
富士通、米ロッキードと提携 イージス艦のレーダー部品を供給
情報通信・ネット
2025年5月22日 20:29
富士通と防衛産業大手の米ロッキード・マーチンは22日、艦艇などに搭載するレーダーの部品調達で提携したと発表した。
ロッキードは自衛隊のイージス艦に搭載するレーダーを手掛けている。レーダーで使われる中核部品の一部を富士通が製造する。
富士通は防衛関連事業を広げる。国内の防衛産業の裾野拡大にもつながる。
富士通が手掛けるのはロッキード製のレーダー「SPY7」に搭載する基幹部品。電源の供給を担うものだ。2025年10月以降にロッキードが富士通に発注する。富士通は国内の工場で製造する予定だ。
SPY7はすでにイージス艦2隻への採用が決まっている。27年、28年に1隻ずつ搭載される見通しだ。電源の供給部品は1隻当たり1200個以上で構成する。
初回納入時はロッキードが製造したものを搭載するが、交換部品は富士通が製造する。
ロッキードはこれまで中核部品を含めて、イージス艦に搭載するレーダーを自社で手掛けてきた。富士通との提携により、日本国内の防衛産業を強化するという日本政府の要請にも応える。
政府には消耗が早い電源供給部品を富士通の国内工場で製造することで安定調達につなげるという狙いもある。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC229SU0S5A520C2000000/