今日は離任式、登校日である
我々新三年生に関わる先生はもれなく留任なので、特に寂しいという感情はなかった
うちのクラスには問題児が五人ほどいる
その中の一人(ヤンキーのヤン君とでも呼ぼう)が顔面をボッコボコに腫れさせてなのだ登校してきた
間違いなく、喧嘩に負けた風だ
ヤン君はうちの学校でも1、2を争うほど殴り合いに強いことで知られる
何があったのかは担任から説明があった
ヤン君は一人で外出中に他校の生徒たちに絡まれたが
自分の暴力沙汰で修学旅行に影響が出ることを危惧して、
相手に一切手を出さず一方的に殴られ続けたのだというのだ
｢ヤン君は立派ですね｣と担任は褒めたので一瞬納得しかけたが、決定的に何かがズレている
そもそも普段から他校の生徒に恨まれるようなことばかりしているから絡まれるのであって
一般の真面目な生徒ならば起こりえないことなのだ
ヤンキーが人を殴らなくなったのを褒める風潮はいかがなものか
そして、複数人に殴られ続けるという危険な判断を美談にしてはいけない
とっとと逃げるべきだった
打たれ強いヤン君だからギリギリなんとかなった話である
ヤン君は｢修学旅行までに元に戻るかなー｣と呑気なことを言っていた
隣のDQNは｢ヤン君なら三人くらいヨユーだっただろ｣と騒いで怒られていた
修学旅行という強力な呪文はいつまで有効なのだろうか
シオリが修学旅行のしおりの裏表紙イラストを完成させてきたので、
うちのクラスの修学旅行実行委員でチェック(という名の観賞)をした
評価は上々だったし担任に提出しに行ったときも褒められたので気分がよかった
今日は部活がなかったので、幼馴染みの家で宿題を片付ける会をしてきた
今日の報告終わり
