ざわざわするんだよ。大学が。お前、新入生だろ」
「そうです」
「うちの大学、新入生だけで2千人以上いるからな。それだけの人が動くと、いろんなものが動くんだ」
彼女は、いろんな、という言葉を強調して言った。
「お前の言う、『黒いもの』もその1つだ。害のないものならいいけど、放っておくと危ないものもある」
なにを言っているんだ、この人は。
深夜の無人の校舎の屋上で、たった2人。現実感のない空間だった。
「高鬼って遊び、知らないか。鬼よりも高いところにいる人は、捕まえることができないってやつ」
このあいだよりも機嫌が良さそうだ。口調が明らかに滑らかだった。
「今日はしつこいしつこい」
笑ってそういう彼女に、僕はサークル棟の前で今体験したことを話した。柱の上にいたなにかのことを。高鬼、という言葉に反応して。
「ああ、雑魚は逃げるだろうな。そうやって。あれは洒落にならないから。私もこないだは危なかった。逃げ場がなくてな」
こないだ? 先日、彼女が柱の上に腰掛けていたときのことか。
『見えてないな』
彼女に言われた、辛らつな言葉が脳裏をよぎる。
彼女が逃げるような、なにか恐ろしいものがあの場所にうごめいていたというのか。
0503非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:41:16.280
お前ら的に1周り違う女ってアリなの?
俺は53歳とか絶対に嫌だわ29歳ならいいけど
0507非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロ)
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2018/08/09(木) 22:41:32.27p
日常に、どろりとした膜がかかっているイメージ。そのなかを、人々が笑いながら歩いている。その膜が見えるものだけが、体を捕らえられてあがいている。
『それでも、目を閉じないで』
嫌だ。
なぜ自分だけがそんな目に遭わないといけないんだ。
やり場のない憤りが、言葉に乗った。
「そんな、そうやって、逃げて、なにが楽しいんですか」
笑っている彼女に、理不尽な怒りをぶつけた。
けれど彼女は驚きもせず、答えた。
「遊びだから、楽しいんだ」
高鬼なんて、真剣にやったことあるか?
彼女は屋上の縁で立ち上がって言った。
「鬼に捕まったらどうなると思う? 次はだれだれちゃんのオニーってやつだ。鬼がクラスのともだちだったら、ともだちになるだけだ。じゃあ、鬼がこの世ならざるものだったなら、捕ったらなんになる?」
彼女の言葉には、隠しきれない歓喜が込められていた。
「いいか、そんな遊びのなかにこそ……」
続けようとした言葉が止まった。
背後で、ドアが開くような金属の擦れる音がした。振り向くと、だれかがそこに立っていた。
「お前…… つけられたな」
彼女が切羽詰ったような口調で僕をなじった。
屋上のドアから出てきたそのだれかは、ぐわんぐわんと体が大きくなったり、小さくなったりしていた。
人じゃないことはわかった。そして、僕がこれまでに見てきたような、街角でひっそりと立っているだけの幽霊などとはまったく違う、寒気のするような悪意で充満した存在であることも。
僕が招き入れてしまった? 入ったときの窓ガラスは……開けっ放しだった気がする。
膝がガクガクする。
0509非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
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2018/08/09(木) 22:41:34.76d
モバマスのアイドルども意味不明なSR最終解放でSSRなしw
コラボで全員SSR最終解放おまけつき
いらねー
0517非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロ)
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2018/08/09(木) 22:42:07.25p
「遊びは終わり」
彼女がそう言って、屋上の手すりの縁に置いてあったなにかに手を伸ばそうとした瞬間、ドアのところにいたそいつの体が急に伸びた。一瞬だった。
「あ」
彼女の手からなにかを奪ったそいつが、屋上の外で宙に浮いていた。
「返せ」
彼女が叫ぶ。
そいつは、頭のあたりで人間の顔が風船のように膨らんだり、縮んだりしている。体は体で、手は手で、足は足で、別個にぐわんぐわんと揺れている。
そして彼女から奪った仮面のようなものを手にして、しげしげと眺めている。
「返せ」
もう一度叫んだが、まったく反応はない。そいつが浮かんでいる場所には、屋上から身を乗り出しても手が届きそうになかった。その向こうは、4階建ての高さの闇だ。
今まで不思議なものを散々見てきた僕にも、信じられないような光景だった。なにより、いつも『個人的な体験』だったはずの、そういう存在を、別の人と一緒に見ている、という不可解さに、頭痛がするようだった。
「うしろを向いて、目をつぶってろ」
「え?」
「いいから、目をつぶってろ」
彼女が、屋上の外に浮かぶそいつを凝視しながら言った。
「はやく」
有無を言わせぬ口調に、僕は急いでうしろを向いた。そのまま逃げ出してしまいたい気持ちになったが、なんとかこらえて目を閉じた。
0520非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
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2018/08/09(木) 22:42:16.72d
>>487
村民はラブライブでハジブルなのにな
はぁ
0522非通知さん@アプリ起動中 (アウアウウー)
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2018/08/09(木) 22:42:20.09a
>>474
ラブライブも村おこしの話やしな
0527非通知さん@アプリ起動中 (アウアウカー)
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2018/08/09(木) 22:42:35.66a
>>461
スレ民だったらねぎま団見てれば分かるだろう
あれがアイマス豚
0529非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:42:37.450
19 名無しで叶える物語(笑) (ワッチョイ 7318-Xflc) sage 2018/08/08(水) 18:08:53.63 ID:uKR4GJf/0
やらなくていいぞこんなクソゲー
絵だけツイッターで保存して終わりでいい
0532非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロ)
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2018/08/09(木) 22:42:52.97p
目を閉じたが……。
なにも起きなかった。風が吹いて、顔を撫でた。彼女は、なにをしている? あの、恐ろしいやつは?
思い出して生唾をのんだ。恐怖がこみ上げてきて、目をつぶっていられなくなった。
目を開けて、すぐに振り返った。
いない――
屋上にはだれもいなかった。
うそだろ。
僕は慌てて周囲を見回したが、あの恐ろしいやつの姿もなければ、彼女もいなかった。屋上には隠れる場所もない。
幻覚でも見ていたかのようだった。
化け物はともかく、彼女が、なぜ?
ドアを見た。
自分だけ逃げた?
僕は周囲を警戒しながら、ドアのほうに向かって歩き出した。
階段を降りながら、下のほうに恐る恐る声をかけてみたが、なんの反応もなかった。入ってきたときと同じように、人の気配はまったくなかった。
3階、2階、1階と様子を伺いながら降りていった。最初の講義室へ戻り、その窓から外へ出た。
いない。
彼女は消えていた。逃げたのか。僕を囮にして?
1人残された僕は、闇のなかで立ち尽くしていた。
0543非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロ)
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2018/08/09(木) 22:43:44.49p
真夜中の教育学部の学部棟の屋上で『妖精』と出会った、その次の日だ。
僕は昼間にその学部棟の下に立って、空を見上げていた。
昨日の夜、あの空中に、この世のものではないものが浮かんでいたのだ。人の体のツギハギでできたような不気味ななにかが、大きくなったり、小さくなったりしながら、あそこに。
ぞわっ、と首筋が寒くなる。
これまでに望まなくとも見てしまった幽霊たち。かぼそく、はかないそれらとは異質な、悪意を持った存在だった、あれは。
言われるままに目を閉じ、次に目を開いたときには、それも、彼女も、消えたようにいなくなっていた。あれは、いったいなんだったのか。
考えても答えは出ない。僕はため息をついて立ち去ろうとした。そのとき、すぐ近くで、学生たちが騒いでいるのが目に入った。
「これ見て」
そう言って芝生を指さしている。学部棟のすぐ下だ。
僕も近くに寄ってみると、血の跡のようなものが芝生についていた。バレーボールくらいの大きさだ。
「なにこれ、血?」
「キモッ」
そう言って笑ってから、彼らは去っていった。彼らが学部棟に入っていくのを見届けてから、僕はその芝生の前にしゃがみこんだ。
教育学部の学生が、いま気づいた。ということは、この血の跡のようなものは、新しくついたものだ。たとえば、昨日の夜に。
そっと触ると、芝からパラパラと赤黒い粉が落ちた。僕はしゃがんだまま、学部棟の屋上を見上げた。
昨日、僕はあそこにいた。
なにか、不吉な符合を感じて、僕は身震いをした。そしてその視界の端に、黒いものの影を見た。
またあれだ。立ち上がってそちらを見ると、もうなにもいない。
なんなのだ。僕は苛立って、芝生を強く踏みしめた。
0549非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
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2018/08/09(木) 22:43:59.11d
ラブライブ好きが感謝の課金しとるやろ
0552非通知さん@アプリ起動中 (JP)
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2018/08/09(木) 22:44:06.09H
しっかしほんとグラブルの話題一個もトレンドにないな
薄々は気づいてたけどやっぱみんなオワブルを感じてるんだな
村民は一歩先をいってるわ
0560非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロ)
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2018/08/09(木) 22:44:29.20p
さらにその次の日、僕は学食でトレイを持ってウロウロしていた。いつもながらやけに混んでいて嫌になる。ずっとこんな調子ではないと信じたい。
まだ学食以外の昼食場所を見つけていない新入生が多いせいなのだろう。そしてきっと一部の学生はだんだん授業に出なくなり、ここもすいている日がくる。きっとそうだ。
まさか、自分が授業に出なくなる側になるとは思っていなかった僕は、まだ見ぬ未来に希望を抱きながら、あいている席を探していた。
すると、食事中の人々のなかに、見知った顔を発見した。
妖精だ。妖精が、黒い髑髏のスカジャンを着て、カレーを食べている。
僕はその前の席があいているのを見て、急いで近寄ってトレイをおろした。
「おとといはどうも」
妖精はカレーを食べながら文庫本を読んでいた。その本から視線をはずして、ちらりとこちらを見る。
「どこかで見たような幽霊だな」
「幽霊じゃないですよ。僕です、ほら、夜に教育学部の学部棟で」
「わかってる」
彼女は文庫本を置いた。新潮文庫の『ハムレット』だった。
「どうして逃げたんですか」
「逃げた?」
「僕を置いて逃げたじゃないですか」
「そりゃあ……」
彼女は鼻で笑うような仕草のあと、水を飲んでから言った。
「悪かったな」
「あれはなんなんですか」
「お化けだよ、お化け」
「あんなのが大学にいて、おかしいじゃないですか」
しげしげと彼女は僕の顔を見た。
「おまえ、なにをそんなに苛立ってんだ」
「い、苛立ってなんか」
「お前さあ、おとといの夜、なんで大学に来てたんだ」
「それは……」
「見に来てたんだろ。例の黒いお化けを。あの逃げるやつ」
図星だった。
0562非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
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2018/08/09(木) 22:44:51.60d
モバマス完全に捨てたのなんなんやろな
0575非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロ)
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2018/08/09(木) 22:45:44.42p
「見たいのか、見たくないのか、どっちなんだよ」
僕は核心を突かれて、ハッとした。ずっと抱いていた葛藤を見透かされたのだ。
『目を閉じないで』
ゆらりと、記憶のかなたでそんな言葉が揺れる。僕は言葉を搾り出した。
「……あの、影みたいなのは、なんなんですか」
「さあな」
彼女ははぐらかすように笑う。
「かわりに、教えてやろうか」
「かわりって、なんですか」
「あの黒いやつを見る方法を」
「そんな、どうやって」
「ちょっと待て」
彼女は残ったカレーにスプーンを突っ込み、片付けた。ティッシュで口を拭いてから、僕に向き直る。
「あれはな、自分の背中みたいなもんだ。見ようとしても、その動きに反応して回り込んで逃げちまう。
見ようとするその意識を、読まれるんだよ」
彼女はそう言って、自分の背中を見ようとするようにクルクルと首をめぐらせた。
「そんなもの、どうやって見るんですか」
「見ようとしなければいい」
「禅問答ですか」
「簡単なことだよ。電話してるときに、手元にペンと紙があったら、ついついラクガキしちゃうことあるだろ。無意識に。なにを書いたか、自分でも見返すまでわからなかったりする。
もちろん実際には完全な無意識じゃない、意識の優先度が低いってことだ。そんなふうに、意識の階層化を図ればいい」
「階層化?」
「こうやって、本を読みながらカレーを食うだろ」
彼女はハムレットの文庫本を開いた。
0578非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
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2018/08/09(木) 22:45:54.80d
2年がかろうじてセーフ?
0584非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:45:59.470
ラブライブから始めた友人から電話来て
たな「どした??」
友人「お前グラブル やってたよな?」
たな 「多少は」
友人「じゃあ2年組に投票しろ」
たな「うん?」
友人「お前ガチだったよな?コラボキャラなんかどうでもいいよな?投票しろ!!!」って
電話かかって来て選挙法違反って言葉が浮かんだ
0588非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロ)
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2018/08/09(木) 22:46:17.40p
「『ホレイショー、天と地の間にはお前の哲学などには思いもよらぬできごとがあるのだ』ってな。その分、カレーはほとんど無意識に食ってる。でもこれくらいじゃまだ足りない。
服にカレーがつかないように、多少の意識は振り分けられてる。そこで、本の文字を目で追いながら、私はさらに頭のなかでポアンカレ予想のことを考える。
位相幾何学と、ケーニヒスベルクの七つの橋の問題を考える。そうすると、どうなると思う。みごとカレーが服についてると。こういうわけだ」
そう言って彼女はおおげさにスカジャンの胸元をぬぐう真似をした。
「あとはお前しだいだ。じゃあな」
「ちょ、ちょっと待ってください」
「私はしばらくのあいだ、夜に、大学の構内をうろついてるよ」
また会うにはどうしたらいいか、訊こうとした、その先まわりをされていた。
「おまえ、伊勢うどんとか、好きなのか」
そう言って妖精は、僕のトレイを指さして笑った。器のなかで、大盛りのうどんが汁を吸ってすっかりふやけていた。
彼女は黒い帽子を被り、席を立った。去っていくそのうしろ姿を見ながら、僕は彼女と少し打ち解けた会話ができたことに、不思議な喜びを抱いていた。
0599非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロ)
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2018/08/09(木) 22:46:55.05p
それから3日後、僕は夜の大学構内を歩いていた。
暗すぎてもだめだ。街灯がついている場所を中心に練り歩く。心は穏やかだった。
練習をしてきたからだ。
歩きながら、心のなかではくりかえし円周率を暗唱していた。60桁までしか覚えていなかったのを、100桁まで覚えなおしてこの日に備えたのだ。
3.14159265358979323846264338327950288……。
体のなかを数字のリズムで満たして、歩く。
そしてそのリズムがなかば無意識に生まれていくなかで、僕はルパン3世カリオストロの城の名場面を頭のなかで再生する。たとえば、ルパンと次元のスパゲッティバトルのやりとりを。
あの映画は死ぬほど観た。だが、頭のなかでは無声映画だ。円周率がバックグラウンドで続いていた。音を重ねるのは難しい。だが、映像の再現は可能だった。
伯爵の犬を見送ったあと、2人がミートボールスパゲッィティを取り合い、次元が見事に大半を巻き取ってしまう。そんなシーンを。
歩きながらでも、ここまではわりと簡単だ。僕はもう一段階深層意識を掘り下げた。円周率とカリオストロ、それと重なりながら重ならない、さらに『下』で、僕は小学校のころ、田舎の親戚のうちで過ごした夏を思い出していた。
先生との日々のことを。いま僕がこうしてわけのわからないことをしている、その呪いを生み出した日々をだ。
音と、映像と、記憶のなかの思いと、それらを一つの体のなかに再生しながら、僕は歩いていた。
街灯に照らされる生協の白い建物のそばで、黒いなにかが視界の端に入っていることも、もうわかっている。
『それが視界に入ったら近づく』
意識はしない。ただ、はじめからそう決めていたから、ルールに従って足が自然に動く。
0605非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロ)
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2018/08/09(木) 22:47:15.17p
頭のなかは音と映像と思い出でいっぱいだ。
3.14159265358979……。
ルパンが花を差し出す。
黒いものは逃げない。
足が勝手に動く。
意識はしない。
先生、僕は。
それが今。
目前に。
いる。
「…………」
静かに呼吸をしながら、僕は表情を変えずに、その黒いものの前に立っていた。うしろには生協の建物の壁。
僕は視界に入ったもののことを考えない。
頭のなかの三重奏は続いている。
ただそこにある。
黒いものは平面だった。黒い影のなかに、顔のような絵が見える。まるで交通安全のために道端に置かれている、板できた男の子のようだ。
それが、ノイズのようなブブブというブレを伴いながら、僕のまえに立っている。
その古いブラウン管テレビのようなブレが収まっていき、厚みのない平面状の顔が、だんだんとはっきりしてくる。僕はそれをただ突っ立って、無関心に見ている。夜のキャンパスで、得体の知れないものと向かい合って。
意識の階層化の深度が、僕の危機意識を奪っていた。
ブブブブブ……。
黒いものが小刻みに揺れながら、その絵でできた顔を明かそうとしている。
ふいに、どこからかともなく声が聞こえた。
「お前、影みたいなの、って言ったな。そのとおりだよ」
妖精……彼女の声だ。
0608非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:47:18.440
ラブライブのキャラよりディアンサ達のが可愛い件について
0610非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
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2018/08/09(木) 22:47:28.11d
>>577
捏造やろみてこよ
0613非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:47:34.260
木村唯人ってさぁ






グラブル嫌いだよね
0619非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロ)
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2018/08/09(木) 22:47:51.81p
「影は、光源と対象物の延長線上にできる。自分の影を見つめているとき、光源はどこにある」
その言葉を聴いた瞬間、僕の心に恐怖心が突然よみがえった。 押さえ込まれていた冷たい汗が、額にどっと湧き出る。
ドッドッドッ……。
心臓が激しく脈打ちはじめる。
正面にはうっすらと顔のようなものが見えている。黒い板のなかのブラウン管の歪む走査線の奥に、僕に似た顔が。
僕は自分のまうしろに、背中の向こうに、なにかがいるのを感じている。それも、すぐそばに。
それと、僕の延長線上に、影を作っている、その本体が、うしろに、いる。
もう意識の階層化なんて吹っ飛んでいる。なのに、面前の黒いものは逃げない。僕に対する、児戯に似た悪意がにじみ出ていた。
やばい。
それでも、足が動かなかった。
が……。
ケェーッ。
突然、甲高い悲鳴のような音がした。その瞬間、僕の金縛りは解けた。
バンッ、と弾けるように、背後の気配と、目の前の黒いものが消えうせた。
「うわっ」
僕は飛び上がって思わず横に倒れこんだ。仰向けになって上半身を起こした僕の前に、白い仮面をつけた人間が立って、僕を見おろしている。数日前に屋上で見た仮面だ。
街頭の淡い明かりに浮かび上がるその仮面は、能面の『姫』の面だった。彼女は、冷たく、青ざめたその面を取った。
「お、やってるやってる、と思って遠くからじっと見てたんだけど。本当にあいつを捕まえるとは思わなかった」
妖精が左手で姫の面を顔の横に掲げたまま、言う。
0640非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロ)
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2018/08/09(木) 22:49:21.40p
「前に、お前みたいなやつが一番危ないって言ったけど、これでわかったろ。興味本位で追ってると、恐ろしいことになる。普段は害がなくても、突然変貌するやつもいるんだ」
「そ、その仮面は?」
僕はへたり込んだまま指さした。
「これ? 霊験あらたかな、由緒正しい、呪いの面だよ。持ち主が次々死んだっていういわくつきの」
あっけらかんと、そんなことを言う。
「もっとやばい、祟り神級の面も持ってんだけど、よっぽどのやつじゃない限り、これで十分だろ」
「あの、悲鳴は?」
「猿叫(えんきょう)だよ。この面はあれで呪いをかけるんだ」
「取り返したんですか」
「ああ、あのときか。高鬼のやつにふいうちで取られたから、あせったよ。でも取り返して、次の日にやっつけてやった」
彼女の口から聴く言葉は、信じられないことばかりだ。けれど、僕にはなぜかそれらが、すんなりと胸に落ちていくのだった。
この人は、僕の抱えている葛藤を、乗り越えた場所にいるのだ。いや、もしかして、はじめからそんな普通の人間などとは別の場所に生まれた存在なのかも知れない。
「でもまあ、お前、あんがい面白いやつだな。気に入ったよ。カンフーの師匠がわけのわからない特訓を言いつけても、文句言いながら真面目にやるタイプだな」
バカにしたような口調だったが、キャンパスではじめて会ったときのようなつっけんどんな態度ではなかった。仲間として認めてくれたような、そんな気がした。
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2018/08/09(木) 22:50:17.78d
>>623
あからさまに強いw
0659非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロ)
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2018/08/09(木) 22:50:21.21p
『あなたは、だれにも見えない不思議なものを見るのよ。これからもずっと。それはきっとあなたの人生を惑わせる。それでもどうか目を閉じないで』
優しく、はかない声が、深層意識の奥底から再生される。
僕を縛り付けてきた呪いが、呪いではなくなる日がくるのだろうか。この人について行けば。
「僕も、この世のものではないなにかに、目を閉じないで暮らす。そんな生き方ができるでしょうか」
気がつくとそんな言葉が口から流れ出ていた。地面にへたりこんだままの僕に、彼女は「ふうん」と小首をかしげた。そして、
「To be,or not to be.That is the question」
そんなことを言って、僕に右手を差し出した。
「決めるのはお前だろ」
僕は差し出されたその手を握った。力強い握手だった。
そのままぐいっ、と引き起こされる。立ち上がった僕は、握ったままの手を離さず、彼女を見つめる。
じわり、と寒気がした。
いま聞いた言葉に覚えた違和感が、時間差でやってきた。
『トゥービー、オア、ノット・トゥービー。ザット、イズ、ザ、クエスチョン』
なすべきか、なさざるべきか。それが問題だ。
彼女が先日、生協の食堂で読んでいたハムレットの名台詞だ。
それをそらんじたのだと思った。けれど、僕の耳はたしかに、違和感を察知していた。妙に発音が変だと思った箇所があったのだ。その言葉の意味がわかった瞬間に、違和感は寒気のする畏怖に変わった。
『テーベー、オア、ノット・テーベー。ザット、イズ、ザ、クエスチョン』
彼女はそう言ったのだ。
0670非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロ)
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2018/08/09(木) 22:51:08.04p
僕は握った手のひらに汗をかいている。
テーベー。結核の、隠語。
なぜ、それを。
目の前の女性は、自分のしたイタズラをたしかめるような、そんな笑顔を僕に向けている。
『目を閉じないで』
声が聞こえた気がした。
けれどそれは、階層化された深層意識のかなたに、たゆたう幻のはずだった。
「浦井加奈子だ」
彼女は、手を握ったままそう言った。
僕も彼女に対する畏怖を抱いたまま、名前を名乗った。
そのとき、僕の大学生活の道筋が決まったのだ。いや、控えめに言って、人生の、それが。
彼女の手は暖かく、手のひら越しに鼓動が聞こえた気がした。
その握手の暖かさを、僕は、それからずっと覚えている。

気がつくと、雨が降っていた。霧雨のような細い雨が。夜のキャンパスに。
だがそれは僕らだけが見ている幻だった。僕は暗い空を見上げて、目を細める。この雨は夢のなかにある。
「また降ってますね」
「すぐにやむよ」
彼女のつれてきた不思議な世界に、僕は立っている。
「おろろ」
突然、彼女の手のなかで面が2つに割れて、地面に落ちた。握手をしたまま、僕らは見つめあう。
「さっきの黒いやつ、よっぽどのやつだったらしい」
こわばった顔でそう言った。
「危なかったな」
「な、なんですかそれ」
しばらく顔を見合わせたあとで僕らは、大きな声で笑った。
0675非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
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2018/08/09(木) 22:51:35.43d
これ男ピックアップ2でスキン第2弾あったらやべえぞ
歪みマシになってるし他3人は安定
0686非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:52:07.410
(´;ω;`)あああああああああああああ


東山奈央 オフィシャル@naobou_official
東山奈央 オフィシャルさんが【公式】Fate/Grand Orderをリツイートしました

くっはははは!今宵から祭りが始まっておるのか。なんたる僥倖!!!
ぜひぜひ茨木童子と遊んでくださいね(o^^o)(東山奈央)
https://twitter.com/naobou_official/status/1027547730128695296
https://twitter.com/5chan_nel (5ch newer account)
0693非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
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2018/08/09(木) 22:52:26.17d
ムーンキャンサー他にいないってのがずるい
星5フォーリナーはもしかして黒星縛りなのかな
0702非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
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2018/08/09(木) 22:52:44.14d
>>678
おもろいやろ
0710非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:53:12.910
なあなあ

今って大規模キャンペーンしてるんだよな?

ラブライブコラボしてるんだよな?

サプチケWスタレ中なんだよな?



もっと盛り上がれよおおおおおおおおおおおおおお
0714非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
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2018/08/09(木) 22:53:31.51d
>>686
そりゃこんなコラボやってたらね
アイマス捨てるし
0728非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
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2018/08/09(木) 22:54:23.93d
イバラギンそういやルリアだったなw
0746非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:55:25.230
そら他所に仕事持ってたらこんな廃村に関わろうとせんわ
0748非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
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2018/08/09(木) 22:55:27.24d
>>730
グーグル先生が答えだすやろ
0750非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:55:33.170
だからルリアいらないって言ったろ
ルリアよりジータが人気でる始末だし
0753非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:55:46.370
どうせお前ら村民煽るために都会の名前使っているだけで都会エアプだろ
グラブルとかいう作業やめて都会という作業やるとか頭に欠陥ありすぎてさすがに引くわ
0758非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
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2018/08/09(木) 22:56:05.10d
>>731
インフェルの服っぽい
0767非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:56:22.310
村も人気投票やってるな?

@lashin_kyoto2
【人気投票】夏らしく水着キャラの人気投票にしてみました!!
今回は「グランブルーファンタジー水着キャラ人気投票」を開催!!
イケメン&美女の12名がエントリーしておりますので、
ぜひぜひ、らしんばんアバンティ京都店にてみなさまの1票をお待ちしております☆★
https://pbs.twimg.com/media/DkIjsvSU0AI6YjA.jpg
0768非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロ)
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2018/08/09(木) 22:56:25.61p
『土の下』

師匠から聞いた話だ。

大学一回生の春。僕は思いもよらないアウトドアな日々を送っていた。
それは僕を連れ回した人が、家でじっとしてられないたちだったからに他ならない。
中でも特に山にはよく入った。うんざりするほど入った。
僕がオカルトに関して師匠と慕ったその人は、なにが楽しいのか、
行き当たりばったりに山に分け入っては、獣道に埋もれた古い墓を見つけ手を合わせる、
ということをライフワークにしていた。
『千仏供養』と本人は称していたが、初めて聞いた時には、言葉の響きからなんだかそわそわしてしまったことを覚えている。
実際は色気もなにもなく、営林所の人のような作業着を着て、首に巻いたタオルで汗を拭きながら、
彼女は淡々と朽ち果てた墓を探索していった。
僕は線香や落雁、しきびなどをリュックサックに背負い、ていの良い荷物持ちとしてお供をした。
師匠は最低限の地図しか持たず、本当に直感だけで道を選んでいくので、何度も遭難しかけたものだった。
0770非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
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2018/08/09(木) 22:56:42.31d
>>755
情弱かよぉ
0771非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロ)
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2018/08/09(木) 22:56:43.14p
三度目の千仏供養ツアーだったと思う。少し遠出をして、聞きなれない名前の山に入った時のことだ。
山肌に打ち捨てられた集落の跡を見つけて、師匠は俄然張り切り始めた。「墓があるはずだ」と言って。
その集落のかつての住民たちの生活範囲を、身振り手振りを交えながら想像し、
地形を慎重に確認しながら、「こっちが匂う」などと呟きつつ山道に分け入り、
ある沢のそばに、とうとう二基の墓石を発見した。
縁も縁もない人の眠る墓に水を掛け、線香に火をつけ、持参したプラスティックの筒にしきびを挿して、米と落雁を供える。
「天保三年か。江戸時代の後期だな」
手を合わせた後で、師匠は墓石に彫られた文字を観察する。
苔が全面を覆っていて、文字が読めるようになるまでに、緑色のそれを相当削り取らなくてはならなかった。
「見ろ。端のとこ。欠けてるだろ」
確かに、墓石のてっぺんの四隅が、それぞれ砕かれたように欠けている。
0778非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:56:55.000
>>753
ゲーム性なんか求めてないぞ
「より人がいる所に」行くんだ
0786非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロ)
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2018/08/09(木) 22:57:20.42p
「地位や金銭に富んだ人の、墓石の欠片をぶっかいて持っていると、賭けごとにご利益があるらしいぞ」
師匠はポシェットから小ぶりなハンマーを取り出して、コツコツと欠けている端をさらに叩きはじめた。
「ここは土台もしっかりしてるし、石も良い物みたいだ。きっと土地の有力者だったんだろう」
「でも、いいんですか」
見ず知らずの人の墓を勝手に叩くなんて。
「有名税みたいなもんだ。
 あの世には六文しか持って行けないんだから、現世のものは現世に、カエサルのものはカエサルに、だ」
適当なことを言いながら、師匠は大胆にもハンマーを振りかぶり、
砕けて落剥したものの内、ひときわ大きな欠片を「ほら」と僕にくれた。
気持ちの悪さより好奇心の方が勝って、僕はそれを財布の中に収める。
やがて夏を迎える頃には、そんな石で財布がパンパンになろうとはまだ思ってもいなかった。
「もっと古いのもあるかも」
師匠はその二基の墓を観察した結果、
少なくともその先代も負けず劣らずの有力者であり、その墓が近くに残っている可能性があると推測し、再び探索に入った。

しかし、これが頓挫する。
日が暮れかけたころ、沢に向けてかつて地滑りがあったと思われる痕跡を見つけただけで終わった。
そこに墓があったかどうかは定かではない。
師匠は悔しそうな顔をして、地滑りの跡をじっと見つめていた。
その時だ。僕と師匠の立っている位置のちょうど中間の地面の落ち葉が、鈍い音と共にパッと宙に舞った。
0788非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
垢版 |
2018/08/09(木) 22:57:25.600
まじかよヒガシヤマ最低だな

裏切り者リストに追加しとくわ
0789非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
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2018/08/09(木) 22:57:33.60d
>>763
えみりんそんなもんなのか
0798非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロ)
垢版 |
2018/08/09(木) 22:58:03.29p
驚いてそちらを見ると、続けざまに自分の足元にも同じ現象が起きた。
「痛」
師匠が右のこめかみのあたりを手で押さえる。
石だ。石がどこかから飛んできている。気づいてすぐに周囲を見渡すと、果たして犯人はいた。
沢の向こう岸の斜面に、猿が一匹座っている。こちらの視線に気づいて、歯茎を剥き出して唸っている。
怒っているというより、せせら笑っているような様子だった。
そして地面から手ごろな石や木片を掴むと、力任せにこちらに投げつけてくる。
遊んでいるというには強烈な威力だ。
小さなニホンザルと言っても、木から木へ両手だけで移動できる腕力だ。
僕は身の危険を感じて逃げ出そうとした。
しかし師匠は一言「痛いんだけど」と口にすると、次の瞬間、沢へ向かって駆け出した。
「なんだお前はこらぁ」と叫びながら斜面を滑り降り、
ズボンが濡れるのも構わず、バシャバシャと水をはねながら沢を渡り始める。
止める暇などなかった。
猿のイタズラにブチ切れた師匠が、相手を襲撃するという凄い絵面だ。
猿も沢の向こう側の安全地帯から一方的に人間を攻撃しているつもりが、一転身の危険を感じたのか、
掴んでいた石を投げ捨てて、威嚇するような奇声を発した後、斜面を登って木立の中へ逃げ込んだ。
師匠も負けじと奇声を発しながら沢を渡り切り、斜面を駆け上って木立の中へ飛び込んでいった。
僕は思わずその斜面の上を見上げるが、鬱蒼と茂った木々が小高くどこまでも続いている。
0802非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
垢版 |
2018/08/09(木) 22:58:09.010
俺東山奈央ちゃんのファンだから、茨木引きたいけど
ジャンヌクソザコだし?
まん窟王引きたいし?
そもそも奈央ちゃんが茨木の声忘れてるから
今回は諦めるわ
0807非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロ)
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2018/08/09(木) 22:58:29.60p
猿を追いかけて獣道もない山の奥へ分け入るなんて、正気の沙汰じゃない。
止めるべきだったと思ったがもう遅い。
師匠の名前を呼びながら、戻って来るのをただ待っているしかなかった。
猿なんだぜ。猿。
そんなことを呆然と再確認する。素手の人間が、山で猿を追いかけるなんてありえないと思った。
それに、あんな深い山の道なき道を走るなんて、
崖から落ちたり尖った竹を踏み抜いたり、考えるだに恐ろしい危険が満載のはずだった。

自分も沢を渡り、居ても立ってもいられない気持ちでうろうろと周囲を歩き回り続け、
小一時間経った頃、ようやくガサガサと斜面の向こうの茂みが動き、師匠が姿を現した。
全身に小枝や葉っぱが絡みついている。
バランスを取りながら斜面を滑り降りる様子を見た瞬間に、僕は「大丈夫ですか」と言いながら近づいていった。
師匠は「逃げられた」と言って、顔をしかめている。
何度か転んだのか服は汚れ、顔にも擦り傷の痕があった。
しかし、右腕を見た時には、思わず「だから言ったのに!」と言ってもいないことを非難しながら駆け寄った。
師匠は暑いからと上着の袖を捲り上げていたのだが、
その剥き出しの右腕の肘から下にかけて、かなりの血が滴っているのだ。
新しいタオルをリュックサックから取り出して、すぐに血を拭き取る。
師匠はその血に気づいてもいないような様子で、いきなり手を取った僕を邪険に振り払った。
0813非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
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2018/08/09(木) 22:58:37.41d
>>783
信長アニラどっちも良い脇役ででてたな
0819非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロ)
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2018/08/09(木) 22:59:00.94p
「なんだおい。大丈夫だよ」
「大丈夫なわけないでしょう」
とにかく傷の様子を確かめようと、もう一度無理やり腕を掴む。
あれ?傷が……ない。
顔にもあるような擦り傷くらいしか。
呆然とする。
だったらこの血は?
拭ったタオルにはべっとりと血がついている。見間違いではない。
「大丈夫だって言ってるだろ」
師匠は乱暴に腕を振り払うと、捲り上げていた袖を元に戻し、沢を渡り始めた。
僕はしばらくタオルの血と師匠の背中を見比べていたが、
やがて『見なかったことにしよう』と結論付けて、手の中のタオルを投げ捨てた。
考えるだに恐ろしいからだ。
そして「待ってください」と、その背中を追いかける。

師匠はまだまだやる気満々で、それから日が完全に暮れるまでにさらに二箇所で墓を発見した。
0822非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 22:59:16.140
>>804
賢者が来るまで戻ってこないだろ
あいつ全部解放してやることなくなってるから
0826非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロル)
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2018/08/09(木) 22:59:27.00p
山歩きに慣れた人の後ろをついて行くだけで僕は息が上がり、「もう帰りましょう」と何度も訴えたが、
そんな言葉など無視して「こっちだ」と道なき道を迷わず進まれると、溜め息をつきながら、追いすがらざるを得ないのだった。
山道の傍で見つけた最後の墓は墓名もなく、小さめの石を二つ重ねただけのもので、
そうと言われなければ気づかなかったに違いない。
師匠は手を合わせたまま呟いた。
「こんな小さなみすぼらしい墓を見るとさ、なんか嬉しくなるな」
「なぜです」
意外な気がした。
「金が無かったのか、縁が無かったのか……
 もしかしたら、名前も付けられないまま死んだ子どもだったのかも知れない」
「きちんとした墓を建ててもらえなかった人のことが、なぜ嬉しくなるんです」
師匠は静かに顔を上げる。
0828非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
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2018/08/09(木) 22:59:33.71d
>>776
一応アイマス派のはずだからよ
0839非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロル)
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2018/08/09(木) 23:00:11.08p
「それでも、その人がいたという証に、こんな小さな墓が残っている」
苔むした石の台座に線香が二本。煙がゆったりと立ち上っている。師匠は腕を伸ばし、線香に水を掛けた。
「こうして手を合わせる人だって、気まぐれにやってくる」
さあ帰ろうか。と言って立ち上がった。僕も慌ててリュックサックから出したものを片付ける。

帰り道は真っ暗で、持参していた懐中電灯をそれぞれ掲げた。
来た時とは違う道だ。師匠は「近道のはずだ」と言う。
足元にも気を付けつつ、師匠の背中を見失わないように、見通しの悪い下り坂を慎重に歩いたが、
心はさっきの小さな墓に繋ぎ止められていた。
その人がいたという証か……
『死は死を死なしむ』という言葉がふいに浮かんだ。誰かの詠んだ歌だったか。
人が死ぬということは、その人の心の中に残っている、かつて死んだ近しい人々の記憶が、
もう一度、そして永遠に揮発してしまうということだ、という意味だったと思う。
さっきの墓の主も、きっともうなんの記録にも、そして誰の記憶にも残っていないだろう。
それでも石は残る。
その意味を考えていた。
0840非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
垢版 |
2018/08/09(木) 23:00:11.620
ラブライブよりこっちのヴァジラ輸入しろ
http://i.imgur.com/WxkRR2P.jpg
0844非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
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2018/08/09(木) 23:00:18.57d
>>795
始めた時期遅いならあのクラス持ってない
つまり回る
0859非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロル)
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2018/08/09(木) 23:00:58.19p
ぼうっとしていると、師匠の声が遠くから聞こえた。
「おい」
我に返ると、師匠が道の途中で立ち止まり、藪の切れた脇道の方に懐中電灯を向けていた。
「どうしたんです」
横顔が心なしか緊張しているように見える。
「自殺だ」
「えっ」
驚いて駆け寄る。
草が生い茂り、一見しただけは道だと思わないような場所に、誰かが通ったような痕跡が確かにある。
踏まれて倒れた草の向こうに懐中電灯を向ける。
師匠と僕の二つの光が交差し照らし出される先には、宙に浮かぶ人影があった。
首吊りだ。
思わず生唾を飲み込む。
窪地の木の下に、人がぶらさがっている。
ガサリと音がして、横にいた師匠がそちらに向い動き出す。止める間もなかった。
僕は一瞬怯んだ。
ひと気のない夜の山中に、人の形をしたものが、人工の明かりに照らされて空中にある、
ということが、これほど怖いものだとは。
まだしも、ぼんやりとした霊体を見てしまった、という方がましな気がした。
それでも師匠の背中を追って足を踏み出す。軽い下り坂になっている。
0860非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
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2018/08/09(木) 23:01:11.81d
>>831
ええことやん
0869非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロル)
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2018/08/09(木) 23:01:29.43p
青っぽいポロシャツにジーンズという服装がほぼ正面に現れる。その姿が後ろ向きであることに少しホッとした。
さらに坂を下り近づいて行くと、かなり高い位置に足があることに気づく。背伸びをしても靴に手が届かない。
死体のベルトの位置に張り出した枝が一本。
きっとあそこまで木登りをして、枝に足をかけた状態から落下したのだろう。
恐れていた匂いはない。
春とはいえこの気温の高さだから、二,三日も経っていれば腐敗が進んでいるはずだ。
首を吊ってからそれほど時間が経っていないのかも知れない。
だが、シャツから出ている手は嫌に白っぽく、血の通った色をしていなかった。
師匠は前に回り込んで、首吊り死体の顔のあたりに懐中電灯を向けている。
そして「おお」という短い声を発して、気持ち悪そうに後ずさった。
僕は同じことをする気にはなれず、その様子を見ているだけだった。
やがて、一頻り死体を観察して満足したのか、師匠は変に弾んだ足取りでその周囲をうろうろと歩き回り始めた。
「下ろしてあげた方がいいでしょうか」
僕はそう言いながらも、あの高さから下ろすのはかなり難しそうだと考えていた。
高枝切バサミかなにかでロープを切るしかなさそうだ。
「まあ待てよ」
0871非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 23:01:35.330
>>843
fateじゃないFGOのアニメなら特典なしで25000枚くらい行ってるぞ
0885非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロル)
垢版 |
2018/08/09(木) 23:02:37.74p
師匠はなにか良からぬことを企んでいるような口調で、腰に巻いたポシェットの中を探り始めた。
さっきまで見ず知らずの人の小さな墓に手を合わせていた人間と、同一人物とは思えない態度だ。
この二面性がらしいといえばらしいのだが。
「お、偉い、自分。持ってきてた」
おもちゃの様な小さなスコップが出てきた。
師匠はそれを手に、首吊り死体の真下のあたりにしゃがみ込む。
そして右手にスコップを振りかざした状態で、くるりと首だけをこちらに向ける。
「面白いことを教えてやろう」
その言葉にぞくりとする。腹の表面を撫でられたような感覚。
ズクッと、土の上にスコップが振り下ろされる。
落ち葉ごと地面が抉られ、立て続けにその先端が土を掘り返していく。
「こんぱくの意味は知っているな」
手を動かしながら師匠が問い掛けてくる。
魂魄?たましいのことか。
確か『魂(こん)』の方が心というか、精神のたましいのことで、
『魄(はく)』の方は、肉体に宿るたましいのことだったはずだ。
そんなことを言うと、師匠は「まあそんな感じだ」と頷く。
「中国の道教の思想では、魂魄の『魂』は陰陽のうちの陽の気で、天から授かったものだ。
0892非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
垢版 |
2018/08/09(木) 23:03:13.98d
>>843
本家とゼロは売れとるで
都会のアニメなら来年だが
0894非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロラ)
垢版 |
2018/08/09(木) 23:03:17.98p
そして『魄』の方は陰の気で、地から授かったもの。
 どちらも人が死んだ後は、肉体から離れていく。だけどその向かう先に違いがある」
口を動かしながらも、黙々と土を掘り進めている。
僕はその姿を少し離れた場所から、懐中電灯で照らしてじっと見ている。
師匠の頭上には山あいの深い闇があり、その闇の底から人の足が悪い冗談のようにぶらさがって伸びている。
寒気のする光景だ。
「天から授かった『魂』は、天に帰る。そして地から授かった『魄』は、地に帰るとされている。
 現代の日本人はみんな、人が死んだあとに、たましいが抜け出て天へ召されていくという、
 テンプレートなイメージを持っているな。
 貧困だ。実に」
なにが言いたいんだろう。ドキドキしてきた。
「別に、『人間の死後はこうなる』ってハナシをしたいんじゃないんだ。
 ただ、経験でな。何度かこういう首吊り死体に出くわしたことがあるんだ。
0904非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロラ)
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2018/08/09(木) 23:03:52.34p
そんな時、いつもある現象が起こるんだよ。それがなんなんだろうと思ってな」
スコップを振る腕が力強くなってきた。
「同じ首吊りでも、室内とか、アスファルトやらコンクリの上だと駄目なんだよな。
 だけどこういう……土の上だと、たいてい出てくるんだ。死体の真下から」
ひゅっ、と息が漏れる。
自分の口から出たのだと、しばらくしてから気づく。
さっきまで汗にまみれていたのが嘘のように、今は得体の知れない寒気がする。
「お。出たぞ。来てみろ」
師匠がスコップを放り投げ、地面に顔を近づける。
なんだ。なにが土の下にあるというのだ。
動けないでいる僕に、師匠は土の下から掬い上げたなにかを右の手のひらに乗せ、
こちらに振り向くや、真っ直ぐに鼻先へつきつけてきた。
茶色っぽい。なにかとろとろとしたもの。指の隙間から、それが糸を引くようにこぼれて落ちていく。
「なんだか分かるか」
口も利けず、小刻みに首を左右に振ることしかできない。
「私にも分からない。でも、首吊り死体の下の地面には、たいていこれがある。
 これが場所や民族、人種を超えて普遍的に起こる現象ならば、
 観察されたこれには、なにか意味があるものとして、理由付けがされただろうな。
0906非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
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2018/08/09(木) 23:04:03.77d
>>872
俺はすこ
0914非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 23:04:26.330
茨木ってまんまルリアの声じゃん
声変えられねーのかよ
0917非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロラ)
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2018/08/09(木) 23:04:51.60p
 ……例えば、『魄』は地に帰る、とでも」
とろとろとそれが指の間からしたたり落ちていく。まるで意思を持って手のひらから逃れるように。
「日本でもこいつの話はあるよ。『安斎随筆』だったか、『甲子夜話』だったか…… 
 首吊り死体の下を掘ったら、こういうなんだかよく分からないものが出てくるんだ」
師匠は左目の下をもう片方の手の指で掻く。
嬉しそうだ。尋常な目付きではない。
僕は自分でも奇妙な体験は何度もしたし、怪談話の類はこれでも結構収集したつもりだった。
なのにまったく聞いたこともない。
想像だにしたことがなかった。首吊り死体の下の地面を掘るなんて。
なぜこの人はこんなことを知っているんだ。
底知れない思いがして、恐れと畏敬が入り混じったような感情が渦巻く。
「ああ、もう消える」
手のひらに残っていた茶色いものは、すべて逃げるように流れ落ちてしまった。
手の下の地面を見ても、落ちたはずのその痕跡は残っていない。どこに消えてしまったのか。
「地面から掘り出すと、あっと言う間に消えるんだ。もう土の下のも全部消えたみたいだ」
師匠はもう一度スコップを手にして、土にできた穴の同じ場所に二,三度突き入れたが、やがて首を振った。
0918非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 23:04:51.950
フェルティアも都会にツバつけ始めたからな
ガチで有望な村民がいなくなってきてる
0919非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 23:04:56.800
リミ武器と天井不可石以外価値がなくなってるのにサプチケで喜んでるって初心者だけじゃね?
もうサプで人権交換してマグナ武器集めるだけで最強になれる時代じゃねえんだわ
0923非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロラ)
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2018/08/09(木) 23:05:28.68p
「な、面白いだろ」
そう言って師匠が顔を上げた瞬間だ。
強い風が吹いて、窪地の周囲の木々を一斉にざわざわと掻き揺らした。思わず首をすくめて天を仰ぐ。
ハッとした。
心臓に楔を打ち込まれたみたいな感覚。
地面に向けている懐中電灯の明かりにぼんやりと照らされて、宙に浮かぶ首吊り死体の足先が見える。
朽ちたようなジーンズと、その下の履き古したスニーカーが先端をこちらに向けている。
さっきまで死体は背中を向けていたはずなのに。
懐中電灯をじわじわと上にあげていくと、死体の不自然に曲がった首と、俯くように垂れた頭がこちらを向いている。
髪がボサボサに伸びていて、真下から覗き込まないと顔は見えない。
風か。風で裏返ったのか。
背筋に冷たいものが走る。
首を吊ったままの身体は、その手足が異様に突っ張った状態で、頭部以外のすべてが真っ直ぐに硬直している。
風でロープが捩れたのなら、また同じように今度は逆方向へ捩れていくはずだ。
0926非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
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2018/08/09(木) 23:05:35.96d
>>291
最終再臨絵ええやん
というかジャンタの大人バージョンかよ
0928非通知さん@アプリ起動中 (ワッチョイ)
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2018/08/09(木) 23:05:40.660
>>891
これにマーリンバフ乗せたら凄い事になるんかな?
0931非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロラ)
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2018/08/09(木) 23:05:52.48p
そう思いながら息を飲んで見ているが、首吊り死体は垂直に強張ったまま動く気配はなかった。
その動く気配がないことがなにより恐ろしかった。
僕の感じている恐怖に気づいているのかいないのか、師匠はこちらを向いたまま嬉々とした声を上げる。
「どっちだろうな」
そう言ってニコリと笑う。
どっちって、なんのことだ。
天を仰いでいた顔を、ゆっくりと師匠の方へ向けていく。首の骨の間の油が切れたようにギシギシと軋む。
「誰かが首を吊って死んだから、さっきのへんなものが土の下に現れるのか。それとも……」
師匠はそう言いながら、自分の真上を振り仰いだ。
そして、頭上にある死体の顔のあたりを真っ直ぐに見る。視線を合わせようとするように。
「あれが土の下にあるから、人がここで首を吊るのか」
なあ、どっちだ。そう言って死体に問い掛ける。
肩が手の届く位置にあれば、親しげに抱いて語り掛けるような声で。
0954非通知さん@アプリ起動中 (ササクッテロル)
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2018/08/09(木) 23:07:25.49p
>>754
いやーw
0958非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
垢版 |
2018/08/09(木) 23:07:45.21d
まあたしかにつかいどころは配布のが刺さるが同じだとだす意味ないし全体にしたんやろ
アベンジャー3人相手なんてほとんどないけど
0972非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
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2018/08/09(木) 23:08:26.20d
グラブルの夏はこれからだいってカバオが画像上げるから待ってろ
0982非通知さん@アプリ起動中 (スップ)
垢版 |
2018/08/09(木) 23:09:25.15d
>>959
グラブルシャドバがコラボしたら無敵
7月たいして売上変わらず
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垢版 |
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life time: 56分 23秒
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