アコンカグア顛末記その1
1月18日、アコンカグア登頂に向けて出発する日がやってきた。
宿に登山に不要な荷物を置いてはきたが、75リットルのバックパックを背負い、それに加え約2週間の食料、ガス、防寒具をレンタルしたダッフルバッグを同時に首かけにすると非常に重い。
宿から約2kmの場所に位置するバスターミナルまで歩くのも難儀である。
何度もバッグの持ち方を変え、時には地面に下ろし態勢を整え汗だくになりながら歩く。
大いなる挑戦を前にして自分は何をやっているのだろう、何故このようなことをしているのだ?と自身に問いかける
あれは半年前のことだったか、自衛隊を退職し、アジアヨーロッパを約9ヵ月放浪した後に生活基盤を整える為に自動車工場にて働いている時であった。