それこそもうヤケだった。

私は今まで何度だって自殺をほのめかされて引き止めるのも疲れてきて、
「もうそんなに死にたいなら死ねば?」
って言いそうになったことがあった。
でも一度も言わなかった。
それを言ったら終わりだと思ったから 。

でも恋人はすんなり私に死ねと言った。
それがどれほど重みのある言葉か。

結局その程度か、全部私だけの自己満で、相手にはなんにも響いてなかったんだと思った

自分が相手を必要としてるほど相手は私を必要としてなかった。
あっそう、じゃあお望み通り死んでやるよって感じだった

恋人が寝たあとお風呂にお湯をはった。

各所に遺書を書いて、ケータイを初期化した。

恋人の精神薬を全部飲んで、熱々のお湯の中で手首を死ぬほど切った。
完全に頭がおかしくなってたから本当に死ぬほど深く切った

人生初めてのリスカだった。

リスカなんてわざわざ痛いことするとか信じられないって思ってたのに、まさか自分がって感じだった

ドラマみたいに浴槽で手首切れば死ねるって思ってた。この時は。