>>651
>>患者が疼痛を訴えているとき、何を持って判断しますか?
判断するとは、何を、でしょうか?

とりあえず、痛みを訴える患者への対応、という意味でいうと、
そもそも「痛み」の相談で、真っ先に精神科を受診する方はほとんどいません。
万が一そのような方が来た場合は、ざっと痛みのご様子についてお尋ねしたうえで、
腹痛なら消化器内科、腰の痛みなら整形外科、みたいに、それらしい科の受診をお勧めします。

実際に多いケースは、痛みがあって過去に内科なり整形外科なりを受診した上で、
そこから「どこも悪くない」「精神科に行け」と言われて受診したというケースですね。
これは正真正銘ケースバイケースなので、むずかしいところなのですが・・・

一つ言えるのは、身体科の先生方は「どこも悪くない」などという恐ろしい言葉を臆面もなく口にします。
病気が『無い』ことの証明がどれほど難しい作業かは、素人でも想像がつくと思うのですが、
はたして「どこも悪くない」と口にする医者のどれだけが、そのことを認識しているのでしょうか。

そういう患者さんを前にしたら、基本的に、
「前の医者がヤブで見つけられなかっただけで、何かしら体が悪いんだろう」と考えます。
その上で、原因にあたりをつけて、専門科を受診させたりします。
それを繰り返していってもなお何も出てこないとなると、いよいよ、「ココロの問題かも?」と考え始めます。

(続く)