「廃病院…?聞いた事ないんですが、そこ、心霊スポットにでもなってるんですか?…それより、俺、怖いのはちょっと…」

笑いながらそう言いかけた時、紗雪が織田を無言で睨んでいるのに気づく

「わ、分かりましたよー!…行けばいいんでしょ?!行けば!ほんっと人使い荒いよなーだくだくだぜー」
「そう。分かればいいのよ。」

紗雪はそういうと目線を外し、帰る支度をしようと鞄に書類を詰め始める

「それより、2人で行くんですか?…それはそれでちょっと楽しそうだけど、折角なんで誰か誘います?」
「んー…居ないわね。私はあなたと2人でもいいけど。
あなたこそ、誰か思いつかないの?言っておくけど、むさ苦しいのはやめてよね?」