特別可愛いわけでも美人なわけでもない俺の嫁の話
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俺が嫁と出会ったのは俺が就活してる時だった
就活で俺は京急線のある駅の近くのホテルに泊まっていた 俺は就活のストレスで食欲が全くなかったが何か食べないとと思い、駅ナカの弁当屋を見に行った
そこで何個か惣菜を選んでレジに並んだ
そこでレジ打ちをしてたのが将来嫁となる彼女だった 最初見たときは別に何とも思わなかった
だけど会計が終わって買ったものを渡されるとき、彼女が俺に笑顔を向けた
今思えばただの営業スマイルだったんだろうが俺はその笑顔が脳裏に焼き付いた
気持ち悪い話だがとても素敵な笑顔だと思った 言っておくが嫁は本当に可愛いわけでも美人なわけでもない
こんなこと言っといて失礼だけど顔は声優の種ア敦美さんに似てる(種アさんごめんなさい)
でも俺はそんな彼女の笑顔に惚れてた
書いててもマジで気持ち悪い男だと思うが惚れちゃったものはしょうがない そんな俺は彼女の笑顔が忘れられないままホテルの部屋に戻った
部屋で俺は明日の面接対策のことも忘れて彼女のことをずっと考えてた
それくらいあの愛嬌のある笑顔に惚れてた
俺は彼女から受け取った惣菜をぼーっとしながら食べて、寝た 次の日、俺は面接を終えてホテルに戻った
面接の手ごたえはなかったのでホテルの部屋でぼんやりしてると8時を過ぎていた
何かご飯買わなきゃと思い、ふと彼女の笑顔を思い出した
俺は昨日と同じ総菜屋に行った
もちろん彼女に会いに行くために 見てくれてる人ありがとう
俺が店に行くと彼女がいた
俺、心の中でガッツポーズした
またいくつか惣菜を選んでレジに並ぶと彼女と目が合って軽く会釈された
(むこうも俺のこと覚えてる...?)なんて思いながらレジに向かうと彼女が
「いつもありがとうございます(笑顔)」
まだ二日しか会ってないのに覚えてくれてて、俺はもう4んでもいいとさえ思った
どうしてかわからないけど、俺はそれくらい彼女に夢中だった 俺は次の日に帰る予定だったので、なんとか彼女とつながりを持ちたいと思い、
「ちょっと待ってて!」
と言って受け取ったレシートに電話番号を書いて渡した
今思えば相当基地外じみた行動だがその時は必死だったんだ
当たり前だけど彼女は絶句してた
けどレシートは受け取ってもらえた その夜、知らない番号から電話がかかってきた
俺はもう大興奮、彼女だって確証もないのにワンコールで電話に出た
聞こえたのは彼女の声だった
彼女は「どういったご用件でしょうか...」なんて言ってた
俺は「あ、えっと、笑顔が素敵だなと思って...」とかキモいこと言ったと思う
彼女は電話口でもわかるくらい動揺してた こんなんほぼタイーホ案件だが彼女は俺との電話に付き合ってくれた
彼女の仕事の話とか俺の就活の話とかをしたと思う
そのあと夜遅いのもあってなんやかんやでメルアドとLINEを交換した
俺がLINEで謝ると彼女から「全然気にしてないですw就活頑張ってください!」って返事が来た
嘘みたいな話だが彼女はマジで天使だった その後数か月はLINEだけの関係だった
俺は都内のベンチャー企業に内定が決まった
内定が出たことを彼女に報告すると自分のことのように喜んでくれた
内定も決まって大学卒業まで暇なのでどこかで会えないかと彼女に提案した
彼女は最初は渋っていたが、最終的に会ってくれることになった 嫁と会った当時のスペック書いときます
俺
20
身長172
フツメン
素人童貞
嫁
20
身長155
さっきも書いたけど顔は種ア敦美さんに似てる
処女
で、都内のカフェで会うことになった
カフェにつくと彼女は先に来てた
今思い返すと惣菜屋でちょろっと買い物してただけのやつによく会ってくれたよな
久しぶりに会った彼女はやっぱり可愛くも美人でもなかった
でもあの笑顔だけは変わってなかった 彼女は高校を卒業してすぐに就職したらしく、出会いとかもなかったらしい
だから俺に電話番号を渡されたときや笑顔を褒められたとき、戸惑うと同時にすごくうれしかったらしい
彼女と対面で話をしていくうちにやっぱり俺は彼女に惹かれていった
その後も何度か会ううちに俺たちは自然と付き合う形になった
初セクロスは酔った勢いで適当に済ませてしまった
後で俺も彼女も初めてだって知ってすごく申し訳なくなって謝った
そしたらあの笑顔で許してくれた、彼女は本当に天使だった 俺が大学を卒業して就職すると、一緒に住むようになった
どんなにつらいことがあっても彼女は笑顔を絶やさなかった
俺の仕事が長引いて、深夜に帰宅したとしても絶対に起きて俺を待っててくれてた
俺は先に寝るよう勧めたけど、何度言ってもずっと待っててくれてた 就職して4年目、俺たちは互いの両親にあいさつしに行った
俺の両親は「こんな息子だけどよろしくね。」って言ってた
その後、俺は緊張しながら義両親に会いに行った
義両親はとてもいい人そうだった
でも義父が俺に「娘は美人でもないし大した職にも就いてない、本当にいいのかい?」といったときは緊張が怒りに変わった
俺は「僕が好きになったんだから関係ないじゃないですか」とキレ気味で言ったら若干謝りながら結婚を承諾してくれた
惣菜屋で出会って6年、俺たちは結婚した 結婚してから、俺たちはいろんなところに行った
嫁は旅行が大好きだった
俺は旅行中、写真撮影係に徹した
嫁の笑顔を撮ってる時が一番幸せだった 俺たちは将来の家族計画についてもたくさん話をした
どこに住んで、子どもは何人で、なんて話をしてた
俺の仕事も忙しくなっていったが、嫁のためだと思えば全く苦痛じゃなかった
そんなこんなで結婚生活は過ぎていった
結婚1周年のお祝いもしたし、誕生日も欠かさず祝ってた
全ては嫁の笑顔のためと言ったら言い過ぎかもしれないけど、それくらい俺は笑う彼女が大好きだった なんか不穏な語り口だな、バッドエンドだけはやめてくれよ 悲しい話になりそうだな。
読まないようにするわ、俺の中では幸せな2人と言うことで。 俺たちの家族計画にはもちろん子どものことも含まれていた
嫁は子供が大好きだったので、早くできるといいねー、名前は何にしよっか?なんて気の早いことを言ってた
俺も将来できるであろう自分の子どもに期待を膨らませていた でもしばらくしても子どもはできなかった
子作りは定期的にしていたが、嫁はなかなか身籠らなかった
「大丈夫、きっとできるよ」と俺は言ったが嫁は不安そうだった
「きっと、大丈夫だよね...」と言う嫁の顔は笑っていた、というよりほとんどひきつっていた
この頃から、嫁は笑顔を見せなくなっていった ある日、俺が仕事から帰ると、嫁の「おかえり〜」が聞こえない
心配になって見に行くと寝室でうずくまる嫁
泣いてた
事情を聴いても答えてくれなかった
その後、落ち着いた彼女に事情を聴くと「病院に行った」と言う
病院で調べたところ、彼女は生まれつき子供を作れない体だったらしい
俺は覚悟はしていたが、やはりショックだった 嫁は「私は可愛くもないし、美人でもないし、仕事もできない。子供も産めない。世界一価値のない人間だよね...」と本気で言ってた
俺は言い返せなかった
嫁の笑顔があれば俺は幸せだ、とは言えなかった
言っていたら何か変わっていたかもしれないのに 結論から言うと、嫁はいなくなった
自殺でも離婚でもなく、本当の失踪
俺が嫁を慰めようと連れて行った旅行先で突然いなくなった
どれだけ探しても、警察に届け出ても、嫁は見つからなかった
失踪事件ならニュースにもなると思っていたが、失踪って意外と起こってるみたいでたいして取り上げられなかった
最後まで俺は嫁の笑顔を取り戻せなかった
これがちょうど4年前のGWの出来事
コロナとかでいろいろうやむやになってまだ嫁は見つかっていない
ただの家出だ、嫁はどこかで元気にやってるって俺は信じてる ID変わっちゃったけど、俺です
最後まで見てくれた人、ありがとう
最後に
絶対見てないだろうけど、もし見てるなら、いつでも帰ってきていいからね
ずっと待ってるから
何事もなかったみたいに、笑顔で帰ってきて 悲しすぎる。2人だけでも幸せだったかもしれないのに
釣りなら釣りと言ってくれ >>32
相手の親にも連絡はないらしい
本当に跡形もなく消えた >>34
きっついなぁ
次の人を探そうって気持ちには……なれそうになさそうね うーん、厳しいね
俺は妻を亡くしたくちだけど、失踪されるのも精神的にくるよな >>33
いろいろ考えちゃうね
嫁に気持ちを伝えられてたら、嫁を最後に旅行につれていかなければ、そもそも子どもができていれば、とかね >>35
子どもができて、どっちかがいなくなったら子どものために次の人を探そうねとか相談してたんですけど、そんな計画も全部だめになってしまいましたw >>36
奥さんを亡くされてるんですね、お悔やみ申し上げます
失踪だと踏ん切りつかなくてやりきれない思いになりますね ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています