修学旅行の報告 四日目

最終日は動物園で動物と戯れたあと、ご飯を食べてから帰るという日程だ

動物園は自由行動で良いと言われた
順路というもののおかげで昨日のようなぼっち状態は免れた
採点係ともう一人の男子が近くにいたので写真をお願いした
なんとなく、似たような性分の生徒が固まって歩いていた気がする

DQNがメッシュに染めた髪を露出させて歩いているのが見えた
耳にはピアスだ……企業訪問のときにそのスタイルじゃなくて助かったが
これは担任がすぐ気づくだろう
DQNの隣で大仏を被った男子と馬を被った男子が歩いていて
彼らが完全に浮かれていることが見て取れる
その5mほど後ろに二体目の大仏が歩いており、まず担任はそこを注意しに行ったようだ
修学旅行という呪文が解けかけていると思った

帰るときは乗り物地獄だ
行きで七割食べられたガムを補充することもできず駅までのバスに乗った
ガイドさんとのお別れのときに「ガイドさん愛してるー!」と叫んだのはDQNだ
こいつはとりあえず古典的ギャグは一通りやらないと気が済まないらしい

新幹線に乗った
交通機関はずっとシオリの隣である
自主研修の反省と思い出を語りながらお菓子を食べていたが
新幹線は快適で眠りに落ちてしまった

おそらく、だいたいの生徒が新幹線で眠ったのだと思う
新幹線を降りて学校に帰るバスの中で、みんながやたらと元気だった
この観光バスにはカラオケがついており
クラスの陽キャたちによるカラオケ大会が開催されたのである
カラオケの機械が少し古いせいで前前前世が入っておらず男子が出鼻を挫かれ
女子がひたすらAKBを歌う流れになってしまった
「男子もなんか歌え〜!」とマイクを突きつけられたのは採点係で
彼は「俺ら東京さ行くだ」を熱唱していた(田舎者の定番)

辺りが暗くなってからバスは学校に到着した
長いようで短かった3泊4日の修学旅行が終わった

修学旅行の報告終わり