週５登校になった中学生が勝手に語る　三学期

◆sy0oeTcJWA (ﾜｯﾁｮｲW d706-6uzB) · 2018/02/19(月) 20:01:32.02

このスレは中学生の日記です
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◆sy0oeTcJWA (ﾜｯﾁｮｲWW 0b06-+Ooa) · 2018/05/04(金) 20:19:10.98

04月28日～30日の報告　その１

28日、姉が彼氏を連れて帰って来るという大イベントの日であった
自分は午前中に部活に行っていたので何もしていないが
親戚以外の客人が来るということで母と祖母が掃除しまくっていたらしい
姉と姉の彼氏は家に泊まることになっているので、自分の部屋に姉の寝具が運び込まれ、
姉の部屋に客人用の寝具が準備されていた

帰省というので公共交通機関でも使って来るかと車の鍵を握りしめた父がソワソワしていた
(最寄り駅がちょっと遠いので車で迎えに行こうと思っていた)
なのに、夕方に姉からかかってきた電話は
｢もうすぐ家に着くから～｣
それから間もなくエンジン音が近づいてきて、父が窓の外を見やるとヘッドライトが差し込んできた

姐が彼氏を家に連れて来るのは初めてである
父と母は｢運転大変だったでしょう？さあ休んで！｣と仏レベルの優しさで迎え入れた
父の性格上、厳格な父を演じることは難しいし、母もそれに倣うだろう
祖母もニコニコしている
戸惑っているのは妹の自分だけで、その場から逃げ出したかったがそういうわけにもいかなかった

ネットで知り合ったとかいうどこの馬の骨とも知れない男と夕食を囲んだ
子供の自分は話に入れないので無言で刺身を食べつづけた
姉の彼氏の自己紹介があったが、自分はもう全部知っていることだった
年齢は20歳、会社員、次男、趣味はドライブ
父と母、祖母が真剣な顔をしており、だんだん重苦しい雰囲気になってきた
面接ってこんな感じなんだろうなと思った
おいしいお刺身があまり減っていないのがもったいない

ご飯が終わってお茶を飲んでいるときだった

｢結婚を前提にお付き合いしています｣

姉の彼氏の言葉に、祖母が｢はりゃ～｣と声を漏らした
自分も耳を疑った……が、そういう重大なことでもない限り実家まで来ないよなぁとも思った

◆sy0oeTcJWA (ﾜｯﾁｮｲWW 0b06-+Ooa) · 2018/05/04(金) 20:20:00.71

04月28日～30日の報告　その２

父は言った
｢うちは見ての通り二人姉妹だから、長女には家に残って婿をとるつもりなんだが、それは分かっているか｣
(本当はもっと訛っているので共通語訳です)
姉の彼氏が頷き、姉が話し出した
｢そのことは私から説明したの！そしたらね彼は……｣
そこまで言った姉を制し、姉の彼氏はゆっくりと口を開いた
｢はい、婿入りを考えています｣

この言葉に祖母が大喜びし
｢そうかいそうかい、そうなったらじいさんにも会ってもらわないとな｣(共通語訳)と言い出した
祖父は脚が悪くなったのとボケが始まったのとでベッドにいる生活になっている
夜も遅くなったので祖父との対面は明日にすることになり、
その日はお風呂に入って寝たのである

29日、朝ごはんをみんなで囲んだ
普段は朝ごはんなど残してしまう自分が全部食べてしまったのは
食べてないと気まずい感じだったからだ
自分は中学生で、猫なで声で子供扱いするような歳じゃないけど大人でもない
扱いに困る存在だろう

部活に出かけている間に、祖父との対面をしたらしい
祖父の記憶がしっかりしていたので、ちゃんと姉の名前を呼んだようだし
姉の彼氏の名前もその場で覚えたそうだ
お客様が来るとしっかりする現象である

自分は家にいるのが嫌だったので、お昼に家でご飯を食べるとすぐにシオリの家に遊びに行った
シオリの家は徒歩では行けないくらい遠いのでバスに乗った
勉強会と称して漫画を読みつつ姉の彼氏のことについて聞かれたり答えたりして過ごした
｢ネットで知り合って結婚？珍しくないんだろーけど自分はやりたくないよねー｣

夕方に家に帰ると母が夕食の支度をしていたので手伝った
ポテトサラダ用の粉ふきいもをこれでもかと潰しただけだ

この日も夕食を囲んだわけだが
｢婿に入ると言ったが、仕事はどうするんだ？｣
と父が初っ端ならぶっこんだので、空気が重たくなってしまった
｢実は、今の職場は辞めようかと思ってまして｣
姉の彼氏もまた爆弾発言である

｢こちらで職場を探そうと思ってます｣

◆sy0oeTcJWA (ﾜｯﾁｮｲWW 0b06-+Ooa) · 2018/05/04(金) 20:21:17.67

04月28日～30日の報告　その３

姉が笑っているので、これも二人が相談した上での発言だろうが
遠方からの就職活動なんてかなりキツイのではないだろうか
それに、近所の会社なんて地元の人達で構成されていて全員顔見知りも同然である
よそ者が入ってきて受け入れられるものか

子供の浅知恵をめぐらせ心配する自分をよそに、父は
｢仕事やめてから次が決まるまでうちに住むか？｣
などと言い出したので、自分の中で修羅場であった
｢そうねぇ、今なら一部屋空いてるし……｣
と母も反対する様子がない
祖母もニコニコしている

姉がいる家で姉の彼氏が同居するならまだ分かるのだ
姉がいないのに姉の彼氏だけ住むってどういう状態だよ
しかも、ネットで知り合ったとかいう得体の知れない男である
自分の親は頭がおかしいのかもしれない

姉の結婚はどんなに早くても短大卒業後であるが
今からとんとん拍子に物事が決まっていく
｢そちらのご両親にもご挨拶しないと……｣などと盛り上がっており
自分は何も言えなかった

30日、自分は寝坊したふりをしてウィダーインゼリーを飲みながら部活に行った
明らかに浮かない顔をしていたらしくエリに心配されたが余計なことは言わなかった

家に帰ると姉と姉の彼氏はいなかった
田舎をお出かけしているらしい
こんなの近所の人に見つかったら間違いなく噂になるだろうと思っていたら
うちの駐車場スペースに見かけない車が停まっているのを見て不思議に思った近所の人から
母が根掘り葉掘り聞かれた後だったというから田舎は恐ろしい

姉と姉の彼氏は明るいうちに戻ってきて、姉の彼氏だけが帰って行った
彼氏はカレンダー通りの出勤らしい
ゴールデンウイーク後半は二人で旅行するらしいが
それまで姉は家でゴロゴロするつもりらしい

姉の彼氏が帰ったあと
｢本当に仕事辞めてくるのかね？そこまで覚悟できてるとは思えないね｣
と母がつぶやいていた

報告終わり